1999年に放送が開始され、当時の小学生を中心に人気を博したテレビアニメ「デジモンアドベンチャー」。その人気は長い年月を経た今なお衰えず、2014年夏には、生誕15周年記念のイベント「15th Anniversary Event 0801 in お台場 ─今、冒険が進化する─」が開催され、同シリーズの続編となる作品『デジモンアドベンチャー tri.』の制作が発表されました。

『デジモンアドベンチャー tri.』は全6章構成。2015年11月21日に『デジモンアドベンチャー tri. 第1章「再会」』が公開されて以降、2017年にかけて第5章までが公開されてきました。そして今年2018年5月、いよいよ最終章となる『デジモンアドベンチャー tri. 第6章 「ぼくらの未来」』が公開されます。

デジモンアドベンチャー tri. 第6章「ぼくらの未来」より

テレビアニメシリーズのファンにとってはもちろん、デジモンの世界に初めて触れるという方にとっても、見どころいっぱいの本シリーズ。冒険のつづきを存分に楽しむために、これまでのあらすじと押さえておきたいポイントをご紹介します。

『tri.』が描くのは「02」から3年後の世界

『デジモンアドベンチャー tri.』には興味があるけれど、これまでの物語を見逃してしまったという方、おさらいは今からでも遅くありません。駆け足で概略をつかんでおけば、第6章を十分楽しんで鑑賞することができます。

デジモンアドベンチャー tri. 第1章「再会」より

『tri.』が描くのは、テレビアニメ「デジモンアドベンチャー」(1999~2000年)に登場する“選ばれし子どもたち”の6年後、テレビアニメ「デジモンアドベンチャー02」(2000~2001年)における“選ばれし子どもたち”の3年後です。本シリーズでは、高校生となった八神太一たちと、彼らと特殊な繋がりをもつ“パートナーデジモン”の成長した勇姿を観ることができます。

第1章はパートナーデジモンとの“再会”、第2章は使命と向き合う“決意”

物語の舞台は、「デジモンアドベンチャー02」でベリアルヴァンデモンとの最後の戦いから3年が経過した2005年の東京。かつての“選ばれし子どもたち”は、デジタルワールドへのゲートが閉じてしまった現実世界で、進路や恋に悩みながらも、平穏な日々を送っていました。

しかし「感染デジモン」となって理性を失ったクワガーモンがお台場で暴走し、人々を大混乱に陥れた日にその運命は一変。止まっていたデジヴァイス(“選ばれし子どもたち”のパートナーデジモンたちを進化させるなど、様々な機能を搭載したアイテム)はいきなり光を放ち、“子どもたち”はそれぞれのパートナーデジモンと再会を果たします。こうして羽田空港に集結した彼らは、力を合わせてクワガーモンを撃退し、新たな戦いの日々に向かって、一歩を踏み出すのでした。

デジモンアドベンチャー tri. 第1章「再会」より

冒険は順調に展開していくと思われましたが、3年という歳月は、それぞれの“子どもたち”の考え方や取り巻く環境を大きく変えるもの。太一は現実世界での被害の大きさを目の当たりにして胸を痛め、丈は大学受験という目の前にある現実と、“選ばれし子ども”であるという責任の挟間で煩悶。ミミもまた、自己中心的な判断が招いた実戦での失敗から、自信を喪失してしまいます。しかし己の使命と向き合う決意を固めた彼らは、迷いを振り切り、未来のために立ち上がります。

デジモンアドベンチャー tri. 第2章「決意」より

第3章は衝撃の“告白”、第4章は絆の“喪失”、第5章はデジモンと人類の“共生”

デジモンアドベンチャー tri. 第3章「告白」より

デジモンたちの感染が、新たな“選ばれし子ども”である望月芽心(もちづき・めいこ)のパートナーデジモンであるメイクーモンによって誘発されていることが判明。さらなる感染を防ぐため、パートナーデジモンたちは光子郎のオフィスへと隔離されます。

時を同じくして、デジタルワールドの重大な秘密である「リブート」(再起動)について知らされたアグモンたち。少しでも太一たちと一緒にいられる時間をつくろうと試みますが、最終的にはテントモン以外のすべてのデジモンが感染し、皆“歪み”の中へと姿を消してしまいます……。“子どもたち”はデジタルワールドへ向かい、幼年期に退化して記憶を失ったパートナーデジモンたちと再会。苦心しながらも絆の再構築につとめます。

一方、「リブート」を画策した人物として、太一たちより前の世代に活躍した“選ばれし子どもたち”の一人である、姫川マキの存在が浮上。彼女は以前、暗黒の力で強化された究極体デジモンの集団ダークマスターズとの戦いの中で、パートナーデジモンのバクモンを失っており、バクモンにまた会いたい一心から「リブート」を画策していたのです。さらにその裏には、デジモンと人間の共生を拒み世界の崩壊を目論む「イグドラシル」と、謎の男の存在がありました。

パートナーである芽心が謎の男に傷つけられる様を見て、またも暴走を開始したメイクーモンは、“世界を壊す鍵”となって現実世界を崩壊へと導きます。そしてその強大な力によって生じた歪みからは数々のデジモンが出現し、人類はいよいよ絶望の淵に追いつめられます。

デジモンアドベンチャー tri. 第5章「共生」より

デジタルワールドから現実世界に戻ってきた“子どもたち”は、ぶつかり合いながら、励まし合いながら、必死に打開策を探りますが、そんな状況の中、太一が戦いによって生じた地割れに呑み込まれて行方不明となり、さらにはヒカリのパートナーデジモン、テイルモンが暗黒進化を遂げてしまうのです……。世界の崩壊を食い止めるべく、“選ばれし子どもたち”は自らの意思で未来を選択し、最後の決断を下します。

感動的なエピソードと懐かしさでいっぱい!

『デジモンアドベンチャー tri.』の醍醐味はなんといっても、主人公の八神太一はじめ、石田ヤマト、武之内空、八神ヒカリといったテレビアニメシリーズの人気キャラクターたちが、高校生・中学生へと成長した姿を楽しめることです。度重なる窮地に際して思考をフルに働かせ、苦悩しながらも決断を下し、自らの意思と思考で未来を切り開く彼らの姿を見ていると、大きな勇気が湧いてきます。

デジモンアドベンチャー tri. 第6章「ぼくらの未来」より

また、太一とアグモン、空とピヨモン、ヒカリとテイルモンといった、“選ばれし子どもたち”とそれぞれのパートナーデジモンとの強い絆と信頼関係を、感動的なエピソードの中で感じられることも、『tri.』全章に共通する魅力といえるでしょう。

デジモンアドベンチャー tri. 第6章「ぼくらの未来」より

“選ばれし子どもたち”の声は刷新されましたが、パートナーデジモンたちの声優陣は、「デジモンアドベンチャー」および「デジモンアドベンチャー02」の頃からそのまま変わらず、懐かしさでいっぱいです。主題歌は、テレビアニメ「デジモンアドベンチャー」のオープニング曲であった和田光司さんの「Butter-Fly」を、本シリーズのためにリメイクした「Butter-Fly〜tri.Version〜」。2016年に逝去した和田さんの歌声が、胸に熱く響きます。

デジモンアドベンチャー tri. 第6章「ぼくらの未来」より

本作は、テレビシリーズの頃より少し成長した“選ばれし子どもたち”と一緒に、童心にかえって冒険のつづきを劇場で楽しめるラストチャンス! 『デジモンアドベンチャーtri. 第6章「ぼくらの未来」』は、5月5日(土)より公開。

デジモンアドベンチャー tri. 第6章「ぼくらの未来」

(桃源ももこ@YOSCA)