12月23日公開の映画『勝手にふるえてろ』は、人気小説家の綿矢りさが2010年に発表した同名小説を原作にした映画です。今年行われた第30回東京国際映画祭のコンペティション部門では、観客賞を受賞し注目を集めています。

物語の主人公は24歳のOLヨシカ。彼女には通称「イチ」という、中学生時代から片思いしている相手がいます。ある日、会社の飲み会で同僚に告白され、彼に対してヨシカは「二」というあだ名をつけました。この2人の間でヨシカの心は揺れ動きはじめます……。

2人のイケメンの間で心を揺れ動かされるというシチュエーションは、「どっちが好み?」と映画を観終わったあとのトークが盛り上がりそうです。今回はそんなアフター女子会まで楽しめそうな、クールとワイルド、好きなタイプが分かれそうなイケメン2人が登場する映画を紹介します。

男気のある利太vs壁ドン4連発の廣祐…『ヒロイン失格』(2015年)

主人公・はとりをめぐって2人のイケメンが登場する物語が、幸田ももこの同名漫画を実写化した『ヒロイン失格』です。女子高生のはとりは幼馴染の利太にずっと恋していて、自分のことをヒロインだと思い込んでいます。そんな彼女のもとに現れたのが、同じクラスのイケメン廣祐でした。

利太はいじめられている女子生徒を守ろうとするような、男気のあるタイプ。その女子生徒の眼鏡をはずして、「あ、意外とかわいい。そっちの方が良いじゃん」と、少女漫画の王道といえるようなセリフもさらりと口に出したりします。

利太を演じるのは『orange -オレンジ-』(2015年)や『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない第一章』(2017年)などに出演している山﨑賢人。漫画から抜け出したような姿がハマっていて、ちょっとぶっきらぼうに聞こえるセリフを、優しい声で喋るのが魅力的です。

一方、廣祐を演じているのは『高台家の人々』(2016年)や『君と100回目の恋』(2017年)などに出演している坂口健太郎。モデル出身だけあって、オシャレな私服姿が見どころです。

廣祐は超イケメンのモテ男で、至近距離からの告白をはじめ、「壁ドン」4連発など、思わずドキドキしてしまうような見せ場が多いです。ほかにも、クマのぬいぐるみで腹話術をするお茶目さ、子供たちと水鉄砲で本気で遊ぶ無邪気さ、雨の中を駆けつけてくる包容力など、さまざまな姿を見せます。

しかし、内面では「恋愛なんて思い込み」と考えていて、恋に対して冷めています。そんな彼が次第にはとりを守ろうと変わっていく姿が、本作における大きな見どころです。家庭教師だった年上の女性に恋のあれこれを教えてもらっておいて、さらに伸びしろがあるなんて、本当に良い男ですよね!

文武両道の太一vsクールだけど心は熱い新…『ちはやふる』(2016年)

競技かるたの世界を描いた、末次由紀の同名漫画を実写化した『ちはやふる』。主人公の千早は子供の頃に、1年だけ競技かるたのチーム「ちはやふる」を結成していました。そのときにチームを組んでいたのが、太一と新の2人です。

太一は入学早々に告白されるほどのイケメン。しかも、裕福で頭もよく、スポーツもできるというのだから、モテるのも分かるというものです。千早とは高校で偶然に再会し、彼女が参加している大会を見に行った時のこと、試合で全力を出していた千早が熟睡し、成り行きで膝枕をした太一が、そのまま彼女をおんぶして家まで送り届けます。このエピソードもイケメン具合に磨きをかけます。電車内では千早に肩を貸したりと、ちょっとくすぐったい描写が何とも甘酸っぱいです。

太一を演じたのは『ミュージアム』(2016年)や『帝一の國』(2017年)などに出演している野村周平。かるたを練習するためのジャージ姿は、この作品以外ではなかなか見られないかもしれません。

もうひとりのイケメン、新は静かなクールさが魅力。しかし内側には熱い闘志を秘めており、かるた大会ではまさに“競技”といった、激しい戦いを見せます。クイーンの詩暢(しのぶ)との丁々発止の遣り取りは、まるで漫才のようでした。

新を演じたのが『少女』(2016年)や『ピーチガール』(2017年)に出演した新田真剣祐。実際にかるた協会で修業したそうで、その見事な手さばきが、イケメン具合をさらに加速します。また、試合の際の袴姿もハマっていて思わずうっとりしてしまいます。

伊達男のFDR vs 肉体派のタック…『Black&White/ブラック&ホワイト』(2012年)

ハリウッド作にもクール&ワイルドな2人が、一人の女性を争う映画が数多くあります。今回選んだのは、そのキャラクターの対比が面白い『Black&White/ブラック&ホワイト』(2012年)。ローレンという女性を奪い合う2人のイケメンが、FDRとタックで、2人はCIAの職員です。

FDRを演じたのが、『エージェント:ライアン』(2014年)や『ワンダーウーマン』(2017年)などに出演している、青い目がセクシーなクリス・パイン。FDRは女に不自由しないモテ男で、都会的でセンスも良く、スーツはイギリスのサヴィル・ロウで仕立てています。オシャレな部屋の天井には、屋上のプールの底が丸見え! 水着姿で泳ぐ女性が見えるというのは、どこか007シリーズに通じるゴージャスさです。女性の手にキスをして挨拶するようなキザな一面がある反面、ローレンと一夜を共にした朝は、一緒にパンケーキを食べようと考えるロマンティックさも備えています。

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015年)、『ダンケルク』(2017年)などに出演しているトム・ハーディが演じたのが、もうひとりのイケメンであるタックです。タックはバツイチで、7歳になる息子がいます。良きパパでもあってか、落ち着きがあり、真面目な一面もあるのが魅力。さらに、自宅にトレーナーを呼んでボクシングで汗を流す肉体派でもあるのです。鍛えた腕に入ったタトゥーが、男らしさを引き立てています。イギリス訛りの英語がチャームポイント。

ローレンとの初デートで、FDRはドレスアップした流行りのクラブに誘います。一方のタックは普段着で行く夜の遊園地に連れていき、サプライズとして空中ブランコをするなど、これまた正反対。あなたならどちらのアプローチにドキドキしますか? なんとも悩ましい!

『勝手にふるえてろ』/12/23(土・祝)、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショ/配給:ファントム・フィルム/(c)2017映画「勝手にふるえてろ」製作委員会

『勝手にふるえてろ』では『君の膵臓をたべたい』(2017年)で初主演した北村匠海がイチを、ロックバンド黒猫チェルシーのボーカルであり、俳優としても『くちびるに歌を』(2015年)などに出演している渡辺大知が二を演じています。

イチは周りからちやほやされても流されない、まさに孤高の王子様といった雰囲気。一方の二は釣りや卓球が好きで、ヨシカを誘ってくれる頼もしいお兄さんといった印象です。人なつっこそうな笑顔がとても魅力的ですね。

脚本も手掛けた大九明子監督は、「二が断然好みです。二は本当に自分が好きなタイプにシナリオを書いているうちにどんどんなっていっちゃいました。一目でイケてる人とか格好良い人って、眩しすぎて、むしろ嫌いなんですよね」と話していました。タイプは人それぞれですが、どちらのイケメンが好みだったのか? ぜひ、映画館で見て、自分だったらどっちに恋するか盛り上がってみてください!

(文/デッキー@H14)