累計発行部数200万部を超える人気コミックを実写映画化した『わたしに××しないさい!』(6月23日公開)。若手イケメン俳優・小関裕太にドッキドキの恋愛ミッションを仕掛けるヒロイン・雪菜を演じているのが、モデルとしても人気の玉城ティナ。

フランス人形を思わせる色白の整った美形フェイスの玉城と、“ガリ勉眼鏡の雪菜”というキャラクターは、対極の存在のように思えるが、玉城は高いトレース能力で2次元キャラクターを見事に立体化。そこにはモデルという華やかなジャンルに属しながらも、プライベートはインドア派という玉城の意外な実像があった。

過剰くらいにやっておいて良かった

目つきが悪く、周囲からは“絶対零度の女”と恐れられている雪菜は、年頃の女子たちを虜にする人気携帯小説作家ユピナというもう一つの顔を持つ。あえて漫画チックにしたセリフ回しやオーバーリアクションが、現実離れした設定と上手い具合に融合。玉城の演技が雪菜の強烈な個性となって物語を引っ張っていく。玉城自身「撮影中はキャラクターっぽいとは思っていなかったけれど、完成した映画を観たときに、過剰くらいにやっておいて良かったと思った。若い方には雪菜の口真似とかをしてほしい」と自信を覗かせる。

悩む雪菜にエールを送るだけに登場する妄想上のミニ・雪菜の脱力ぶりにも、玉城の意外なお笑いセンスが光る。「やればやるほど監督が凄く喜んでくれるので、自分から『こういうのはどうですか?』と、ひたすら一人で応援の自由演技でした。お笑いは好きなので、自分からどんどん引き出しを開けていきました。応援しているようで応援感がまったくないのがポイント」とこだわり十分だ。

小関裕太と金子大地が雪菜を取り合う中で行わるW壁ドン!も斬新シーン。「小関さんと金子さんがチューするのではないかと思うくらい近距離でメチャメチャ面白かった。経験としてなかなかないことだし、壁ドン!もWになるとインパクト大でニューウエーブ感がある」とイチオシ。ちなみに玉城にとって本作は「壁ドン!も人生初だし、押し倒してベッドドン!とか色々なドン!をされた。図書館の本棚ドン!もあるし、体育館床ドン!もある。まさにドン!ドン!やっています。もう何のドン!でも来い、という感じ」と新境地ドン!ドン!開拓の一作にもなった。

一人でラーメンを食べて映画を観る

玉城はTwitterフォロワー数100万超えのモデルだけにオシャレなイメージがあり、役柄との共通項は皆無かと思いきや「こう見えてインドア派。友達もそこまで多くないので、家では映画を観たり、本を読んだりしています。休みの日はオシャレな街のショップで買い物をしているように思われるかもしれないけれど、一人でラーメンを食べて映画を2本観て、喫茶店で日記を書いたりしています。ふとした瞬間に『何をしているんだろう私……』と思うこともあるけれど、それが私の自然体なので凄く楽」と類似点多し。

「モデルらしいオシャレな休日を全然過ごしていない」と苦笑いも「20歳になって変わったのは、無理はしないということ。友達と会っても大体がゴハン解散。家に帰って家事をして、好きな本を読んだり、映画を観たりして、早く寝る。休みの日でも朝7時くらいに起きるので健康的。だからストレスもありません。仕事でつらいこともあるけれど、どの仕事にもつらいことはありますから」と自然体満喫中。だからなのか「20歳になってからの方が生きやすいし、20歳を超えての方が仕事場にいやすい気がする」と充実の表情だ。

自分らしい生き方を自然に実践できるようになった中での映画初主演。「完成した映画を初めて観たときは、自分が沢山出て来るので凄く恥ずかしかった。だからもう一回、冷静になって観直したいです。でも『うわ~!私出ているなぁ~』とまたなりそう」。変に気負わず、ありのままに。その余裕が雪菜という一風変わったキャラクターに息吹を与えたわけだ。

(取材・文:石井隼人)