毎年恒例となっている漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2017」(テレビ朝日系)が12月3日に放送される。例年、事前の発表会見でネタ披露の順番を決める抽選を行い、本番でのネタ披露の順番を決めていたが、今年からは「笑神籤(えみくじ)」という新ルールを導入。生放送中にくじ引きで当たったコンビが、その場ですぐにネタを披露するというシステムに変更されることになった。

敗者復活で勝ち上がると有利!? 過去には優勝したコンビも

笑神籤(えみくじ)が導入されるようになったのは、どのコンビがいつネタを披露するのか分からない、生放送ならではのライブ感を演出することが目的だ。しかし、もう一つの理由として、「敗者復活枠が有利にならないように」ともいわれている。

M-1グランプリは、毎年決勝進出を勝ち取った8組(今年より9組)と、敗者復活戦を勝ち抜いた1組の計9組(今年より10組)で、最終決戦出場枠3組を争い、グランプリを競う。敗者復活枠は当日行われる敗者復活戦の結果で決まり、ネタ披露の順番も最後というのが恒例だが、番組が進むにつれて場が温まっていくため「最後にネタ披露する敗者復活枠が有利なのでは?」とも一部でいわれてきた。事実、2007年にはサンドウィッチマン、2015年にはトレンディエンジェルが敗者復活から最終決戦へ出場し、グランプリを獲得している。

敗者復活をきっかけにブレイクしたコンビとは

M-1グランプリで敗者復活を果たしたコンビは、優勝したかどうかにかかわらず、現在もテレビをはじめ活躍しているコンビが多い。たとえば、スピードワゴンは2002年に敗者復活枠でM-1に出場したことをきっかけに注目度が急上昇し、2003年には順当に決勝進出。現在、コンビでもソロでもテレビで見ない日はないというほど活躍している。

また、オードリーも2008年の敗者復活組。最終結果は2位だったが、当時は優勝したNON STYLE よりも爆発的に人気が出た。今でこそ漫才に定評のあるNON STYLEの人気も安定しているが、M-1終了後から1年ほどは個性的なキャラクターを持ったオードリーのほうがブレイクしていたのだ。今年大ブレイクした千鳥も、実は2005年に敗者復活している。オードリーのように直後にブレイクしたわけではないが、ロケにもフリートークにも強い千鳥の人気は来年以降も続きそうだ。

現在、ピースの又吉直樹原作の映画『火花』が公開されている。『火花』は、漫才コンビのリアルな生き様を描いた作品。この作品を見れば、M-1グランプリの決勝まで勝ち上がってきたコンビが、いかに人生をかけて漫才を作っているのか、ということがわかるかもしれない。今年のM-1の勝負の行方はどうなるのか。「笑神籤(えみくじ)」の影響も含め、敗者復活枠に注目あれ。

(文/河村綾香)