映画『全員死刑』は11月18日より全国公開

『全員死刑』間宮祥太朗 インタビュー

インタビュー

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初主演作として一生誇りに思える作品

実際の強盗殺人死体遺棄事件をベースにした『全員死刑』で主人公の殺人犯を演じた間宮祥太朗。ドラマや映画で幅広く活躍する彼が、自身の役柄と自らの俳優としての立ち位置について、思うところを赤裸々に語った。

現実とは思えない現実のリアルさ

Q:かなりインパクトの強い内容ですから、ご出演を決めるのに勇気が必要だったのではないですか?

一番熟考しなければいけないと思ったのは、題材になったのが実際の事件で、加害者や被害者の方が本当にいらっしゃるということでした。でも、小林(勇貴)監督と話して、そこに対する距離の取り方に共感できました。

Q:共感した距離感とは?

映画にするならエンターテイメントでなければならない、という部分です。「こういう事件を忘れないために」というスタンスならバラエティー番組の再現ドラマのほうが適していると思うんです。もちろん、ドキュメンタリー映画の場合は別ですけどね。そのうえで、1本の映画としての哲学みたいなもの、つまりこの事件を通してじゃないと伝わらない思いがなければ、このお話には乗れないなと思いました。

Q:この事件である必要性は何だと思いますか?

簡単に言うと人間の怖さみたいなものです。もっと言うと、たとえば撃ってもなかなか死なないとか、目ん玉が飛び出るとかの描写が、実際の手記に「自分が見たもの」として書いてあることのすごさ。現実とは思えない現実の切羽詰まった感が、観る人に突き付けられてくると思います。

密度の濃い時間

Q:撮影で一番大変だったことは何でしたか?

スケジュールの短さです(笑)。特殊効果も含めて2週間で撮ったんですよ。でも、おかげで集中できて、密度の濃い時間を過ごせました。1日中撮影をして、後は寝るだけ。たまに早く終わっても、キャストや監督やスタッフと飲みに行って、必然的にこの作品の話をしていました。

Q:間宮さんはいつも、撮影現場でたくさんお友だちを作ってらっしゃる印象があります。

そうですね、友だちは多いです。僕、まったく人見知りがないので。仲良くなって、酒飲みながら話せたほうがいい結果になることも多いと思っています。それに、仕事場に友だちがいたほうが、単純に楽しいですね。

Q:初主演作という意気込みはありましたか?

撮影に入る前は、実際の事件ということのほうが気になっていましたから、特にありませんでした。でも撮影を終えた今、初主演映画がこの作品だったことを一生誇りに思えると感じています。自分以上の適役はいなかっただろうなって。たぶん役者って、特に若手は諸先輩方に比べればまだまだ引き出しも少ないし、武器も多くない。自分のメインウエポン(武器)は決まっていると思うんです。たとえば、素朴な感じ、冷たい王子様、熱い警察官とか、人によって似合うものが違う中で、自分の「武器」を最大限に使えたと思っています。

Q:ずばり、間宮さんのメインウエポンは何ですか?

狂気みたいなこともそうだし、あと「顔がコワい」ところ(笑)。同年代の役者より極端な役が多いのも、僕の特徴かなと思います。「間宮さんは普通の役はやらないんですか?」と聞かれることもありますが、決して僕が断っているわけではなく、普通じゃない役をたくさんいただくだけなんです(笑)。

映画の魅力は驚き

Q:もともと映画好きだそうですが、映画の魅力は何だと感じていますか?

「驚き」です。見たことのない世界や知らないものを教えてくれる、その世界に連れて行ってくれるのは、本当に有意義な時間だと思います。その意味で、今回は純粋に映画ファンだったころの自分が褒めてくれるような、驚きに満ちた作品になったと思っています。

Q:一番の驚きのポイントは?

僕が演じたタカノリは、生まれたときから人殺しだったわけじゃなく、家族のため、親孝行のために奮闘した結果、道を違えてしまった。そういう、何が起こるかわからない人生の縮図みたいなところだと思います。すぐそこで起きるかもしれない、もしかしたら自分も罪を犯すかもしれないという「近さ」があるから、嫌悪感を覚える人がいるのかもしれません。

Q:間宮さんの場合の親孝行とは?

この仕事は自分の元気な姿を見せ続けられるから、そこは親孝行かなと思います。でも僕の場合、親に金銭的に甘えた部分もあるから、もっと稼いで還元したいですね。ただ、何をしたら自分が売れるのかはわからないです(笑)。今できることとしては、どこかで階段を上れるタイミングが来たときに、踏ん張ってちゃんと上れるように力を蓄えておくことですかね。まだまだ足元はぬかるみみたいなものですから。小細工ではなく、存在感で圧倒できる段階にいけるよう、がんばりたいと思います。

ヘアメイク:三宅茜 スタイリスト:津野真吾(impiger)

取材・文:早川あゆみ 写真:杉映貴子

記事制作 : シネマトゥデイ(外部サイト)

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