10月7日(土)公開の『バッド・ウェイヴ』は、主演のブルース・ウィリスが還暦を超えてなお体を張ったアクションを見せてくれる作品とあり、注目を集めています。

これまでも数々の作品でアクションを披露しているブルース・ウィリスですが、実は「アクションは飽きた」と発言していた時期もありました。約40年にわたる俳優人生の中で、ブルースとアクションとの関係はどのように変化してきたのでしょうか。今作で体当たり演技を見せるまでの歩みを振り返ります。

危険を顧みずに挑戦した『ダイ・ハード』でトップ・スターの仲間入り

役者を志し、演劇の勉強をしながら数々のオーディションを受けていた若き日のブルース・ウィリス。大ヒットドラマ「こちらブルームーン探偵社」(1985年〜89年)のオーディションで3000人の候補の中から役を勝ち取り、コメディ俳優として活躍し始めました。

そんな中、『ダイ・ハード』(1988年)のジョン・マクレーン役がブルースに巡ってきます。原作のジョン・マクレーンは初老の設定であることから、当初クリント・イーストウッドやリチャード・ギア、ハリソン・フォードなどが候補に挙がっていたものの、いずれも話が進まなかったそう。そこで役の設定を30代に変更し、新鋭のブルースが演じることになったのです。

撮影時、ブルースは「自分でやる」と申し出て、スタントは使わず、ほとんどのアクションシーンを自らで演じきりました。とはいえ、ホースを体に巻きつけてビルの屋上から飛び降りるクライマックスをはじめ、危険な局面も多かったそう。テーブルの下からの銃撃戦では、大きな音の空砲が耳にダメージを与え、ブルースは左耳の聴覚を3分の2以上失ってしまいました。

身の危険を顧みない姿勢で挑んだ『ダイ・ハード』(1988年)は、人間くさい魅力的なキャラクターも相まって大ヒット。その後4本の続編が製作される名シリーズに成長し、ブルースは役者人生をジョン・マクレーンとともに歩むことになったのです。

アクションは単なる金儲け!?「アクションは飽きた」発言に、スタローンとのトラブル

『ダイ・ハード』(1988年)によってアクション・スターの座を射止めたブルースのもとには、その後も続々とアクション作品のオファーが舞い込みます。『12モンキーズ』(1995年)、『アルマゲドン』(1998年)に代表される世界を救う男の役や、『マーキュリー・ライジング』(1998年)や『16ブロック』(2006年)での刑事役、『マーシャル・ロー』(1998年)や『ティアーズ・オブ・ザ・サン』(2002年)での軍人役など、強い男の役が多くなりました。

こうして順調なキャリアを重ねていくブルースでしたが、2013年に受けたスペインの雑誌の取材で、衝撃的な発言をします。「爆発は、僕の仕事で最も退屈な部分。観客の中にはそれを楽しいと思う人もいるだろうが、正直言って僕はもう飽きている」とコメントし、「僕はあらゆるジャンルの映画に出る。アクションが一番儲かるから、アクションからギャラを稼ぎたいが、僕は小規模な映画にも大規模な映画にも、なんでも出るよ」と語ったのです。

さらにこの発言と前後して、ブルースは『エクスペンタブルズ3 ワールドミッション』(2014年)の出演料として、4日間の稼働に対して400万ドル(日本円で約4億円)のギャラを請求。ブルースに300万ドルでオファーしていたシルヴェスター・スタローンと折り合いがつかず、出演しないことになるという騒動が起こりました。怒ったスタローンはツイッターで「欲張りで怠け者」と発言し、ブルースを強く非難しています。

それでも体を張っちゃうブルース・ウィリス!

もうアクションはやらないかと思われたブルースでしたが、数ヶ月後には『コードネーム: プリンス』(2015年)の主演契約を結び、再びアクション作品に出演。不仲が囁かれたスタローンも「あれは言い過ぎだった」と謝罪し、「単に経済的な問題だ。ブルースが生涯にわたる友人であることに変わりはない」と、騒動が解決していることを明言しました。その後もブルースは数々のアクション作品に出演しており、今後もアクションを続けていく意志を持っているようです。

(c)2016 VENICE PL, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

今日まで、さまざまな役をこなしてきたブルース・ウィリス。もちろん演技力が認められたからこその名声ですが、その活躍はアクションなしでは語れません。

(c)2016 VENICE PL, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

『バッド・ウェイヴ』は、そんなブルースが4年ぶりに単独主演を務める最新作。世界一ついていない探偵がギャングの抗争に巻き込まれていく様子を、コミカルかつハードボイルドに演じています。『バッド・ウェイヴ』は10月7日(土)より、新宿バルト9ほか全国ロードショーです。

(鈴木春菜@YOSCA)