アカデミー作品賞を受賞した『恋におちたシェイクスピア』(1998年)や『シカゴ』(2002年)のプロデューサーとして知られるハリウッドの大物ハーヴェイ・ワインスタイン。彼のセクハラ騒動は、女性たちが次々と過去の性被害を告発しはじめたり、アカデミー協会を除名されたり、他の有名写真家が同じくセクハラで有名出版社を追放されたりと拡がりを見せています。ワインスタイン事件同様、これまでにハリウッドを震撼させた類似のスキャンダルを振り返ってみましょう。

あのアカデミー賞監督はアメリカ入国禁止!

Photo/Getty Images 御年84歳の巨匠

ロマン・ポランスキーといえば、『チャイナタウン』(1974年)や『テス』(1979年)などを制作し、『戦場のピアニスト』(2002年)でアカデミー賞やカンヌ映画祭パルム・ドールを受賞した巨匠として知られています。その一方で、スキャンダルが多いことでも有名。ひとつは1977年に起こした淫行事件。ジャック・ニコルソンの自宅で、当時13歳だった子役モデルに暴行をした容疑で逮捕されたのです。有罪を認めて保釈されたポランスキーは、再び収監されることを恐れてアメリカを脱出し、ヨーロッパへ逃亡。そのため、この件での審理も出廷も不可能になった代わりに、ポランスキーはアメリカへの入国はできなくなりました。

現在は、アメリカと犯罪人引き渡し条約を締結していないフランスを拠点に活動しています。ちなみに被害女性とは90年代に約50万ドルの和解金で示談が成立しています。しかし、『テス』の主演ナスターシャ・キンスキーが15歳のときから肉体関係にあったことや、2010年には女優のシャーロット・ルイスが16歳のときに性的虐待されたことなど多くの被害が告発されています。そのせいか今年の仏セザール賞で審査委員長に任命された際、フェミニスト団体の強い反発にあって辞退せざるを得なくなるなど、今でも事件が尾を引いています。

スティーヴン・セガールもセクハラで

Photo/Getty Images 疑惑の真相は……?

日本でも『沈黙』シリーズで人気のアクションスターのスティーヴン・セガールは2010年に元秘書の女性からセクハラで訴えられたことがあります。被害女性は2009年に彼のアシスタントとして雇われ、夜の相手までさせられそうになったり、彼の下半身に無理やり触らされそうになったりしたのだそう。この訴えをきっかけに、他にもふたりの女性が被害を告発。彼自身が疑惑を否定し、結局訴えは棄却されたものの、ワインスタインの事件をきっかけに、再びセガールのセクハラに注目が集まり、元女優で現在は記者という女性が新たな被害を訴えています。

ベッドシーン映像流出はハリウッドあるある?

ハリウッドの暴れん坊チャーリー・シーンが「これまで5000人の女と寝た!」と豪語していることは有名ですが、実は男性と絡んでいる動画が流出したことも。しかしハリウッドでは、そんなベッドシーン映像の流出によって名を上げる場合があります。かのお騒がせ娘パリス・ヒルトンは当時の恋人リック・ソロモンとの動画が流出したことがきっかけで有名に。流出させたのはリック側だったものの4万ドルの示談金で和解し、その後、テープは『ワンナイト・イン・パリス』という題名で売り出されました。彼女出演のリアリティ番組『シンプルライフ』の放送直前の流出だったため、プロモーションなのでは? とあらぬ疑いをかけられました。かつてパリスの引き立て役だったキム・カーダシアンも、ビデオ流出で一躍スターダムにのし上がった“主人公”。お相手は音楽プロデューサーのレイ・ジェイで、こちらも『キム・カーダシアン:スーパースター』というタイトルでネット配信されました。他にもコリン・ファレルと元プレイメイトの黒人女性とのテープや、パメラ・アンダーソンとトミー・リーのホームビデオ、ロックバンド「リンプ・ビズキット」のフロントマン、フレッド・ダーストのセルフ撮影ビデオなどなど流出事案に事欠きません。

動画ではないけれど、ジェニファー・ローレンスのヌード&性行為写真がハッキングされて流出してしまったことも。他にもミーシャ・バートンやシャーリーズ・セロン、ブリトニー・スピアーズが過去の恋人との動画流出の危機に遭ったことがあると告白しています。リベンジポルノという可能性もあるし、いくら恋人と盛り上がっていたとしても安易に行為を撮影するのは考えものです。

他にも90年代に買春で逮捕されたヒュー・グラントや、セックス依存症で大騒ぎになったタイガー・ウッズの件などなど、数えればキリのないスキャンダル。まずはワインスタイン事件がどのように決着するかに注目ですね。

文=安藤千晴