『望郷』 ©2017 avex digital Inc. 2017年9月16日(土)新宿武蔵野館ほか 全国拡大上映

貫地谷しほり、『望郷』で心機一転!今は貪欲に「種まきの最中」

インタビュー

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作家・湊かなえ原作の映画『望郷』(9月16日公開)で主演を務める、女優の貫地谷しほり。演じたのは、湊の故郷である広島の離島・因島をモデルとした島で実母との葛藤に揺れる一児の母親・夢都子。30代に突入し、母親役も増えてきたが、今作で見せる姿はこれまでの貫地谷の明るいイメージとは真逆のもの。祖母が支配する実家に母と共に抑圧され、そこから解放されても、今度は姑からのイビリが待ち受ける。はじける笑顔なし。貫地谷にとって女優人生の大きな起点になる役どころであると同時に、人生が停滞する“大殺界”明けに撮影が行われた、心機一転の作品でもある。

大殺界を抜けた現在の心境

実は無類の占い好きな一面を持つ貫地谷。「大殺界は今年の2月に抜けました。だから今はいい芽が出るよう、種まきの最中です」という貫地谷は「普段だったらスルーできることが気になったり、とにかくマイナス思考でした。私の存在意義って何だ!?と考えてしまったり。 “大殺界だから仕方がない!”と受け入れるようにしましたが、やはり辛かった」と3年間を振り返る。

「20代の頃はすべてが新しく、新鮮で、芝居の現場って楽しい!それでいい!という好奇心が強かった。でも年齢と経験を重ねていくうちに、はしゃいでばかりではいられないと感じるし、突き詰めたいという思いも強くなってくる。でも、それに肉体がついていかない。大先輩にいわせれば『30代なんてまだまだ!』となるかもしれないけれど、20代と明らかに体力的な違いがある」と肉体面の変化も実感。

しかし、思い悩んだ時間を抜けた今は、より貪欲に自身と向き合うようになったそうだ。「今までまったくやってこなかった運動を始めました。やっていく中で以前よりも有酸素運動の時間が伸びたとか、体幹を鍛えるプランクのポーズの時間が長くできるようになったとか、そんな成長を感じていく中で、努力さえすれば大丈夫という自信につながった」と話す。

自分自身が楽しむことに精一杯

『望郷』では、映画『ディアーディアー』『ハロー・グッバイ』で高い評価を得ている新鋭・菊地健雄監督が施す、丁寧な演出の一つ一つに助けられた。「これまで明るい役が多かったので、私自身も演じてみて実際にどのようになるのか、わからなかった。それを菊地監督が導くかのように細かく見てくれて、私の中にある既成概念を押し広げて、新しい方向へと運んでくれた。撮影はタイトで大変でしたが、素晴らしい現場だったという思い出しかない」。

演じたのは一児の母。子役の後藤由衣良とはドラマ「マザー・ゲーム~彼女たちの階級~」でも親子役だった。母親役も以前より増えたが、貫地谷自身は「結婚願望は全くなくて、それが問題かなとも思う」と笑う。「結婚するとなると責任も増えるだろうし、その責任を負ってでも一緒にいたいと思えて結婚するのが一つの憧れ。でも今は仕事が一番楽しくて、自分自身が楽しむことで手一杯なんです」と充実した表情を見せた。

思いやりを持っていきたい

女優業を本格的に志してからちょうど10年になるが「まだまだ道の途中。飽きることはないし、飽きたら自分を疑わなければいけない。一つのことを続けることが苦手な自分が女優業を長くやれてこれたのは、周囲のサポートがあってこそ。そんないい環境を維持していくために、色々なことに思いやりを持っていかなければ」という。

「そのために今年中に挑戦したいことは?」と投げると、「プランクを2分できるようにしたい。今は長くできて1分20秒なので、あと40秒。好きなことを好きなようにやるためには、体力が必要ですから!」と無邪気に笑った。

(文・石井隼人)

記事制作 : 石井隼人

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