6月8日公開の『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』は、榮倉奈々の2年ぶりの映画復帰作。榮倉は本作で、夫が帰宅するたびに死んだふりをして出迎える“ぶっとび妻”を演じています。

2004年に女優デビューして以来、コメディからアクションまで幅広く演じ、近年は結婚・出産というハッピーなニュースも届けてくれた榮倉奈々。そんな彼女の魅力に、今改めて迫ります。

(C)2018「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」製作委員会

モデル出身だけれど特技は意外と古風

榮倉奈々は、中学3年生のときにスカウトされたことをきっかけに、ファッション誌『SEVENTEEN』のモデルとして芸能活動を開始しました。すでに同誌の中心的存在だった鈴木えみがギャルっぽい雰囲気なのに対し、榮倉はナチュラルな黒髪と親しみやすい笑顔を生かして活躍。2人並んで表紙を飾るなど、女子中高生の憧れの的として人気を博しました。

その一方、榮倉の公式プロフィールを見てみると、特技には「三味線、民謡」と記されています。実は榮倉は、三味線では“準師範”、民謡では“名取り”と、その実力は本物。これまでにもバラエティ番組などでたびたび腕前を披露しています。2007年7月30日放送の「嵐の宿題くん」に出演した際には、榮倉の三味線に合わせて小倉智昭が歌声を響かせるという貴重な一幕もありました。

転機が訪れたドラマ「Nのために」

榮倉はモデルデビューから2年後に女優デビューを果たすと、2006年にはドラマ「ダンドリ。〜Dance☆Drill〜」(フジテレビ系)でドラマ初主演を務め、2007年には日刊スポーツ・ドラマグランプリ助演女優賞を受賞。さらに2008年はNHK朝の連続テレビ小説「瞳」で主演、2010年は『余命1ヶ月の花嫁』(2009年)で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞するなど、順調にキャリアを重ねていきました。

そんな榮倉の転機となったのが、2014年放送のドラマ「Nのために」(TBS系)です。同作では、ある計画を立てたことをきっかけに殺人事件に関わることになる主人公・杉下希美の、高校生から32歳までを1人で担当。それまでは自身のイメージに合った天真爛漫な役を多く演じていましたが、純真な高校生を演じたり、上京後に苦悩する大人の女性をリアルに演じたりと、さまざまな表情を見せました。

特筆すべきは、6話で見せた“泣き笑い”の演技。食事の最中に優しく頭を撫でられると榮倉演じる希美はつい感情が溢れ出し、笑いながら涙してしまうのですが、表情の変化が自然で思わず引き込まれてしまいます。彼女の笑顔のチャーミングさとの対比もあり、観る者の感情を大きく揺さぶるシーンのひとつとなりました。

同ドラマの後は『64 -ロクヨン-前編/後編』(2016年)などのシリアスな作品にも名を連ねるようになった榮倉。「Nのために」は、榮倉にとって転機となった重要な作品と言えるでしょう。

スクリーン復帰作では、15パターンの“死んだふり”を披露

(C)2018「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」製作委員会

榮倉は2017年6月に出産、11月にスポーツブランド「アディダス」のイベントで復帰し、産前と変わらぬスタイルを披露して話題となりました。また、今年3月には前シーズンでレギュラー出演していた「99.9-刑事専門弁護士- SEASONII」(TBS系)の最終回に登場。放送前に自身のインスタグラムで告知をすると、コメント欄は前シーズンからのファンを中心に歓喜の声であふれました。

そして6月8日公開の『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』は、待望の映画復帰作。ここで榮倉はこれまでの役とはまた違う、ぶっとんだ妻の役に挑戦しています。

安田顕演じる夫・じゅんとの結婚生活が3年を迎える頃、榮倉演じる妻・ちえは“死んだふり”をしてじゅんを出迎えるようになります。ある時は口からケチャップの血を流して倒れており、またある時はワニに頭を喰われている……。ちえの不思議すぎる行動の理由がわからず、じゅんは戸惑うばかりですが、ちえは“死んだふり”をやめず、「月が綺麗ですね」と言って微笑むのです。

(C)2018「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」製作委員会

本作では工夫を凝らした15パターンもの“死んだふり”を披露している榮倉。つかみどころのない役を、いつもの笑顔はそのままに、内に持つあたたかさや芯の強さを徐々に出しながら演じ、作品がコメディからドラマへと転調していく流れを見事に先導しています。李闘士男監督も、「ちえを自分が好きになれるような女性として描けたのも嬉しく思います。それはもう、榮倉さんがとても素晴らしかったおかげ」と称賛しています。

ちえのキャラクターを漫画から出てきたような“強烈キャラ”にするのではなく、ごく自然なトーンで魅せることができるのは、機微を丁寧に演じる榮倉の演技が大きく寄与しているのでしょう。今後の活躍にますます期待が高まる女優の1人です。

『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』は6月8日より全国公開。

「Yahoo!知恵袋」伝説の投稿から始まったコミックエッセイ、実写映画化
榮倉奈々×安田顕 W主演
公式サイト:tsumafuri.jp/
(C)2018「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」製作委員会
6月8日(金)全国公開
配給:KADOKAWA

(鈴木春菜@YOSCA)