6月30日から『宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』が劇場上映されます。

2月4日まで放送されていたテレビシリーズでは、宇宙幕府ジャークマターの首領ドン・アルマゲを倒し、宇宙の平和を取り戻したキュウレンジャー。しかし、ある事件をきっかけに、「スペース・スクワッド」こと、宇宙刑事ギャバンと宇宙刑事シャイダーが、彼らの前に姿を現すのでした。果たしてスペース・スクワッドの目的は……?

お父さん世代には懐かしい「宇宙刑事」たち。でも、宇宙刑事って何? 「スペース・スクワッド」って何なのさ? という方も多いことでしょう。そこで今回は東映ヒーロー版アベンジャーズともいえる「スペース・スクワッド」について、順を追って紹介してみたいと思います。

「メタルヒーローシリーズ」とは?

「スペース・スクワッド」とは、東映が誇る二大ヒーローシリーズ、「スーパー戦隊シリーズ」と「メタルヒーローシリーズ」がコラボレーションする作品です。

すでに一作目『スペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャー』と、その前日譚である『ガールズ・イン・トラブル スペース・スクワッド EPISODE ZERO』が2017年に上映されています。今回の『宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』は、その続編にあたります。

すべての物語の始まりとなったのは、1982年に放送開始された「宇宙刑事ギャバン」でした。宇宙犯罪組織・マクーと戦うため、銀河連邦警察から派遣された一条寺烈。彼は“蒸着”してギャバンへと変身します。銀色に輝くメタリックなボディ、バトルフィールドとなる魔空空間、必殺武器のレーザーブレードなど。今まで見たことのない斬新なヒーローの姿に、子どもたちは熱狂しました。

「ギャバン」の放送終了後には、同じ世界観の「宇宙刑事シャリバン」、「宇宙刑事シャイダー」が放送されました。ここに「メタルヒーローシリーズ」が誕生し、以降に放送される「巨獣特捜ジャスピオン」、「時空戦士スピルバン」、「超人機メタルダー」などにつながっていったのです。1998年に放送された「テツワン探偵ロボタック」まで、放送されたシリーズは17作品を数えました。

その後「燃えろ!!ロボコン」(1999年)をはさんで、2000年に「平成仮面ライダーシリーズ」の第一作「仮面ライダークウガ」がスタート。「メタルヒーローシリーズ」は眠りにつきます。

(C)2018 東映ビデオ・東映AG・東映(C)2017 テレビ朝日・東映AG・東映

42作を数える人気のスーパー戦隊シリーズ

1974年から75年にかけての「仮面ライダーアマゾン」放送後、仮面ライダーシリーズはNET(現テレビ朝日)系列からTBS系での放送に変更となりました。そこで、NET系列で「仮面ライダーアマゾン」の後番組として作られたのが、「秘密戦隊ゴレンジャー」(1975年)です。5人のヒーローがチームを組んで悪と戦う物語は、当時大人気となりました。

その後、東映版「スパイダーマン」(1978年)の巨大ロボ戦要素も盛り込んで、集団ヒーローものとして人気となった「バトルフィーバーJ」(1979年)から、毎年放送を続けてきたこれらの作品群は、スーパー戦隊シリーズとよばれるようになりました。その数は現在放送中の「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」で42作目を迎えることに。16作目の「恐竜戦隊ジュウレンジャー」(1992年)は、アメリカでも「パワーレンジャー」としてリメイクされて大ヒットしています。

2011年、そのシリーズ35作目を記念して作られたのが「海賊戦隊ゴーカイジャー」です。スーパー戦隊シリーズは通常、番組が終わる頃に前作の戦隊との対決映画が作られます。しかし、2012年1月に封切られたのは、まさかの『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』。番組終了から30年の月日を経て、ギャバンがついに銀幕デビューしたのです。

当時は期待半分、不安半分で観に行った観客でしたが、変わらぬギャバンの強さとカッコよさにノックアウトされてしまいました。筆者も3回映画を観に行きましたが、特にレーザーブレードのシーンでは、館内にどよめきが……。上映後の映画館のロビーでは、子どもたちがギャバンのマネをしてポージングしていたものです。

そして、同年10月には『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』が公開されます。この作品では、二代目ギャバンことギャバンtypeG・十文字撃が登場しました。さらに、2014年には東映Vシネマより「宇宙刑事シャリバン NEXT GENERATION」、「宇宙刑事シャイダー NEXT GENERATION」が発売に。『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』にも登場した、二代目シャリバン・二代目シャイダーの活躍が描かれています。

(C)2018 東映ビデオ・東映AG・東映(C)2017 テレビ朝日・東映AG・東映

スペース・スクワッド以前のコラボの歴史

「スーパー戦隊シリーズ」と「メタルヒーローシリーズ」の最初の共演は、先ほど紹介した『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン』でした。

その後は「特命戦隊ゴーバスターズ」(2012年)の第31・32話で、二代目ギャバンがゴーバスターズと共闘しています。その次の機会は2013年公開の『仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z』。なんと、ついに東映が誇る3つのシリーズのヒーローたちが共演したのです。この作品に登場したメタルヒーローは、ギャバン・シャリバン・シャイダーの3人。そのほか、機動刑事ジバン、特捜ロボジャンパーソン、世界忍者戦ジライヤ、ブルービート、ビーファイターカブト、ドラフトレッダーも姿を見せています。

さらに、少々変わり種の共演ではありますが、「手裏剣戦隊ニンニンジャー」(2015年)の第34話には、メタルヒーローシリーズ『世界忍者戦ジライヤ』(1988年)のジライヤが登場しました。こちらはシリーズのコラボというよりも、忍者つながりの方での出演で、ジライヤは当時と変わらぬ現役っぷりを見せつけています。

そして「スペース・スクワッド」が始動!

こうした両シリーズの共演を経て、2017年についに『スペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャー』が制作されます。敵は12の犯罪組織を従える邪教団・幻魔空界。スーパー戦隊の中でも人気が高い「特捜戦隊デカレンジャー」(2004年)と、二代目ギャバンが共闘。「巨獣特捜ジャスピオン」(1985年)に登場した強敵・マッドギャランと戦いました。

この作品では最後に「スペース・スクワッド」の候補として、過去のスーパー戦隊やメタルヒーローたちの姿を何人も映し出しており、視聴者の期待を煽りました。さらに、前日譚となる『ガールズ・イン・トラブル スペース・スクワッド EPISODE ZERO』には「時空戦士スピルバン」(1986年)のヘルバイラが登場。デカイエロー・デカピンク、女宇宙刑事のシェリー、シシー、タミーを苦しめました。

(C)2018 東映ビデオ・東映AG・東映(C)2017 テレビ朝日・東映AG・東映

最新作『宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』では、キュウレンジャーの一員だったカメレオングリーンことハミィが、“ネオキュータマ”を盗み出すという事件が発生。さらに、「世界忍者戦ジライヤ」の悪役・宇宙忍デモストが、パラレルワールドであるキュウレンジャーの世界に出現し、「ネオキュータマ」の力で過去のスーパー戦隊の強敵たちを復活させます。

「ネオキュータマ」を盗み出したカメレオングリーン・ハミィを巡って、対立するキュウレンジャーたち。そして時空を超えてやってきたギャバンたち「スペース・スクワッド」は、この強敵に打ち勝つことができるのでしょうか?

復活した敵幹部たちはヤバいやつばかりだし、予告編に登場していたジライヤも気になるし。これはもう、光の速さで映画館にダッシュですよ、みなさん!

(文/ハーバー南@H14)