ももいろクローバーZのリーダー百田夏菜子が、マーベル最新作『ブラックパンサー』で主人公ティ・チャラ(ブラックパンサー)の妹シュリの日本語吹き替え版声優に挑んだ。明るく元気で闊達な役柄に自身を重ね合わせたという百田が、声優という仕事をすることによって再認識したという“表現方法”について語った。

オーディション参加「ぜひやりたい」と思った

Q:世界的に人気のマーベル作品への参加でしたが、出演の経緯は?

オーディションという形だったのですが、シュリというキャラクターのイメージを聞いたとき、とても明るく元気な役柄で、素のわたしに似ているのかなと思いました。そこから「ぜひやりたい!」と気合が入っていたので、参加できると決まったときは、とても大きな作品なのでプレッシャーもありましたが、素直にうれしかったです。

Q:これまでも声優のお仕事はされていましたが、洋画の吹き替えはいかがでしたか?

アニメーションの声というのは、イメージして自分である程度作っていく作業があるのですが、実写の吹き替えの場合、俳優さんがいらっしゃるので、そのイメージを崩さないようにという思いと、似せることに意識しすぎるとテンションが伝わりにくかったりするので、その調節が難しかったです。でも新しい発見もあったので楽しいお仕事でした。

Q:『かいけつゾロリ』や『クレヨンしんちゃん』への声の出演など、声の仕事が続いていますね。

うれしいです。ゾロリのときは全く知らなかった世界に飛び込んだ感じだったのですが、それがこうしてつながっていくのはすごいことだなと思います。まだまだ声優のお仕事には一歩も踏み出せていないだろうけれど、新しい世界を知ることができたよろこびは大きいです。

どのジャンルの仕事でも「気持ち」が大切!

Q:アイドル活動と女優、そして声のお仕事に共通点はありますか?

ジャンルはまったく違うのですが、人になにかを伝えるという部分では、どのお仕事でも同じだなと感じることは多いです。自分の気持ちをしっかり込めないと、観ている人には伝わらないだろうなと声優の仕事をやらせていただいて実感しました。

Q:具体的にそう感じる場面があったのでしょうか?

例えば、『映画かいけつゾロリ ZZ(ダブルゼット)のひみつ』という作品で、ゾロリ―ヌという役をやらせていただいたのですが、最初、アニメの口に声を上手に合わせることばかりを意識してしまっていたのです。ピタッとはまった場面でも、ゾロリ―ヌという役にしっかり気持ちが入っていないと、全然伝わっていないのです。監督からもよく「ちゃんと気持ちを乗せて」と言われました。

Q:テクニカルなことよりも気持ちが大事?

そうですね。昔からそういう気持ちはあったのですが、改めて声優の仕事をして再認識した感じです。ただ一方で、テクニックの重要性も実感しています。わたしは、以前、あまり歌が得意ではないと思っていて「気持ちだけでも伝われば」という思いでぶつかっていたのですが、そこに声の変化や技術的なことが加わると、より強く気持ちが伝わるということも学びました。

Q:常に成長していくことが大切なのですね。

新しいことにたくさん挑戦させていただいているので、常に新鮮な気持ちでいられるのはありがたいです。でも油断すると、すぐに失敗してしまいます。この間も、ライブで一瞬「お腹空いたな」って頭の中でよぎったら、振り付け間違えちゃいました(笑)。やっぱり緊張感は大切ですね。

どんなことをしても守りたいもの

Q:本作では国王が国を守るためにブラックパンサーとして活躍しますが、百田さんにとってどんなことをしてでも守りたいものは?

愛犬ですね。好き過ぎて困っています(笑)。元気がないとすごく心配になって、気が気ではなくなってしまいます。何を考えているのかわからないところもありますが、結構意思疎通ができる部分もあり、こちらの言っていることが「伝わったな」と思うと勝手にうれしくなってしまいます。

Q:掛け替えのない存在ということでしょうか?

地震があったらどうしようというシミュレーションは常にしています(笑)。2匹飼っているので、1匹は抱えて、もう1匹は……みたいなことは、うざいって思うぐらい考えています。

Q:愛犬と話せるなら話したいですか?

難しいですね(笑)。話をしてみたいとは思いますが、この間「しゃべることができないかわいさもあるよね」という話も出たので。話ができるようになって、悪口とか言われてしまったら寂しいかもしれません。

Q:2018年は、ももいろクローバーZも新体制になりますが、抱負を聞かせてください。

グループとしては10周年なので、これまでお世話になった人に感謝を伝える年にしたいという話はしています。4人体制になって、やることがたくさんあるのですが、もう一度みんなで丁寧に取り組んでいきたいと思っています。

作品情報
国王とヒーロー、2つの顔を持つ男<ブラックパンサー>。彼の使命は、祖国である超文明国家ワカンダの“秘密”を守ること。ミステリアスな新ヒーロー誕生の全てを描く、ハイスピード・アクション・エンターテイメント!

取材・文:磯部正和 写真:高野広美