シラットという東南アジアの伝統武術を映画に取り入れた『ザ・レイド』(2011年)や、96分間にわたり主人公視点でのアクションが展開する『ハードコア』(2015年)など、ここ数年、ヤバいアクション映画が次から次へと登場しています。そして、そんな傑作たちの仲間入りをすること間違いなしの“激ヤバ”な映画が間もなく公開されます。

50人以上をなぎ倒す! ハイテンションすぎる驚愕の幕開け

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その映画こそ、2月10日公開の韓国映画『悪女/AKUJO』です。リュック・ベッソン監督の『ニキータ』(1990年)に影響を受けたという元スタントマンのチョン・ビョンギル監督が、同作を参考にして作り、犯罪組織の暗殺者として育てられた女性スクヒが、愛と裏切りに翻弄されながら“悪女”と化していく様を描きます。

元スタントマンが監督を務めた作品といえば、『ジョン・ウィック』(2014年)や『アトミック・ブロンド』(2017年)の超絶アクションが頭に浮かびますが、本作もそれらの作品に負けず劣らずの超濃厚なアクションがてんこ盛りです。

まずド肝を抜かれてしまうのが、ナイフや銃を駆使し、ひたすら敵を殺し続けていく、冒頭の7分間。この映像、主人公スクヒの視点になっており、突如目の前に敵のナイフが現れたりと臨場感抜群! 次から次へと湧いてくる50人以上の雑魚を、赤子の手をひねるかのように倒していく映像は、自分が強くなったかのような勘違いを起こしてしまうほど爽快です。

コレCGじゃないの!? バイクチェイス×日本刀バトルの危険すぎるアクション

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初っ端からスゴすぎて、もしやこれを超える映像は見れないのではと、心配になってしまいますが、そんな不安を軽々と吹き飛ばしてくれるのが、スクヒが追手から逃れようとするバイクチェイスのシーンです。道幅の狭いトンネル内を猛スピードで爆走する中、両サイドを追手に固められたスクヒ。するとそこからまさかの日本刀でのバトルが展開します! 

バイクをぶつけあいながら、相手が振り回す刀を受けたり、上半身をのけぞって交わしたりと、バイクにまたがっているとは思えないほど激しい斬り合いに。また切れた刃が、カメラに向かって飛んできたり、バランスを崩した敵が彼方に吹っ飛んで行ったりと、奥行きを活かした迫力満点の映像には、開いた口がふさがらないことでしょう。

作り手の正気を疑うこのシーン、CGかと思いきや、なんとすべて実際に撮影されたもの! メイキングには、3台並んだバイクを固定させる車を走らせ、その車から手持ちのカメラで撮影する様子が収められています。「よりリアルに感じられるように」という監督のこだわりにより実写で撮影されたそうですが、実写だからこそのヒリヒリ感が画面いっぱいから伝わってきます。

そんな乗り方あり? ボンネットからハンドル操作?

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さらに、スクヒが敵の一団が乗り込んだバスを追うクライマックスも、バイクチェイスに負けず劣らずの危険なシーンです。バスを追うスクヒは、フロントガラスを蹴破ると、ボンネットに乗り出し、後ろ手でハンドルを握りながら車を運転! そしてバスに接近すると、大ジャンプで、バスに乗り込んでいきます。さらにその直後も、バスのドア部分からはみ出し、対向車線や地面スレスレになりながら、敵ともみ合うという危険すぎるシーンが次々に展開し、息つくヒマを与えません。

この危険すぎるスタントですが、スクヒ役のキム・オクビンが、何本ものワイヤーに固定されながら、自らこなしたというから驚きです。このシーンに限らず、本作のスタントのうち約9割を自らこなしたというオクビン。

テコンドーとハプキドーの黒帯所有者で抜群の身体能力を持つ彼女。撮影開始までの3か月間、肉体トレーニングや、武器の扱いなどを学んだそうです。さらに撮影期間の70日間も、63日はアクションの撮影に費やしていたんだとか。アクション未経験だったそうですが、猛特訓の甲斐もあり、本作では、見事な立ち振る舞いで暗殺者という役柄に説得力を持たせています。

近年、オリジナリティあふれるアクション作品が増えている中でも、未だ観たことのないような、斬新で無茶しまくりアクションが炸裂する本作。新たな基準となる作品といって過言ではないでしょう!

(文/ケヴィン太郎・サンクレイオ翼)