シリーズ累計1000万部突破と大ヒットした吉住渉による人気コミックを『ストロボ・エッジ』などの廣木隆一監督がメガホンを取り実写映画化した『ママレード・ボーイ』。まさに少女漫画の王子様と言うべきキャラクター・遊を演じた吉沢亮が、撮影の思い出や自身と役どころとの共通点を明かした。

少年漫画のハプニング系ラブコメには夢あり

Q:超人気漫画の実写化作品。プレッシャーはありましたか?

撮影しているときはなかったです。ただ、公開を控えて今は少しあります。原作ファンの方の反応もそうですし、いろんなことも考えながら大丈夫かな、受け入れてもらえるかなという不安はあります。でも面白いものができたという自信があるので、大丈夫だと信じています。公開までドキドキです。

Q:原作モノを数多く経験してきた吉沢さんですが、本作ならではの魅力をどう捉えているのでしょうか?

本当に生活感があふれていて、2人の距離感とかで楽しんでもらえる作品なのかなと思います。ただの恋愛だけでなく、家族の話であり、2人の成長の物語であり、恋が愛に変わっていくというか、人間として成長していく物語です。もちろんキュンキュンもしていただけるし、感動していただける切ない部分もたくさんあります。心を揺さぶられる瞬間がたくさんある作品です。

Q:主人公たちの両親が互いのパートナーを交換して再婚など、明るく見えながらも実は重い部分もありますね。

設定的にはヘビーなところもありますが、それをどれだけフレッシュに見せるかというのが演じていて意識のなかにはありました。ドロドロしすぎても、フレッシュすぎてもいけない。でも、人間はそういう部分は誰でも持っているもの。それが良いさじ加減におさまった映画になっています。そこはもう監督のすばらしいセンスがあってのことだと思います。

Q:本作のような少女漫画シチュエーションにあこがれたことはありますか?

少年漫画だったらあります。少年漫画のラブコメって、ハプニング的なことが起こったりとかして(笑)、主人公は何があっても許されるからずるいなあって思いながら読んでいました。実際にはあり得ないということも平気で起こるのが少年漫画のラブコメだからいいですよね。やっぱり男は少年漫画のラブコメに夢を持ちますよ(笑)。

吉沢亮が女性に求めるものは母性

Q:ヒロインの光希を演じた桜井日奈子さんは吉沢さんについて「とても頼もしかった」とおっしゃっていました。

彼女もすごく頼もしかったです。芝居をしていてすごく周りの状況を見ていて、自分1人で芝居をするのではなくて僕の芝居を吸収しながら演じてくれる。そういう意味ではとてもやりやすかったです。映画の最後の方の北九州で撮影したシーンでは、彼女に引っ張ってもらったと思う瞬間がたくさんありましたし、すごく頼りになる相手でした。

Q:劇中では光希と遊のキュンキュンするシーンがたくさんあります。演じた感想を聞かせてください。

そうですね。いやぁ、恥ずかしいですよね(笑)。やっぱり自分のそんな顔を見るって気持ちが悪いですから。桜井さんはすごくかわいかったですけど、出来上がりを見て、自分がああやって恋している顔って……。自分だからそう思うだけかもしれませんけど(笑)。

Q:遊は光希の自分にないものを持つところに惹かれたのかなと思うのですが、吉沢さん自身だったらどうでしょうか?

惹かれると思います! やっぱりわかりやすい人の方がいいと僕は思うんです。もちろんミステリアスな人もいいですけど、感情を出してくれた方がこっちも応えやすいし、光希みたいな子はほっておけないタイプな気がします。

Q:『ママレ』には光希、茗子、亜梨実と違ったタイプの女子が登場しますが、ずばりタイプは!?

茗子ですね(即答)。一番母性がある気がします。大人だし、家事とか何でもやってくれそう。母性を求めています(笑)。

同年代の俳優は意識する?しない?

Q:俳優として、一気に活躍の幅を広げている印象を受けます。ご自身で変化は感じていますか?

どうでしょうか。もうちょっとがんばらなければいけないなという気がします。CMをやらせてもらうようになったりとか、いろいろ変化してきている感じはありますが、気持ちとしてはそんなに変わっていません。もっともっとやらなければ、頑張らなければ、やることがいっぱいあるという気がします。貪欲でなければ、求めなければという気持ちです。

Q:同年代には同じく活躍される俳優の方々がたくさんいらっしゃいます。それを意識することはあるのでしょうか?

周りを意識することはあまりないです。撮影現場で一緒になった人に対しては、年齢に限らず芝居で負けたくないなという気持ちはもちろんありますが、ほかの人の仕事を見てどうと思うということはないです。好きな原作とかだと俺がやりたかったというのはありますが(笑)。

Q:同じように「自分は自分」とおっしゃる方が多いように思います。

たぶん、ギラギラしたものとかを見せない方がかっこいいと思っている人がいっぱいいる気がします。

Q:所属するアミューズにも同年代の俳優が多く、共演の機会もありますね。

イベントとかで一緒になるときは、俺が一番キャーキャー言わせてやるというつもりではいますけど(笑)。

Q:やはり黄色い歓声はうれしいですか?

うれしいです! ああいうものをやるのであればキャーキャー言ってもらわなければ気が済まない自分がいます。ああいう場では、キャーキャー言わせなければというプライドがあります(笑)。

取材・文:小山美咲 写真:日吉永遠