アイドルグループ・KARAの元メンバーで、韓国出身の女優・知英の主演映画『私の人生なのに』が7月14日に公開される。先月17日には予告編が公開され、主題歌もJY名義で知英が担当することが発表された。知英はKARA脱退後も、女優業を中心に積極的に芸能活動を展開している。彼女のように、日本の芸能界を盛り上げる海外出身の女優たちを紹介していこう。

まだまだ勉強が足りない! 日本語への向上心が尽きない知英

主演映画の公開を控えた知英は現在、日本の芸能事務所に在籍。日本の映画やドラマに多数出演しており、主演最新作『私の人生なのに』では、不治の病で半身不随となった元体操選手のヒロイン役に抜擢。新体操のリボンを使った演技に挑戦している。また今年2月公開の初主演映画『レオン』では、竹中直人との“入れ替わりコメディ”に挑み、コメディエンヌとしての素質ものぞかせた。

流暢に日本語を操る彼女だが、雑誌のインタビューでは、「まだまだ勉強が足りない」と自己評価しており、語尾の上げ下げによる感情表現まで勉強しているという徹底ぶりだ。そんな役や言葉に対するこだわりが、演技や活躍の幅を広げているようだ。

SNSや台本で工夫 日本語を習得するための方法とは?

知英と同様に、海外出身の女優にとってまず日本で活躍するための重要課題のひとつが、日本語をいかに操ることができるかだろう。ドラマ「ラブリラン」(日本テレビ系)で、女子高生のインスタグラマー役を演じた、ロン・モンロウも日本語を熱心に勉強しているひとり。

彼女は中国のモデルで、ガッキーこと新垣結衣に似ていると注目を集め、“栗子”の愛称で親しまれている人物。ドラマでも中国語に加え日本語を披露したが、彼女はInstagramでも積極的に日本語を活用している。過去には、ひらがなを練習している様子を写した投稿が話題となり、愛くるしい笑顔に日本国内でファンが増加中だ。

ほかに、2014年放送の朝の連続ドラマ「マッサン」(NHK)でヒロインを務めた、シャーロット・ケイト・フォックスも日本国内で活躍する海外出身女優のひとり。「マッサン」のオーディションを受けた日が初来日だった彼女。オーディション後に帰国した彼女は、NHKの担当者から日本語のセリフを勉強するように指示され、日本の俳優養成学校とオンラインで日本語の特訓をしたという。ドラマの台本には、日本語のセリフの下にローマ字、そして英訳が施される特製台本を使い、音の響きだけでなく意味も理解して演技に挑んでいるようだ。慣れない外国語に苦戦しつつも、その努力が活躍の場の拡大につながっているのだろう。

日本やアジアを越えて活躍する海外女優達

日本語が流暢なアジア出身の女優といえば、リン・チーリンやペ・ドゥナの名も個人的には挙げておきたい。

台湾出身のリン・チーリンは、2010年に木村拓哉の主演ドラマ「月の恋人〜Moon Lovers〜」(フジテレビ系)に出演して以降、CMや映画で活躍。2013年には日中合作映画『スイートハート・チョコレート』で主演を務めた。同作は、数々の日中の映画祭で上映されたほか、韓国では第13回光州国際映画祭に出品され、最高賞である審査員大賞を受賞した。

また韓国出身のペ・ドゥナは、2005年公開の『リンダリンダリンダ』や、先日カンヌ国際映画祭でパルムドールに輝いた、是枝裕和監督の映画『空気人形』(2009年)で主演。流暢な日本語の演技が注目を集め、知名度を広げた。近年はSF映画『クラウドアトラス』(2012年)でハリウッドデビューを果たしたほか、米国ドラマや映画にも出演。国際派女優として世界で活躍している。

冒頭の知英も、母国語や日本語だけでなく、英語も操るトリリンガルとして知られている。他の女優同様にアジアを飛び出し、世界で活躍する日もやってくるかもしれない。

(文/相場龍児)