ほとんどすべてのマーベル・ヒーローたちが一堂に会する映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』。そのニュースを聞いた時、「イエイ!」とガッツポーズしましたが、実はちょっと心配でもあったのです。

これだけ沢山のヒーローをちゃんと描くことが出来るのか?
ヒーローたちが共演といっても、メインは数名であとはチョイ役?

でもそんな心配は無用でした。

この世に完璧な奴なんていない

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー ©Marvel Studios 2018 All rights reserved.

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016年)で、複数のヒーローたちが入り混じる大バトル・ロイヤルを、手際よく見せてくれたルッソ兄弟だけに、どのヒーローにもキチンとした見せ場があり、一人ひとりの個性が際立っています。

では『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の主役は誰か?

ズバリ!サノスです。

そうこの作品は、最強の宇宙魔人サノスが現れ、その暴走を許せば、地球どころか銀河を揺るがす大いなる災いが訪れる。進撃のサノスを、ヒーローたちがいかにくいとめるかの攻防戦が描かれます。

そういう意味で本作は『シン・ゴジラ』(2016年)的です。 あの作品も人間たちが結集し、いかにゴジラを倒すか、というお話でした。人間たちをヒーロー、ゴジラをサノス、と考えればわかりやすいですね。そして『シン・ゴジラ』の主役はゴジラだったわけですから。

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー ©Marvel Studios 2018 All rights reserved.

しかし、サノスはゴジラと違い、コミュニケーション出来ない相手ではない。サノスは自分の意志や使命を、きちんとヒーローたちに伝えます。彼には彼なりの大義=正義があるのです。

ほとんどすべてのマーベル・ヒーローを生みの親であるスタン・リー氏が、こういうことを言っていました。

「この世に完璧な奴なんていない。だからヒーローだって欠点だらけの普通の人間なんだ。それはヴィラン(悪役)だってそうなんだ。完璧な悪党というのはいないんだ」

僕は、この映画に出てきたサノスを見たとき、このスタン・リー氏の言葉を思い出しました。確かにサノスは最強の敵ですが、一方で共感できる“人間味”を見せてくれるのです

夢見たシーン満載のスーパーエンタテインメント

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー ©Marvel Studios 2018 All rights reserved.

本作はサノスが主役だから、今までのヒーロー映画とは大きく性格が異なります。「ヒーローが悪党を倒せるか?」ではなく、「悪党が自分の望みを叶えることができるか?」というお話なのです。そういう視点で観ていただけると、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』という作品の魅力が、よりわかっていただけるのではないかと思います。

しかし、そういうテーマ性はとりあえず横においておくとして、とにかくアクションとヒーロー同士の会話が楽しい、スーパーエンタテインメント!

アイアンマンのハイテクとドクター・ストレンジの、魔法のコラボ・アタックなんてファンが夢見たシーンだし、スター・ロードと“あるアベンジャー”の不幸自慢大会は爆笑もの。そう、見たかったものをちゃんと見せてくれるのです。

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー ©Marvel Studios 2018 All rights reserved.

観終わった後もヒーローたちのことが気になって、いろいろ妄想してしまう。観る前のワクワク、観ている時の興奮、そして観終わった後に感じる、ヒーローたちへの愛しさ!『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は、そういう映画なのです!

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー ©Marvel Studios 2018 All rights reserved.

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー

©Marvel Studios 2018 4月27日(金)全国ロードショー

All rights reserved

(文・杉山すぴ豊)