ロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープ、ブラッドリー・クーパーとジェニファー・ローレンスなど、ハリウッドには共演を重ねて特別な信頼関係を築いてきたゴールデンコンビが存在します。

『ウェディング・シンガー』(1998年)、『50回目のファースト・キス』(2004年)、『子連れじゃダメかしら?』(2014年)において、これまでに3度の共演を経験してきたアダム・サンドラーとドリュー・バリモアもそのうちの1組。2人にしか醸し出せない微笑ましくチャーミングな空気感で、世界中を魅了してきました。

6月1日(金)には、そのひとつ『50回目のファースト・キス』の日本版リメイク作品が公開されます。日本版の鑑賞前にオリジナル版をチェックしておけば、より深く作品を楽しむことができるでしょう。そんな期待も込めて、今回は『50回目のファーストキス』を含む、“サンドラー&バリモア”の共演作品を振り返ってみたいと思います。

(C)2018 『50回目のファーストキス』製作委員会

2人にとっての大切な“初恋”作品『ウェディング・シンガー』

サンドラーとバリモアの初共演は、今からちょうど20年前の1998年。映画『ウェディング・シンガー』においてのことです。アメリカNBCのバラエティ番組「サタデー・ナイト・ライブ」が生んだ人気コメディアンであるサンドラーと、『E.T.』(1982年)で主人公エリオットの妹役を演じ天才子役として注目されたバリモアの共演とあって、作品はたちまち話題となり、全米初登場1位を記録しました。

本作は、1985年の郊外を舞台に、結婚式の当日に婚約を解消されてしまったウェディング・シンガーのロビーと、リッチな証券マンとの結婚を3ヶ月後に控えるウェイトレスのジュリアが運命的に出逢い、互いに少しずつ惹かれ合う過程を映したロマンティック・コメディ。デヴィッド・ボウイの「China Girl」や、ネーナの「99 Luftballons」といった80年代の名曲たちに乗せて、日常のなかで見過ごされがちなささやかな幸せを、繊細かつ丁寧に描いています。

作品全体を通し、サンドラーの朗らかな歌声と、バリモアの弾けるようなスマイルがとても印象的。観る人々に大きな幸福感を与えてくれます。とりわけ、物語のクライマックスは必見です。ロビーが究極のラブソングを歌い上げ、その歌声にジュリアが心を揺さぶられるシーンは、役柄を超越した2人の表情やアクションに、思わず心拍数が上昇させられます。「もしかしてこの2人、プライベートでもいい関係……!?」と妄想を膨らませてしまうほど、深い絆を感じます。

サンドラーからバリモアへ、ヒロイン役のご指名ラブコール!『子連れじゃダメかしら?』

『ウェディング・シンガー』から16年の歳月を経た2014年、サンドラーとバリモアはまたも共演を果たします。同作でメガホンをとったフランク・コラチ監督が、子連れカップルの恋の顛末を描いたロマンティック・コメディ『子連れじゃダメかしら?』を制作するにあたり、主演をオファーしたのが旧知の仲であるサンドラー。そしてサンドラーが相手役として指名したのが、バリモアだったのです。

そんな唯一無二の絆で結ばれあった2人が、同作のプロモーションの一環で人気トーク番組「Tonight Show」に出演した際のこと。サンドラーがバリモアのために、『ウェディング・シンガー』のなかで歌われた楽曲「Grow Old With You」を披露するというひとコマがあり、バリモアが感極まって涙目になってしまいました。このことから、『ウェディング・シンガー』におけるロビーとジュリアの愛は現実だったのか!? と、視聴者をドキドキさせました。

『子連れじゃダメかしら?』の劇中において、2人が互いに抱きあった第一印象は最悪で、とにかく冒頭は喧嘩が絶えません。しかし、その喧嘩のやりとりでさえ、2人の息はぴったり。サンドラーとバリモアにしか醸し出せない空気があるのだと、思わず喝采を送りたくなってしまいます。様々な経験をともにしながら年齢を重ねてきた2人だからこそ、仲睦まじさを垣間見られるシーンが満載で、ラストまでドキドキが止まりません。

日本でもリメイク決定!笑いと涙の傑作『50回目のファースト・キス』

なんといっても、“サンドラー&バリモア”ペア共演の傑作といえば、『50回目のファースト・キス』でしょう。同作は、記憶障害によって前日の出来事をすべて忘れてしまう女性ルーシーと、そんな彼女に諦めることなく一途な愛を貫く男性ヘンリーとの恋の奇跡を描いた、ハートウォーミング・コメディです。2人の再共演と感動的なストーリーは公開前から大きな注目を集め、本国アメリカでは初登場1位を記録しました。

映画の中でサンドラーとバリモアが魅せる深い絆は、もはや芝居を超越しているといっても過言でありません。ヘンリーが、前日の記憶を失っているルーシーに自然な形で接近するため、「車のバッテリーが切れた」と言って通りすがりのルーシーに助けを求めるシーンは、2人の呼吸が合ったお茶目でユーモラスな応酬を楽しむことができます。

特に物語のクライマックスでは、互いを心から大切に思いあう熱い気持ちが切々と感じられ、胸がときめくこと必至。南国の美しいロケーションにも思わずうっとりしてしまいます。

サンドラー&バリモアの傑作を、山田孝之&長澤まさみでリメイク!

(C)2018 『50回目のファーストキス』製作委員会

そんな心温まる純愛物語が、14年の歳月を経て日本でリメイクされました。監督・脚本は、劇団ブラボーカンパニーの座長で、近年では映画『銀魂』(2017年)などの成功が記憶に新しい福田雄一。主演はテレビドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズで福田と仕事をともにした山田孝之、そして相手役には映画『そのときは彼によろしく』(2007年)で山田と共演した長澤まさみです。

(C)2018 『50回目のファーストキス』製作委員会

山田と長澤は、サンドラーとバリモアのように、何かと縁の近いコンビです。昨年もテレビ東京のドキュメンタリードラマ「山田孝之のカンヌ映画祭」で長澤がナレーションをつとめたばかり。また、共演でこそないけれど、かつてテレビ版と映画版の「世界の中心で、愛をさけぶ」にそれぞれ出演し、「セカチュー」ブームを巻き起こした2人でもあります。はたして今回の共演では、どのような化学反応を魅せてくれるのでしょうか。

『50回目のファーストキス』
6月1日(金)全国ロードショー
(C)2018 『50回目のファーストキス』製作委員会
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

(桃源ももこ@YOSCA)