2003年、韓国を拠点にモデルと俳優の仕事をスタート。2016年、日本デビューを飾るや否や、レギュラー出演したドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」が社会現象を巻き起こし、“逆輸入俳優”として一躍脚光を浴びた大谷亮平。今年10月に放送を開始する、NHK連続テレビ小説「まんぷく」へのレギュラー出演も決定し、飛ぶ鳥を落とす勢いの彼が満を持して5月26日公開の『ゼニガタ』で映画初主演を果たす。本作で彼が挑むのは、ハードボイルドなダークヒーロー。表向きは居酒屋「銭形」の経営者、裏では10日で3割の超暴利で金を貸しつける闇金屋という、銭形富男をクールに演じている。いま、もっとも旬な俳優のひとりである大谷亮平にお話を伺った。

日常生活の一部を切り取る感覚で演技

Q:ダークヒーローを演じる上で心掛けたことは?

富男はハードで非現実的なキャラクターですから、あまりそこを強く出してしまうと偽者っぽくなってしまいます。彼の日常生活の一部を切り取る感覚で演じました。

Q:富男とご自身に共通点を見出すことは出来ましたか?

富男はお金を貸す時、相手の人間性や考え方をとてもよく観察しています。僕は韓国で生活する中で、出会った方の人柄を直感的に判断し、観察する癖がつきました。そこは彼と僕との唯一の共通点でした。

Q:撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?

この映画は静岡県の沼津市で撮ったのですが、スタッフやキャストが全員、同じホテルに泊まっていて、まるで合宿のようでした。ナイトシーンの撮影が多く、みんなで飲みに行く時間はなかったのですが、一体感があって楽しかったです。

Q:飲みに行けなくて残念でしたね。おいしいものがたくさんありそうですから。

僕はほとんどロケ弁だけで、撮影が終わってしまいました(笑)。

Q:それは切ないですね(笑)。富男の表の顔は居酒屋の店主ですが、ご自身はお酒は強い?

強くありません。何杯か飲んでいるうちに眠たくなってしまいます。でも、お酒を飲んでみんなでワイワイと楽しく過ごすことは好きです。

Q:この映画で気に入っているシーンは?

富男は周りでいろんな事件が起こっている中、ひとり動じずにいなければならない。そんな彼ですが、最後に弟に対する想いを打ち明け、人間味を垣間見せます。そのシーンは気に入っています。

Q:札束がたくさん入った袋を顧客から回収していくシーンも印象的でした。

あれは偽札と本物のお札が混ぜてあるもので、本当に重かったです。しかもスポーンと持って行かなければならなかったので、腰に来ましたね。本物のお札が混ざっているため、カットの声がかかった後、スタッフさんの回収がものすごく早かったです(笑)。

Q:富男は回収した2億円で馬を買いますが、大谷さんでしたら、何を買いますか?

実は僕も馬がすごく大好きで、馬に乗るのも大好きなんです。日本に帰ってからはあまり乗っていませんが、韓国にいる時はよく乗っていました。富男が馬を買うシーンを羨ましいなと思って観ていました。

Q:寡黙でクールな役が多い大谷さんですが、インスタグラムを拝見させていただくと、大変気さくな印象を受けます。

ありがとうございます。(インスタグラムは)自然体でやらせていただいております。実際の僕は、全くクールな人間ではないので。

Q:バレーボールがお上手なんですね。

はい(笑)。バレーボールだけは、自信を持って上手いと言えます。俳優としてインタビューを受ける時は頭でいろんなことを考えて言葉にしていますが、バレーボールに関して話すときには、どんどん言葉があふれ出て来ます。

Q:最後の質問です。この映画の見どころは?

この映画は、お金にまつわるひとつの大きな物語です。登場人物のそれぞれにドラマがあり、それがオムニバスのようにお金でつながり、クライマックスへと導いていきます。銭形富男の生き様に共感していただきたい気持ちもありますが、お金を借りに来る人間それぞれのドラマにより注目して観ていただけたら嬉しいですね。

(c)2018「ゼニガタ」製作委員会

映画『ゼニガタ』
5月26日(土)より全国公開
公式サイト:http://zenigata-movie.com/
配給/AMGエンタテインメント、スターキャット
(c)2018「ゼニガタ」製作委員会

取材・文/田嶋真理 撮影/横村彰