ももいろクローバーZの有安杏果や安室奈美恵など、最近芸能人の引退が話題になっている。有安や安室は「やりきったからこその引退」だが、華やかに見える芸能界において、その人気をキープし続けるためには並々ならぬ努力をしてきたことだろう。そのため、芸能界において「引退」という言葉は切っても切れないもの。現在活躍している人気者たちも、過去に引退を考えた人物は少なくない。

広瀬すず・アリス姉妹の葛藤とは

現在放送中の「anone」(日本テレビ系)で主演を務める広瀬すずがその一人だ。すずは、2016年3月15日放送の「火曜サプライズ 2時間SP」(日本テレビ系)に出演した際、女優業について「全然やりたくなかった。最初はずっと『やめたい』って言っていて……」と告白した。しかし、2016年公開の大ヒット映画『ちはやふる』をきっかけに意識が変わったという。同映画の舞台挨拶では、「ずっと大切にしたい仲間に出会えて、この作品でお仕事に対する意識が変わった。辞めないように頑張ります」と、女優業に対する思いを語った。

すずの実の姉・アリスも2016年11月22日放送の「火曜サプライズ」で、「何度も落ち込みすぎて、本当に辞めたいと思ったことが多々ある」と告白。番組内で相談を受けた江原啓之が「人格、性格は最高にばっちり。コツコツ生きればいいんじゃないですか」と言うと、「これからは気持ちに余裕が持てるかもしれない」と前向きになったようだった。アリスは、現在放送中のNHK連続テレビ小説「わろてんか」での好演が注目を集めている。あきらめず、努力を続けた結果、実力派女優としての道を自ら切りひらいているようだ。

ファンに支えられたきゃりー、負けず嫌いの白石

2014年11月9日のライブで「嫌なことが続いていました。芸能界ってこんなに大変なんだって思った。辞めたいなと思ったりもしました」とこぼしたのは、歌手のきゃりーぱみゅぱみゅ。人気者の宿命だが、プライベートにまつわる報道などが絶えないことに疲れてしまったのだろう。しかし、初のアリーナツアー最終公演となった同ライブで、代々木第一体育館を埋めつくす1万人の声援を受けたきゃりーは、「みなさんのたくさんの笑顔を見て、これからも夢あるファンタジーを作り続けていきたい」と決意を新たにした。その後2015年からはバラエティ番組「世界の何だコレ!?ミステリー」(フジテレビ系)のMCも務めるなど、活動の場を広げ続けている。

また、生駒里奈をはじめとした人気メンバーたちの卒業が話題の乃木坂46だが、主要メンバーの一人である白石麻衣も、過去に何度も「辞めたい」と思ったことがあるとインタビューにて語っている。しかしながら、根っからの負けず嫌いな白石は、本当に「もう辞める」とまでは強く思ったことがないのだそう。25歳を迎え、ファンの間では「次に卒業するのは白石なのでは?」ともささやかれている彼女。きっと、本人が乃木坂でやりきったと思うときグループを卒業し、新たなるステップを踏み出すのだろう。

右も左もわからない10代から芸能界に身を置いてきた彼女たちが、逃げ出したいと思ったことがあるのは当然のことのように思える。そんなとき、尊敬する先輩や成長させてくれた仕事との出会い、そしてファンの声援が支えてくれたのだろう。彼女たちがテレビの向こうで輝いているのは、葛藤や挫折を乗り越えたからなのだ。

(文/河村綾香)