GWや夏休みに向けて旅行の計画を立て始めるこの時期。旅行といえば各地の観光名所を訪ねたり、ご当地グルメに舌鼓を打ったり、とお楽しみもさまざまですが、思わぬ気の緩みがトラブルを招いてしまうことも……。今回は、旅先で遭遇したくないホラーな体験が描かれる恐怖映画をご紹介!

運命の恋かと思いきや…『ベルリン・シンドローム』

(C)2016 Berlin Syndrome Holdings Pty Ltd, Screen Australia

旅先で運命的な恋――。そんな誰もが一度は夢想したことがあるようなシチュエーションを逆手に取ったサスペンススリラーが『ベルリン・シンドローム』(4月7日公開)です。

ベルリンを旅行中のフォトグラファーのクレアは、人当たりが良く、親切でハンサムな地元の青年アンディに一目ぼれ。誘われるがまま、街のはずれにある彼の自宅へ向かい、そのまま情熱的な夜を過ごした彼女でしたが、翌朝、部屋から出ようとすると……。

(C)2016 Berlin Syndrome Holdings Pty Ltd, Screen Australia

土地勘もなく知り合いもいない旅先、周りに誰も住んでいない廃墟のようなアパート、幾重にもロックされた“開かずの扉”、椅子を投げつけてもびくともしないガラス窓、という絶望的な状況には、観ているだけでも心が折れそうになります。

加えて、クレアをベッドに拘束して排泄の自由を奪ったり、「僕のもの」というタトゥーをクレアの肩に入れたり、玄関を訪ねてきた男を平然と殺したりと、何をしでかすか分からないアンディの狂気……。もし自分が同じ目に遭ったらと思うとゾッとしてしまいます。

外国人がターゲットに!? 全国民との殺戮の鬼ごっこ…『クーデター』

旅行者は、強盗やスリのターゲットにされやすいため、旅先の国の人が怪しく見えてしまうなんて人もいるかもしれませんが、もし全国民が敵だったら……。そんな考えたくもない状況を描いた映画が『クーデター』(2015年)です。

東南アジアの某国に、支援事業のために妻と2人の娘を連れて赴任したジャック。しかし目的地に到着した翌朝に、政府が転覆するクーデターが発生! 政府の要職についていた役人は殺され、外国人をターゲットにした殺戮が始まります。

外国人を見つけるや否や一斉に襲いかかってくる暴徒の迫力、逃げ込んだホテルの屋上で助けに来たと思っていたヘリが敵だった絶望感、あたり一面が敵だらけの中、身をひそめる緊迫感……。圧倒的多数の人間に狙われるという恐ろしさに、手に汗握ることでしょう!

燻製、踊り食い…恐怖の人肉クッキング…『グリーン・インフェルノ』

「郷に入っては郷に従え」ということわざがありますが、入った郷がトンデモないところだったという状況を描いたのが『グリーン・インフェルノ』(2013年)です。

森林伐採の不正を暴くため、アマゾンを訪れた環境活動家の学生たち。道中エンジントラブルにより飛行機がジャングルに墜落してしまい、学生たちはアマゾンの奥地で暮らす部族に捕らえられてしまいますが、なんとその部族は人間を生きたまま食べる習慣を持つ食人族だったのです……。

とにかく超グロい部族の人間クッキング。生きたまま人間の四肢を切断、目玉をくりぬいての踊り食い、血抜きした首無し死体に塩をもみ込んでの人間燻製など、狂態と思えることを部族の人々は真顔で行います。土地の文化や風習に面食らうことがありますが、本作ではその違和感が、フルマックスのゴア描写とともに恐怖として映し出されています。

ド変態ジジイの残虐すぎる人間図画工作…『ムカデ人間』

旅先のトラブルで、現地の優しい人が助けてくれたというのはよく聞く話ですが、助けを求めた人がもしヤバい奴だったら……。ヤバすぎる男に捕まってしまった美女2人組に訪れる災難を描いたのが『ムカデ人間』(2009年)です。

ニューヨークからドイツへ旅行にやって来たリンジーとジェニー。レンタカーでドイツ郊外をドライブしていたところ、運悪く車のタイヤがパンクしてしまい、森の中の一軒家に助けを求めます。そこに住んでいたのは、ハイター博士と名乗る偏屈そうな老人。この見るからにもヤバそうな博士は、人間の口と肛門をつなげて“ムカデ人間”を作りたいという超ド級の変態だったのです。

2人を監禁すると、同様に拉致した日本人カツローとともに結合し、晴れてムカデ人間を作り上げた博士。3人に新聞を取りに活かせたり、脱走しようとした3人をしつけたり、まるでペットのように扱う姿は狂気の沙汰! “先頭”のカツローが便意をもたらした際の、博士の恍惚とした表情はトラウマものです。

旅行には想像もつかないトラブルや出会いがつきもの。ご紹介した映画には“ありえねー”という描写もありますが、悪いやつにつけ込まれないように、旅行の際はこれらの映画でしっかり予習して下さい!

(文/スズキヒロシ・サンクレイオ翼)