映画『デッドプール2』のプロモーションで来日したライアン・レイノルズ氏に、直接インタビューする機会に恵まれました。

今回の取材はすごくユニークで、バスツアー! この企画は、デッドプールが日本好きだということで、ライアン氏が渋谷などに立ち寄り、いかにも“俺ちゃん(デッドプールの一人称)来日中”な写真を撮るPRツアーとして開催されたもの。バスに取材する記者たちが同乗し、移動中にインタビューを実施したのでした。

とにかくライアン氏がすごくフレンドリーで、観光バスでの移動というくつろいだ雰囲気だったこともあり、とても楽しいインタビューでした。

なお今回は、僕が直接ライアン氏に直接聞けた質問と、他の記者さんから出て質問で面白かったものをいくつか選んでご紹介します。ネタバレになると思われるコメントも、今回ははずしましたのでご安心を。

Xフォースはどうなるの?

僕が聞いた質問は2つ。最初の質問は「多くのスーパーヒーロー映画が作られる中、デッドプールがこれだけ愛される理由はなんだと思いますか?」です。

これについて、ライアンは「クソ野郎だからろうね(笑)」と一言。「スーパーマン。キャプテン・アメリカみたいに品行方正な奴じゃない。だから言っちゃいけないこと、やっちゃいけないこともやっちゃう。そのハチメチャぶりが面白いし、こういうめちゃくちゃなところが共感性を呼ぶんだと思う」と答えてくれました。 

そしてもう一つの質問が、「次の映画“Xフォース”が作られるとしたら、どんな映画になるのでしょうか?」というもの。“Xフォース”とは、次に予定されているデッドプールが出る映画です。

これについては「いま映画“Xフォース”の監督・脚本を担当するドリュー・ゴダードと話をしてるんだけど、いままでのデッドプール映画と違ったトーンの映画になるし、スーパーヒーロー映画のイメージを変える作品になると思う。舞台も国際的になる予定だよ」との回答。現状、ちゃんと準備を進めているようですね。安心。

デッドプールと自分の境がなくなってくる

他の記者さんから出た質問への答えで面白かった&興味深かったものをいくつか抜粋しておきます。以下、すべてライアンの回答。

・(奥様のブレイク・ライヴリーさんには映画を観て驚いてほしいので)あまり中身のことは話さなかった。今回の作品もニューヨークでプレミアを見て彼女は感動していた。でも彼女は僕より若いから、たとえば劇中で使う曲とかのセレクトの時、この曲知ってる?みたいにアドバイス求めることあるよ。

・デッドプールは日本好きだけど、僕も日本のカルチャーが好きなんだ。黒澤明監督の映画や村上春樹さんの小説は大好きでリスペクトしている。

・デッドプールはアクション・ヒーローだけどコメディの要素も重要だよね。コメディ役者としてそれこそバスター・キートン(チャップリン等と並ぶ有名な喜劇俳優)からエディ・マーフィに影響受けているけど、あと僕の父親がユーモアのある人だった。その影響は大きいなあ。なんかつらい時とかユーモアできりぬける、みたいなこと学んだよ。

・今回、いろいろな制約や忖度で使えなかったジョークやネタもすごく多いんだ。いつか使いたいね。

・いつまでデッドプールを演じたいかって? それはやれる限りだね。デッドプールを演じていると自分自身と、このキャラの境がなくなってくるんだ(笑)。だから出来るだけアクション・シーンも自分で演じたい。そうなると体力・筋力だよね。

・20代のときに転んだりしても大丈夫だけど、40代で同じことやったらケガするわけで。だから身体がもつことかな。ところで50、60歳になってもアクション映画の主役をやれる俳優さんはいるけど、女性でそういうケースは少ないよね。僕のまわりの60代女性って本当に強くて元気なんだ。そういうアクション映画みたいよね(笑)。

・(グリーン・ランタンについて質問が出たときに) おーい、バスを止めてくれ! 降りてくれ(笑)。

・(記者さんから出た、“次の映画でグリーン・ランタンとデッドプールが和解する”というアイデアについて)それいいね! 使わせてくれ!

ファンの声が実現させた映画

ツアーの最後は増上寺。そう日本ロケを敢行した『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013年)」のロケ地です。デッドプールにとってもゆかりのある(?)ヒュー・ジャックマン&ウルヴァリンが訪れた場所をライアン氏が表敬訪問する、ということでした。

ここでデッドプールのコスプレイヤーさんと記念撮影。ライアン氏は、レッドカーペット等に現れた、日本のデッドプールのコスプレイヤーさんたちに大変感激しており、ここでも上機嫌でした。

なお僕もインタビュー中、デッドプールのコスチュームを着ていたのですが「わかるよ!そのスーツ暑いんだよね!」と言ってくれました(ライアンさんのこういう心遣い、うれしいです)。

インタビューの時に改めてライアン氏が強調していたのは、SNS等を通じてのファンの声や応援には本当に感謝しているとのこと。ご存知のように2016年の『デッドプール』は製作自体がキャンセルになりかけました。しかし、テスト映像がネットに流れ、それを観たファンたちが感激し声をあげ、その声を無視できなくなった映画会社が製作に“GO!”を出したのです。

そうファンの声が実現させた映画であることは間違いありません。ライアン氏はそのことを、このバスツアーでも感謝していました。ファンの声は奇跡を起こします。だからこれからもライアン氏やデッドプールを応援していきましょう!

最後にもう1つ。

このインタビューでわかったのですが『デッドプール2』に登場する、X-MENファンなら涙物のあるキャラ、その声と(モーションキャプチャーも?)ライアン氏自ら演じているそうです! 誰でしょうか? お楽しみに!

(文・杉山すぴ豊)