『銀魂』、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』、『東京喰種 トーキョーグール』など、今年も人気コミックを原作とした邦画が続々と公開されています。この秋に公開される『斉木楠雄のΨ難』では、実写化作品でダントツの主演実績を持つ山﨑賢人が「山﨑賢人、実写やりすぎじゃネ?」と自らをパロディする予告編も話題に。

多くの若手俳優たちが出演する実写化作品ですが、そんな中でも「いまマンガ実写化で本当に必要とされる俳優、それは……城田優だ!」という声がある。その熱量の高さに一瞬ひるむも、なるほど、その言葉通り実写化に付きまといがちなキャラクターの再現率などの諸問題をクリアし、作品の世界観にピタっとフィットした彼の姿を発見! そこで今回は“城田優、実写に必要説”を検証してみました。

カリスマコミック原作の実写化『亜人』で、命を繰り返す新人類を体現!

(C)2017映画「亜人」製作委員会 (C)桜井画門/講談社

この説を裏付ける作品こそ、桜井画門のカリスマ的コミックを原作とする『亜人』(9月30日公開)です。死を克服し、命を繰り返す新人類“亜人”。事故に遭い亜人であることが発覚した主人公・永井圭(佐藤健)が、亜人最強にして最凶のテロリスト・佐藤(綾野剛)と壮絶なバトルを繰り広げるアクション・エンターテインメントです。

城田が演じるのは国内2例目の亜人・田中。かつて非人道的実験のモルモットにされたことで政府を恨み、国家転覆をもくろむ佐藤と行動を共にする役どころです。原作の田中は髪をオールバックにした面長な顔立ちで、時にはゾっとするような凶悪な表情も浮かべる不穏な男性。長身であることは共通しているものの、城田優ではかっこよすぎるのでは? という声も当初は原作ファンからあがっていました。

しかし、人体実験を行った政府関係者への激しい憎悪を感じさせる鋭い眼差しや、その一方で無慈悲に殺戮を繰り返すメチャクチャな佐藤の行動に対して時折見せるためらい……。原作で描かれた田中の立ち位置や心象風景を、彼はビジュアル面に頼らず卓越した演技力でスクリーンに再現。同時にテロ集団のナンバー2として激しいアクションシーンも披露するなど、映画的ダイナミズム演出が施された“田中”を見事に体現しているのです。

父は日本人、母はスペイン人…2つの国にルーツを持つハイブリッド俳優!

(C)2017映画「亜人」製作委員会 (C)桜井画門/講談社

城田優はなぜ実写化作品にフィットするのか? その最たる理由が彼の持つ独特のオーラにあるのではないでしょうか。そもそも彼は、父親が日本人、母親はスペイン人という2つの国にルーツを持ついわゆるハーフという生い立ち。長身の体躯に、ホリの深い整ったルックスは強烈なインパクトを放ち、加えて、その優しいまなざしももつ城田からはどこか親しみやすさも感じさせるというある種のアンバランスな魅力を兼ね備えています。

20歳の頃まではそのハイブリッドな魅力を持つ容姿にコンプレックスがあったようですが、彼の彫刻のような均整の取れた甘いマスクは、それだけでマンガに出てくる登場人物のよう。ビジュアルの再現度を検証するのが馬鹿らしくなるほどの、超現実的な存在感を放っているのです。

鋭い観察眼で常に周囲を気遣うパーフェクトすぎる性格

(C)2017映画「亜人」製作委員会 (C)桜井画門/講談社

そんな彼ですが、かつてミュージカルで共演した天海祐希や、自身が監督を務めたドラマの出演者だった黒川智花から「優しい!」とベタ褒めされるなど、性格面でのいい評判も多々。実は城田は過去に騒然とした室内でインタビューされる機会があったそう。その際、録音した声が聞き取りづらくなることを心配した彼は、なんとレコーダーを自ら持って口元にかざしながらインタビューに答えてくれていたのだとか。

相手を思いやり、さりげなく手を差し伸べる……。城田は顔だけでなく、性格までナイスガイという、スーパー人間なのです。山田孝之や山下智久、佐藤健らとの仲が良く、芸能界での交友関係が広いということにも納得できます。また演技においては、常に周囲や相手の状況に気を配ることができるその鋭い観察眼は、共演者との間合いの取り方や、さまざまな役柄を演じる上でもきっと役立っているはず。彼が実力派俳優と言われるのも、うなずけますよね。

ミュージカルもこなす確かな表現力で、シリアスからコメディまで自由自在

城田は2003年のミュージカル「美少女戦士セーラームーン」の地場衛(タキシード仮面)役でデビューを飾って以来、ドラマや映画、そして舞台でさまざまな役柄に挑戦し演技力を磨いてきました。NHK大河ドラマ「天地人」の真田幸村役やミュージカル「ファントム」のファントム役、そして古典落語を大胆に翻案した映画『明烏』(2015年)で扮したチャラいホスト役など。シリアスからコメディまで自由自在に演じ分けています。

また、マンガの実写化作品では、主役を務めた映画『純ブライド』などジャンルの垣根を越えて出演。これまで彼が実写化作品で求められてきた俳優だということが分かります。

城田優の華麗なる容姿や鋭い人間観察力、そして確かな表現力&幅広い対応力と豊富な実績。どうやら「いまマンガ実写化で本当に必要とされる俳優、それは……城田優だ! 」説は、かなり信ぴょう性の高い意見と言わざるを得ないようです!

(文/足立美由紀・サンクレイオ翼)