公開中の映画『ニワトリ☆スター』。本作は、俳優・井浦新演じる草太と成田凌演じる楽人が同居する「ギザギザアパートメント」を舞台とした“バイオレンス・ラブ・ファンタジー”。役作りのため、撮影所の近くにアパートを借りて実際に共同生活を体験したふたりは、本サイト「dmenu映画」の独占インタビューでも、その徹底した生活ぶりについて語っている。役に入り込むため、“住み家”を変える役者たち。その想いとは。

「一緒に住みたい」とアプローチ…“濃厚ラブシーン”その原点

2016年公開の映画『怒り』で、同性愛カップル役を演じたのは、俳優・妻夫木聡と綾野剛。劇中で披露した濃厚なラブシーンは大きな話題となった。実力派俳優として名高い両者は、役作りにも全力投球。実際にホテルで約3週間の“同棲生活”を送り、役への理解を深めた。

2017年1月27日の「ダウンタウンなう」(フジテレビ系)にゲスト出演した綾野は、リアリティー追求型の監督を前に「とにかく(妻夫木と)一緒に住んで時間を過ごすしかない」と強く感じ、「できれば一緒に住みたいと思ってます」と自分から妻夫木にオファーしたという。気になる暮らしぶりについては「毎日一緒に寝て、毎日お風呂も一緒に入って」と赤裸々に語り、共演者を驚かせた。

居心地のいい我が家に背を向け…仮住まいで“素の自分”を封印

2016年の映画『ミュージアム』で主演を務めた俳優・小栗旬は、劇中で監禁されるシーンに備え、実生活でも監禁に近い状態に身を置いた。誰にも会わず、ただひたすら現場とホテルを行き来するだけの日々を「しんどかった」と振り返ったが、「出来上がってみて、初めて見る自分の表情もたくさんあった。俺、こんな顔できるんだって」と未知の自分を発見した喜びをかみしめた。

先日、最終回を迎えた冬期ドラマ「BG~身辺警護人~」(テレビ朝日系)にて、ボディーガード役を務めた俳優・斎藤工は、「トレーニング用の部屋をつくりました」と役作りのために自宅を改装したことを告白。「ただ外見を鍛えるだけではなく、高梨(役名)という人間がどうあるべきかと考えたときに、どこかに通ってトレーニングするというやり方では違うと思った」とは、役者としての矜持である。時にプライベートを犠牲にせざるを得ないのが役作り……だがしかし、役者たちがどこかその苦難を楽しんでいるようにも感じられるのは、我々の気のせいではなさそうだ。

(文/ナカニシハナ)