元カレへの“リベンジ”を果たすべく、総理大臣就任を目指すヒロイン・美輝の奮闘を描いた『リベンジgirl』。無愛想で毒舌だが、男らしい一面も持つ秘書・門脇を演じた鈴木伸之が、ヒロイン役の桐谷美玲から撮影中にもらった誕生日プレゼントについて語った。 

議員をサポートする秘書としての心得を学ぶ

Q:秘書の門脇を演じるにあたっての役づくりについて教えてください。

今まで演じたことがない役どころだったので、うれしくてやりがいを感じる反面、政治に関しての知識があまりなかったので「どういった種類があり、どういう仕事なのか?」というところから始めました。また、実際に30年ぐらい秘書をされている方がアドバイザーとして撮影現場に入ってくださったので、いろいろお話を伺いながら、門脇のキャラを作り上げていった感じです。僕自身は台本に書かれていない部分も勉強しなければいけませんでした。

Q:そのアドバイザーの方から学んだこととは?

たとえば、議員さんの1日のスケジュール管理です。そのすべてを把握して、議員さんの目指す道をサポートする。ある意味、表に立つ議員さんにとって、一番大切な存在にならなければいけないということを学びました。そして、堂々と自信を持って演じることを心掛けました。ただ劇中に出てくる政治の話は、そこまで難しいものではなく、お客さんにとてもわかりやすいと思います。

Q:鈴木さんが門脇と似ていると感じた共通点はありますか?

政治の知識がゼロである美輝を何とか当選させてあげたいという、実直さのようなところは似ていると思います。ただ、門脇はクールでツンデレな部分があるんです。台本を読みながら、「こいつはむっつりで、妄想好きなキャラだなぁ」と思ったぐらい(笑)。僕は個人的に嘘をつくのも、つかれるのも好きじゃないし、恋愛に関して面倒臭い駆け引きも好きじゃない。好きになったら、隠さずにすぐに言ってしまいますから、そこは全然似ていませんね(笑)。

気が強すぎる女性は抱えきれない?

Q:かなりのSキャラを演じられましたが、鈴木さん自身については、Sキャラ、もしくはMキャラのどちらですか?

僕はグイグイ引っ張るSキャラというより、いろんなことを話しながら一緒に進んでいきたいタイプです。たとえば一緒に出掛けるときに、自分がいろいろ決めたいと思うことはあります。それは異性も同性も変わらずで、まずは僕が提案してから、相談する。そして、相手の反応が微妙そうだったら、別の案を出します。Mキャラかはよくわからないですが、やっぱり相手に何かしてもらったらうれしいです。ただ、美輝のように、気が強すぎる女性はダメというか……僕には抱えきれませんね(笑)。映画の中ではお互いに心を開いていくことで、どんどん距離が縮まっていくので、現実的にそういうことがあれば、楽しそうな気もします。

Q:美輝を演じた桐谷美玲さんは実際にニュースキャスターもされていますが、彼女との撮影エピソードを教えてください。

撮影中に、僕が25歳の誕生日を迎えたんですが、ディフューザーをプレゼントしていただきました。桐谷さんは僕が喜びそうなものをリサーチしてくださったようで、どこか赤ワインっぽい色と匂いで、大人な感じがしました。今回はリアルタイムで選挙がありましたし、そんな忙しい方が僕のために、いろいろ考えてくださったことがうれしすぎて、玄関で使わせてもらっています。桐谷さんの誕生日が映画公開前の12月16日なので「何をお返ししようか? どんなものを贈ったら喜んでもらえるか?」と今度は僕が調べたいと思います(笑)。

Q:門脇と美輝の掛け合いのシーンはいかがでしたか?

お互い素直じゃないんですよね(笑)。相手のことを「いいな」と思っているはずなのに、どこかムスッとしているシーンが多いんですよ。だから、最初は演じていて、ちょっともどかしかったです。「いい大人なのに!」って(笑)。言い合いするシーンもたくさんありますが、途中から相手を思いやる優しさみたいなものも描かれてもいるんです。ちなみに、一番キュンキュンするのは、やはりラストシーンじゃないでしょうか。

今までで一番監督と話し合った撮影現場

Q:三木康一郎監督は『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』で、鈴木さんの事務所の先輩である岩田剛典さんの新しい魅力を引き出しました。本作では監督とどのような話し合いをされましたか?

これまで出演した作品の中で、一番監督とお話しさせていただいた作品でした。キャラクターについてだけでなく、まったく心を開かない2人が、どのタイミングでお互いを意識するのか? その瞬間についても話し合いました。クランクイン前にリハーサルもたっぷりさせていただいたのですが、三木監督の演出はとてもわかりやすかったので感謝しています。また、心の移り変わりや間を重視する監督さんでもあるので、たっぷりやらせてもらいました。画作りも素敵ですし、それらが完成した作品に出ていると思います。

Q:今回、政治家をバックアップする秘書を演じられたわけですが、鈴木さん自身「劇団EXILE」の仲間をバックアップするようなことはありますか?

僕も25歳になって、劇団の後輩も2人できました。今までは食事に行っても、ご飯代を出すということはなかったのですが、後輩と行くときは必ず僕が出すようにします。また、団員9人の内で、誰かがドラマなどの仕事が決まったときは、やっぱりうれしいので、僕からご飯に誘うことが増えました。お互いに高め合っていきたいという気持ちは強いです。

取材・文:くれい響 写真:日吉永遠