今年もいろいろなことがあった2017年。映画界隈ではこんなことやあんなことが。来年はどんなことが起きるんでしょうか? 2018年を迎える前に2017年の映画ニュースを“ざっくり”振り返っておきましょう。

【1月】

今年1月に来日した時のデイミアン・チャゼル監督とライアン・ゴズリング

 『ラ・ラ・ランド』のジャパンプレミアで俳優のライアン・ゴズリングと監督のデイミアン・チャゼル監督が来日した1月。2016年8月に公開された映画『君の名は。』が、公開22週目にして9週間ぶりに全国映画動員ランキングで1位に返り咲きました。同作は今年、興行収入で日本映画史上歴代2位という大記録を打ち立て、2017年9月にはハリウッドでの実写映画化も決定しました。

【2月】

まさかの出来事! - Kevin Winter / Getty Images

 毎年この時期に行われる映画界の一大イベントといえば、もちろんアカデミー賞授賞式です。89回目となった映画の祭典ではハリウッドが反ドナルド・トランプの雰囲気を出していたり、『ラ・ラ・ランド』が『イヴの総て』『タイタニック』と並ぶ歴代最多タイの14ノミネートを果たしていたりしましたが、最後の最後に「まさかの封筒渡し間違い」という珍事が発生して全てが持っていかれました。作品賞は最初に発表された『ラ・ラ・ランド』ではなく『ムーンライト』が受賞。原因を作った投票管理担当の会計コンサルティング会社プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が謝罪の声明を発表する事態となりました。

【3月】

『シン・ゴジラ』チーム

 個人的には『男はつらいよ』シリーズのロケ地である東京都葛飾区の柴又駅前に同シリーズの主人公・車寅次郎の妹、諏訪さくらの銅像が設置されたというのが一大ニュースなのですが、3月といえば今度は日本アカデミー賞の授賞式です。庵野秀明と樋口真嗣が総監督と監督を務めた『シン・ゴジラ』が作品賞を含む最多7冠で圧勝しました。また、女優ののんが声優を務めた片渕須直監督の『この世界の片隅に』が『君の名は。』を抑えて、最優秀アニメーション作品賞に輝きました。

【4月】

いよいよッ!?(写真は『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』公式サイトのスクリーンショット)

 今年もさまざまな映画のサイトでエイプリルフールネタが披露され、人気アニメ「おそ松さん」とドラマ「バイプレイヤーズ ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~」がコラボした「『おそ松さん』の30年後を実写化!?」も話題になりました。そして公式サイトがガストンにジャックされるというネタを掲載した実写版『美女と野獣』も公開されました。また、アンジャッシュの渡部建と佐々木希が結婚を発表したこの月には、庵野監督が代表を務める株式会社カラーの公式Twitterアカウントが更新されて、大ヒットシリーズの完結編といわれファンが心待ちにしている『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の本格始動をにおわせるツイートもファンの注目を浴びました。

【5月】

宮崎駿監督 - Jun Sato / WireImage / Getty Images

 2013年9月に長編映画の制作からの引退を発表していた宮崎駿監督が、長編アニメの制作に着手していることが明らかになったのは今年2月のこと。アカデミー賞長編アニメ映画賞のイベントでスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが発表しました。そしてこの5月には、ジブリがその新作のためのスタッフ募集を開始しました。11月には、この新作長編アニメーション映画『君たちはどう生きるか』は冒険活劇ファンタジーであることも明らかになりました。

【6月】

6月から活動停止中の小出恵介(写真は今年2月に撮影)

 2月には女優の清水富美加が宗教団体「幸福の科学」への出家を発表して激震が走りましたが、俳優の小出恵介が未成年者との飲酒を行い不適切な関係を持ったという報道も衝撃的でした。小出はこの6月より無期限で芸能活動を停止しています。明石家さんまが企画・プロデュースするNetflixオリジナルドラマ「Jimmy~アホみたいなホンマの話~」はさんま役だった小出の活動停止により配信日が延期されていましたが、玉山鉄二が代役に決まりドラマの再撮影が行われることになりました。

【7月】

『銀魂』ジャパンプレミアでの小栗旬(写真は今年6月に撮影)

 海の日と重なった夏の3連休(7月15~17日)は、2017年の中でも指折りの映画激戦期間となりました。14日公開の『銀魂』、15日公開の『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』と『カーズ/クロスロード』がしのぎを削り、その土日2日間(15~16日)の全国映画動員ランキングではテレビシリーズ放送開始20周年を記念して製作された『キミにきめた!』が見事に1位を獲得しました。惜しくも2位だった『銀魂』ですが、『東京喰種 トーキョーグール』『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』『鋼の錬金術師』などコミックの実写化作品が数多く公開された今年、群を抜いたヒットを記録し、2018年夏には続編の公開が決定しています。

【8月】

『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロ監督 - Venturelli / WireImage / Getty Images

 『ダークナイト』『インセプション』などで知られるクリストファー・ノーラン監督が、新作映画『ダンケルク』を引っ提げて7年ぶりに来日しました(映画の公開は9月)。同作は第75回ゴールデン・グローブ(GG)賞で、作品賞(ドラマ)、監督賞、作曲賞にノミネートされています。ただ、この8月末から9月9日(現地時間)まで開催されていた第74回ベネチア国際映画祭で最高賞にあたる金獅子賞に輝いたギレルモ・デル・トロ監督『シェイプ・オブ・ウォーター』は今回のGG賞では最多となる7部門、作品賞(ドラマ)、女優賞(ドラマ)、助演女優賞、助演男優賞、監督賞、脚本賞、作曲賞にノミネートを果たしました。

【9月】

大活躍の1年となった有村架純 (写真は昨年9月に撮影)

 9月までNHKで放送されていたのが、有村架純が主演した連続テレビ小説「ひよっこ」。奥茨城出身の健気なヒロイン・谷田部みね子に魅了される視聴者が続出したほか、みね子の相手役を務めた竹内涼真、磯村勇斗もブレイクしました。有村は「NHK紅白歌合戦」の紅組司会に2年連続で抜てきされました。前述しましたが『君の名は。』の実写映画化が発表されたのはこの9月。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の監督J・J・エイブラムスがプロデュース、脚本はSF映画『メッセージ』のエリック・ハイセラーという豪華な布陣です。

【10月】

3人の一挙手一投足に日本中が注目した(写真は映画『クソ野郎と美しき世界』のキービジュアル)

 元SMAPの稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の公式ファンサイト「新しい地図」で、新作映画『クソ野郎と美しき世界』の製作が発表されました。映画は「NAKAMA(ファンクラブ会員)の皆さんの映画」とされており、SNSを解禁してファンとの距離を近づけている3人らしい映画になりそうです。12月に出た続報では同作が4本の短編のオムニバス構成となること、2018年4月6日から2週間限定で全国86(野郎)館で公開されることも明らかになりました。3人が11月に出演した「稲垣・草なぎ・香取3人でインターネットはじめます『72時間ホンネテレビ』」(AbemaTV)も注目を浴びました。

【11月】

ハーヴェイ・ワインスタインとケヴィン・スペイシー - Amanda Edwards / WireImage / Getty Images(右)

 反ドナルド・トランプを掲げていた2016年と比べるとおとなしめな印象もあった今年のハリウッドで勃発したのが「セクハラ問題」です。10月に、数々のアカデミー賞受賞映画を手掛けてきた大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ疑惑をニューヨーク・タイムズが報じました。少年へのセクハラ行為疑惑が問題視された『セブン』『ユージュアル・サスペクツ』などの俳優ケヴィン・スペイシーは10月末、謝罪文とともにゲイであることを告白し、この11月には彼ら2人の動向や、新たな加害者たちへの告発などが連日のようにニュースになりました。

【12月】

12月6日に日本で行われた『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』レッドカーペットイベントの様子

 大人の事情でこの記事は12月半ばに書いています。なので執筆後に大ニュースが飛び込んでくる可能性もありますが、執筆時点での12月のニュースといえばウォルト・ディズニー・カンパニーによる21世紀フォックス主要事業の買収と、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の公開です。今作のプロモーションではルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミルが、2008年の「スター・ウォーズ・セレブレーション・ジャパン」以来9年ぶり、ルークとしては1978年日本公開の『スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望』以来、39年ぶりに来日しました。また、『時をかける少女』『サマーウォーズ』などで知られる細田守監督の新作のタイトルが『未来のミライ』となり、2018年7月20日に公開されることもこの12月に発表されました。

【まとめのまとめ】

 かけ足で振り返ってきた「2017映画ニュースまとめ」は以上になります。「あれがない」「これがない」の意見もあるかと思います。そんな方はぜひ、自分なりの「2017映画ニュースまとめ」をしていただきたいです。意外と楽しいですし、1年ってあっという間だなと思いますし、2018年を迎えるのが楽しみになります。それでは、みなさん、よいお年を~。

シネマトゥデイ編集部・海江田宗