2017年11月に公開された『GODZILLA 怪獣惑星』は、"滅びるのは、人か、ゴジラか"というコピーが表すように、人類が種の存亡をかけてゴジラと戦うアニメーション作品です。ゴジラを頂点とした生態系が築かれた2万年後の地球が舞台となっています。

今作でストーリー原案・脚本を担当するのは、アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」などを手掛けた虚淵玄。声優陣では「DEATH NOTE」で夜神月役を務めた宮野真守が主人公のハルオ・サカキ役を務めるなど、豪華なキャスティングとなっています。また、2018年5月には第二章『GODZILLA 決戦機動増殖都市』の公開が予定されています。

アニメ版では遥か未来で生命の頂点に立つことになったゴジラですが、作品として長い歴史をもつだけに、これまでに意外なエピソードや、一風変わった設定がありました。今回はその中から、今ではクスッと笑えてしまうものを5つ厳選して紹介します。

ゴジラが他の怪獣と会話をしているシーンがある

『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』(1972年)はゴジラと怪獣アンギラスのコンビが、宇宙怪獣キングギドラとサイボーグ怪獣ガイガンに立ち向かう作品です。劇中で侵略宇宙人の磁気テープから発された電波を感知したゴジラは、「おい!アンギラス」、「すぐにていさつにゆけ」などと“フキダシ”で傍らのアンギラスに命令するのです。

怪獣同士で意思の疎通ができているような描写は『三大怪獣 地球最大の決戦』(1964年)の頃からありましたが、この作品で、実際に怪獣同士が会話をしているシーンを見ることができます。

ゴジラが空を飛ぶシーンがある

ゴジラは主に2本脚で歩く怪獣ですが、実は空も飛んでいます。その姿を見られるのが、『ゴジラ対ヘドラ』(1971年)です。

この作品でゴジラは尻尾を前方にクルンと丸めて、口から吐く放射能火炎を推進力にして、後ろ向きに空を飛びます。その姿はまるでタツノオトシゴのようで、どこかかわいらしさすら感じさせます。

ゴジラはロボットと結婚する可能性があった

ゴジラの貴重な資料集である書籍『「ゴジラ」東宝特撮未発表資料アーカイヴ プロデューサー・田中友幸とその時代』では、映像化されていない脚本「ゴジラの花嫁?」が公開されました。

その内容はゴジラの花嫁になる、巨大な裸の女性ロボットを作るというものです。ゴジラと裸のロボットは地底世界でデートして、口づけを交わし、幸せの絶頂のさなか、ロボットの体内に仕込まれた水爆が爆発する……といった終わり方なのです。

この脚本が書かれたのは、初代ゴジラが公開された年の翌年にあたる1955年。それから約30年後、『ゴジラ』(1984年)を制作する際、なんと田中友幸プロデューサーはこの「ゴジラの花嫁?」を叩き台にしようとしていたそうです。

ゴジラは人間の女性に求婚していた

『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』(1966年)が1972年の「東宝チャンピオンまつり」でリバイバル公開された際、イメージソングの題名は「ゴジラのお嫁さん」でした。この歌で、ゴジラは人間の女性に求婚しています。

歌詞はゴジラの一人称です。1番では「悪い怪獣はやっつけてあげるよ」と、2番では「太平洋をプールにできるよ」と、3番では「好きなところに連れてってあげるよ」と女性に向けて話しかけています。そして、毎回最後に「だからお嫁さんになっておくれ!」と求婚するのです。

B面の「ロック・ロック・ゴジラ」が正統派のヒーローソングなので、そのギャップがこの歌の奇抜さを際立たせています。

ゴジラは他の特撮ドラマに出演していた

ゴジラはかつて銀幕のスターであり、ビデオやDVDが存在しなかった時代には、映画館でしか見られない存在でした。 そんなゴジラは1973年、「流星人間ゾーン」というテレビ番組にゲスト出演しています。物語は侵略者・ガロガが送り込む恐獣と戦う、防人(さきもり)一家の戦いを描いたものです。ゴジラのほかにも、キングギドラやガイガンが出演しています。

この作品を観た当時の子どもたちは、銀幕のスターである怪獣たちを、お茶の間で見られることに「映画みたいだ!」と大喜びしました。

昭和ならではの大らかさが生み出した、当時は大真面目、でも今ではクスッと笑えてしまうものばかりですね。今後、ゴジラの映画化が続いていけば、また面白い設定やエピソードに出会えるかもしれません。

『GODZILLA 怪獣惑星』は2048年、怪獣との戦争に敗れて、人類が地球を脱出するところから物語が始まります。恒星間移民船ではるか宇宙の彼方にある「くじら座タウ星e」にたどり着いた、ハルオをはじめとする移民団。しかし、そこは人類がとても生存していける環境ではありませんでした。彼らは地球に戻ろうとしますが、危険な長距離亜空間航行によってたどり着いた時には、すでに2万年の時が流れていたのです。

遥かな未来の地球で人類の前に姿を現したのは、史上最大のゴジラ。彼らを相手に、生き残った人類は、その存亡をかけた戦いを仕掛けます。その結末は果たしてどうなるのか? さらに、5月公開の第二章の『GODZILLA 決戦機動増殖都市』では、映画『GODZILLA 怪獣惑星』、小説『GODZILLA 怪獣黙示録』で新たに湧き出た「謎」が明かされるのか? ぜひ劇場に足を運んで確かめてください。

(文/ハーバー南@H14)