『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015年)で、壮絶な過去を持ちながらも大隊長にまで上り詰めた不屈の女戦士・フュリオサを演じ、“カッコいい女性”のイメージが定着したシャーリーズ・セロン。クールな孤高の女を演じさせたら右に出る者はおらず、まさに“セロン様”という呼び名がふさわしい。そんな彼女がこれまで以上に過激な姿を披露しているのが、10月20日公開の『アトミック・ブロンド』です。

殺って殺って殺りまくる! フュリオサ越えの超ハードアクション!

ここに(C) 2017 COLDEST CITY, LLC.ALL RIGHTS RESERVED.

冷戦下のドイツを舞台にセロン様扮するMI6の凄腕エージョント、ロレイン・ブロートンが各国のスパイと死闘を繰り広げていく本作。『ジョン・ウィック』シリーズをプロデュースし、『デッドプール2』の監督にも抜擢されたデビッド・リーチが監督を務めるだけあって、切れ味鋭いアクションがてんこ盛りとなっています。 無駄のない動きでスマートに、男どもに銃弾をぶち込んでいったと思えば、ハイヒール、空き瓶など身の回りのものを武器に変え、泥臭く殴り倒していったりと、見ていて思わず快感を覚えてしまうほどの暴れっぷりなんです。

ハードなアクションが、これでもかというほど詰め込まれていますが、一番の見せ場は、マンションからのジャンプシーン。敵の首に縄を巻きつけると、その縄の端をもってマンションの踊り場から地上へと大ジャンプ! 縄に引っ張られ柵に体を強打した相手をよそ目に、セロン様演じるロレインは地上への着地に見事に成功します。この超危険なスタントも自らこなしたというから、セロン様恐るべし……。

前歯が欠けてもお構いなし! ストイックすぎる役作り

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セロン様は本作で、なんとすべてのアクションに挑んでいます。そのハードさゆえに事故もあったようで、実は1日5時間にも及ぶアクションシーンのトレーニングで、前歯が3本欠ける大怪我を負ってしまったのです。共演者もこのアクシデントには戸惑っていたようですが、当のセロン様は、痛み止めを服用し何食わぬ顔で撮影を続行。それどころか「さぁ行くわよ!」と共演者たちを引っ張っていたというから、彼女の役者根性には驚愕です。

思えば、『マッドマックス』では、自らの提案で頭を丸刈りにしたり、アカデミー主演女優賞を獲得した『モンスター』(2003年)では、13キロもの激太り&眉毛を全抜きしたりと、役のためなら何でもするセロン様。『アトミック・ブロンド』でもそのストイックすぎるプロ魂を感じることができるでしょう。

ヒロインは強いだけじゃダメだ!妖艶であるべし!

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激しいアクションばかりに目が行きがちな本作ですが、セロン様はそのスレンダーボディも惜しげもなく披露しているんです。激しい戦闘で傷を負った肉体を晒して氷風呂に入浴するシーンは、艶めかしくもどこか幻想的な美しさに目が釘づけに……。加えて、女性を相手にした超濃厚なラブシーンにも挑み、そのセクシーな魅力をこれでもかと振り撒いているのです。

もともとは身長177センチと抜群のスタイルを武器に、10代からミラノやパリでモデルとして活躍していた彼女。96年に女優デビューを果たすと、当初はセクシーなブロンドの役のオファーばかり舞い込んでいたようで、その美貌はハリウッドのお墨付きです。強烈な役を演じることが多かったゆえに、彼女の美しさを忘れていた人も多いと思いますが、本作はそんな彼女の根本的な魅力も再確認させてくれます。

アカデミー賞主演女優賞を獲得した抜群の演技力だけでなく、モデル出身の美貌と危険なアクションもこなす高い身体能力、さらにヌードやラブシーンも厭わないサービス精神を兼ね備えているシャーリーズ・セロン。まさしく“現代最強の女優”と言えるのではないでしょうか。

(文/スズキヒロシ・サンクレイオ翼)