若手俳優の中でも独特の雰囲気を醸し出している演技派のイケメン、清水尋也をご存知でしょうか? 「anone」で、広瀬すず扮する主人公が思いを寄せていたあの青年といえば思い浮かぶ人も少なくないでしょう。ドラマの序盤では、声だけの出演ながら、優しさのにじみ出た声色に注目が集まった清水、その見事な声の演技からも分かるように、表現力がスゴいんです!

繊細な少年、ドSキャラ! 振り幅ありまくりのフィルモグラフィー

先に芸能界で活動していた兄・尚弥の試写会を見に行ったことがきっかけで、芸能界デビューを果たした清水。彼が一躍注目を集めたのは、『渇き。』(2014年)と『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』(2015年)での演技です。

『渇き。』で、小松菜奈演じるヒロインに惹かれながらも同級生からの壮絶ないじめにあうナイーブな少年を、感情を殺した演技で体現したかと思えば、『ソロモンの偽証』では一転、同級生をいじめる不良生徒に扮し、いつ感情が爆発かするか分からない危険な香りを漂わせ、説得力たっぷりに演じました。

その後も話題作への出演は続き、『ちはやふる 上の句/下の句』(2016年)では、主人公・千早の前に立ちはだかる“ドS須藤”の異名を持つライバル校のエースを演じると、常に上から目線、トゲトゲしい言動で周囲に威圧感を与えるクセの強い“漫画的キャラクター”を完全再現。もちろん現在公開中の『ちはやふる -結び-』にも出演しており、存在感を放っています。

笑顔にゾゾッ…『ミスミソウ』で見せる狂気の変貌!

(C) 2017「ミスミソウ」製作委員会

清水がその演技力をフル稼働させているのが映画『ミスミソウ』(4月7日公開)です。押切蓮介の同名コミックを実写化した本作は、東京から雪深い田舎町の中学校に転校してきた少女・春花が受ける凄惨ないじめと復讐を描いたサスペンス。清水が演じるのは、自身も転校生であり、ヒロインの心の支えとなる晄です。

(C) 2017「ミスミソウ」製作委員会

教室でいじめられる“部外者”の春花を守ろうと努力する晄ですが、その表情は穏やかでいながらもどこか異常さが同居。同じ転校生だから春花を守るのではなく、何か狙いがあるのではと匂わせるような繊細な演技は、物語に謎を生み出していきます。

そして、晄の暗い過去や素顔が明らかになるにつれ、表情が変わっていく様子は圧巻! 映画の序盤とクライマックスで、全く別の人間に見えてしまう清水の演技には驚愕することでしょう。

『ミスミソウ』でのシリアスな演技で存在感を発揮したかと思えば、『3D彼女 リアルガール』(9月14日公開)で、金髪のチャラ男役でコミカルな演技にも挑戦している清水尋也。どんなキャラクターにも説得力を与える幅広い演技力で、今後ますますの活躍に期待です。

(文/スズキヒロシ・サンクレイオ翼)