元AKB48の前田敦子や川栄李奈、元でんぱ組.incの最上もがなど、アイドル出身の女優たちが目覚ましい活躍を見せている。実は現在、映画やドラマで主演を務めているような大物女優たちの中にも、彼女たちのようにアイドルとして活動していた女優は少なくない。

多くのスターを輩出した伝説のアイドルグループ出身の菅野美穂と中谷美紀

シリーズ累計20万部のベストセラーエッセイを原作とした映画『今日も嫌がらせ弁当』への出演も決まった人気女優・篠原涼子は、1990年代前半に活躍したアイドルグループ「東京パフォーマンスドール」の初代メンバーとして活躍していた。

篠原が1994年に卒業した約2年後に自然消滅してしまった東京パフォーマンスドールだが、2013年には再びメンバーを入れ替えて復活。篠原は新メンバー発表イベントでビデオメッセージを送り、当時は自分たちでチケットを売っていたという苦労話や、「あの頃の思いが今に絶対に繋がっているんじゃないかなって思います」といった思いを明かした。

実は、同グループには仲間由紀恵も所属。篠原と異なり、研修生というポジションでかなり短い活動期間だったが、グループ消滅後の翌年には早くもドラマ初主演を飾り、頭角を現した。

東京パフォーマンスドールと同時期に活動した「桜っ子クラブさくら組」は、ヒット曲にあまり恵まれなかったため“知る人ぞ知る存在”。しかし、多くの女優や女性タレントを輩出した伝説のグループとして熱心なアイドルファンの間で語り継がれている。その代表格が菅野美穂と中谷美紀だ。公式サイトのプロフィールに桜っ子クラブさくら組の経歴は記載していない二人だが、アイドル時代の下積み経験が、後の俳優活動に活きているのかもしれない。

朝ドラ女優の葵わかなはアイドル時代から芝居への情熱を燃やしていた

3月末に最終回を迎えた朝ドラ「わろてんか」(NHK)でヒロインを務めた葵わかなも、元アイドルの一人。2012年に結成されたアイドルグループ「乙女新党」の初期メンバーとして活躍し、グループ活動の傍ら女優業も並行して行っていた。わずか2年間の在籍期間だった葵だが、2014年3月に行われたグループ卒業前の単独イベントでは、乙女新党の経験の中で“芝居を中心に活動していきたい”という思いが強くなっていったことを語っている。

また、4月20日より公開中の映画『いぬやしき』で、木梨憲武演じる主人公・犬屋敷壱郎の娘役に抜擢された三吉彩花も、「さくら学院」の初代メンバーだった。2012年にさくら学院を卒業した三吉だがグループへの愛は今も健在で、2015年のデビュー5周年ライブにサプライズゲストとして登場。現メンバーと一緒にユニット曲を披露している。

たとえアイドル時代に多くのファンを獲得しても、卒業後は目立った活躍ができずに埋もれてゆく者も少なくない。しかしアイドル活動を通して歌やダンス、ライブなどを経験したことは、演技の幅を広げることにも役立っていることだろう。そこがアイドル出身女優の大きな強みに違いない。アイドル時代よりも強い輝きを放つ彼女たちの活躍に今後も期待したい。

(文/猪口貴裕)