タレント・黒柳徹子の半生を描いた「トットちゃん!」が放送中のテレビ朝日の帯ドラマ劇場。2018年1月からは「越路吹雪物語」が放送予定だ。本作は、“戦後の大スター”越路吹雪の一代記。宝塚音楽歌劇学校の落ちこぼれだった越路が、天性の歌唱力でトップスターに昇りつめる様を描く。創設100年を超える歴史を持ち、現在なお根強い人気を誇る宝塚歌劇団だが、きらびやかな舞台の裏には“鉄の掟”と呼ばれる、厳格な規律や伝統が存在するようだ。 

朝から大掃除!必須アイテムは“ガムテ”に“絵筆”

大地真央、黒木瞳、檀れい、天海祐希など、多くのスターを輩出してきた宝塚音楽歌劇学校の規律は厳しい。「校内では笑わない、しゃべらない、走らない」はあまりに有名であるが、厳格な掟はこれに留まらない。  

朝の情報番組「ビビット」(TBS系)のMCを務める元タカラジェンヌの真矢ミキは、2015年4月20日放送の同番組内で「毎朝稽古が始まる2時間前の6~8時は大掃除だった」と自らの学生時代を振り返り、「新入生はスカートの内側にガムテープを常備」という掟に言及。これは「チリや髪の毛を見つけたら、パッととる」ためだそう。

ほかにも、元雪組男役トップスター・水夏希が「窓の桟は絵筆で掃除」とインタビューで語っている。歌劇団のモットー「清く、正しく、美しく」の精神は、掃除においても徹底されているようだ。

いつでもどこでも!先輩の“本科生”は絶対的存在

上下関係の厳しさで知られる同校。予科1年、本科1年の計2年間の教育を受けるのだが、新入生である「予科生」にとって、先輩の「本科生」は絶対的存在。2017年4月18月放送の「ミヤネ屋」(日本テレビ系)にて「阪急電車にお辞儀」と語ったのは、元星組娘役の仙堂花歩。これは、阪急が宝塚歌劇団の親会社だから……というワケではなく、「電車に上級生が乗ってらっしゃるかもしれない」からだそう。  

寮生活にも厳しい掟が。予科生は本科生に配慮して「音を立ててはいけない」という。これまでにも、紫吹淳が「目覚ましは鳴ったらすぐに止める」、瀬奈じゅんが「(本科生の部屋が下階にあるので)寮生活では常にすり足」「レンジの『チン』なんてもってのほか。タイマーが終わる直前にレンジのドアを開ける」とインタビューで明かしている。2人とも、宝塚退団後はテレビに舞台に引っ張りだこ。厳しい時代があったからこそ、いまの活躍があるのだろうか。

鉄の掟は、音楽歌劇学校を卒業し、歌劇団のスターとなってもついて回る。花組、月組、雪組、星組、宙組、そして特定の組に所属しない“専科”から成る歌劇団には、各組ごとの“美意識”にまつわる掟がある。

かつて男役で人気を博した湖月わたると大和悠河が「星組はパーカーなどを腰に巻くのは禁止」、「月組はシャツを必ずズボンの中に入れなければならない」とインタビューでその一部を告白。ちなみに、理由は「美しい腰をつくるため」「自分の体を知るため」だそう。厳しいあれもこれも、すべては舞台で光り輝くため……。一般人が思う以上に、スターの世界は厳しいようだ。

(文/ナカニシハナ)