2月3日公開の『ローズの秘密の頁(ページ)』では、第二次世界大戦下の厳しい時代を生きた主人公ローズの人生が、彼女のこっそり書いた日記によって紐解かれていきます。そこには、生涯にわたってたったひとつの愛を貫いた、壮大なラブストーリーがありました。

作中では3人の男が、ローズの魅力に翻弄されていきます。彼らはローズとどのような交流を重ねていったのか? 胸に迫るそれぞれの愛の形を見てみましょう。

女性の性に異常なほど厳しかった時代に生きたローズ

(C)2016 Secret Films Limited

第二次世界大戦の戦時下で、徐々に戦火が激しくなるアイルランド。保守的な田舎町の親戚を頼って移り住んで来たローズ・クリアは、叔母のレストランで働きはじめます。その美しい風貌は、たちまち町中の若い男性たちの目をくぎ付けにしてしまいました。

厳しい叔母のもとでローズは、慎ましく地味に目立たないように暮らしていきます。しかし、どうしても目立ってしまうローズは、「山奥の小屋へとかくれて住むように」と、叔母に追い出されてしまうのです。そこからが、彼女の苦難のはじまりとなりました。

女性が男性の目を見つめることですらとがめられた時代のアイルランド。未婚の母は修道院とは名ばかりの精神病院のような施設に入れられ、子供を奪われてしまうのが当たり前。そのような考え方は、1990年代まで根強く残っていたそうです。モテモテの美しい女性が、楽しく過ごせる時代ではなかったんですね。

戦闘機で愛するローズの元に帰ってくる姿に胸キュン…真っ直ぐ男らしいマイケル

(C)2016 Secret Films Limited

田舎町へやって来たローズに、最初に声をかけたのがマイケル・マクナルティでした。町の人々からは快く思われていませんでしたが、ローズとは強くひかれ合います。ローズに軽くあしらわれても、くじけずに愛を伝えるマイケルは、男らしくまっすぐ! ローズは永遠に彼を愛すると確信し、その愛を最後まで貫きます。

やがて、マイケルは戦争へと行ってしまいますが、たびたびローズの前に現れ、絆を深めていきます。戦争に行ってしまったはずのマイケルが、戦闘機でローズの前に現れるシーンは、女性なら誰しもキュンとしてしまうのではないでしょうか?

健気でかわらしい小動物系は報われない?…奥手だけど恋心は本物なジャック

町の仕立て屋で働くジャックも、ローズに恋したひとりでした。彼女の言う皮肉にも気づけないほど単純な男性ですが、仲間に背中を押されて思い切って声をかけたりと、その一生懸命さが健気でかわいく感じてしまいます。

ダンスホールに誘ったことで、彼はやっとの思いでローズとダンスできることになりますが、町の風紀を監視している神父たちに遮られてしまいます。ローズに触れられたのは、この時だけ。こわごわと手を伸ばされた、ローズの美しいウエストラインが印象的です。

自分の恋路を邪魔するゴーント神父を殴ったりして頑張りを見せますが、結局、ローズにはあまり相手にしてもらえません。美しい女性に恋した世の中の男性の顛末は、だいたいこんなものなのかもしれませんね……。

愛が重くて怖すぎる!…まるでストーカーのゴーント神父

最後の1人、ゴーント神父はローズのことを愛し、なんとしてでも彼女を手に入れようとします。ほとんどひと目惚れだった彼は、神父でありながらローズにつきまといます。その姿はまるでストーカー! 熱い視線は本物かもしれませんが、ローズにとっては恐怖でしかありませんよね。

行く先々に現れたり、ほかの男性といるところを見たら邪魔をしたり。ついにはローズを精神病院へ入れ、「結婚すれば出してあげる」とまで言い放ちます。そこまでしてもローズには拒否されたままで、遠くから見守るのみとなるのです。なんだか少し切ないですね。

この物語のカギを握っているゴーント神父。実は彼はローズへの愛に深く悩み、誰よりもローズへの愛に苦しんだのかも知れません。誰かを愛し、愛されるということは幸せなのか? 考えさせられてしまいます。

(C)2016 Secret Films Limited

子供を殺した犯罪者、そして精神を病んでしまったとして、精神病院へ閉じ込められていたローズ。しかし、日記によって次々と真実が語り明かされると、その事実に衝撃を受けることになります。ときには思わず目を覆いたくなるようなシーンもありますが、それでも、たったひとつの愛を支えにして屈しなかった、ローズの強さが心に残りました。

果たして、彼女は幸せな結末を迎えられるのか……。それを劇場で見届けてください!

(文/サワユカ@H14)