『全員死刑』 2017年11月18日(土)全国ロードショー (C)2017「全員死刑」製作委員会

日本犯罪史上に残る事件を映画化!“狂気”の新人監督に日本映画界が注目!

コラム

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近年稀にみる強烈な個性を持った新人監督、小林勇貴をご存じでしょうか。27歳にして常軌を逸したエピソードが満載の小林監督は、日本映画界で今後注目を集めること間違いなしの若き才能です。そんな彼がこの度、商業映画デビューを果たします。

本物の不良と映画製作!ヤバい映画を撮る漢・小林勇貴監督

(C)2017「全員死刑」製作委員会 小林勇貴監督

小林監督は、そのフィルモグラフィーがかなり個性的。監督の友人が不良に拉致され、さらにリンチされた事件を基にした監督デビュー作『SuperTandem』(2014年)では、なんと実際にリンチの被害者となった友人を主演に据えて撮影。その強烈なキャスティングもあって、この作品は第36回ぴあフィルムフェスティバルのコンペティション部門で入賞を果たします。

ここで注目を集めた小林監督は地元・富士宮市で暮らす本物の不良からインタビューし練り上げた物語を、総勢46名(うち20名は逮捕歴あり)の不良をキャスティングし『孤高の遠吠』(2015年)を作り上げます。撮影中に出演者がトラブルを起こして失踪したり、その失踪した出演者を他の出演者がネットで見つけ出し撮影現場に連れ戻したりなど、さまざまなトラブルを乗り越え完成した前代未聞の作品は、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭グランプリを獲得。映画ファンや関係者から高い支持を得ることになります。そんな小林監督が満を辞して『全員死刑』(11月18日公開)で商業映画に殴り込んだのです。

映画のモチーフは日本犯罪史上類をみない凄惨な殺人事件

(C)2017「全員死刑」製作委員会

タイトルからすでに物騒な『全員死刑』は、98分間、手ぬるい映像一切なしの狂った作品。実在の事件を基に、借金まみれの暴力団一家が資産家一家を殺害していく狂気的な姿を“ヤバい”描写連発で描いた、まさしく地獄絵図です。本作で描かれる凄惨な事件は、かつて福岡で起きた強盗殺人・死体遺棄事件がモチーフとなっています。この事件は被害者側も加害者側も共に家族単位。また裁判で被告である家族4人全員に死刑判決が下った日本犯罪史上類をみない凶悪な殺人事件です。

金銭トラブルが原因で連鎖的な殺人と死体遺棄が行われたと推測されるものの、事件の全容や真相は未だに解明されていないというミステリアスな事件でもあります。この事件に加害者として関わった一家の次男の獄中手記を、フリーライターの鈴木智彦がまとめた『我が一家全員死刑』が映画の原作となっています。

(C)2017「全員死刑」製作委員会

型にはまらない新人監督と、犯罪史上に残る凄惨な事件という禁断の組み合わせから生まれた『全員死刑』は、こちらの想像を数段も超えてくるハイテンションとインモラルに貫かれた衝撃作です。小林監督だからこそ出せるリアリティとそんなリアリティを蹴散らすかのように、振り切った暴力描写や狂気的なキャラクター。相反する要素が融合したその先にある世界に、後頭部をハンマーでぶん殴られたような未だかつてない衝撃を覚えることでしょう。

(文/スズキヒロシ・サンクレイオ翼)

記事制作 : サンクレイオ翼

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