作家・百田尚樹の小説『フォルトゥナの瞳』の映画化が決定。主演は神木隆之介、相手役を有村架純がつとめる。昨年公開の『3月のライオン』では義理のきょうだい役を演じたふたりが、本作では恋人役に。しかも、神木が主演映画で本格的なラブストーリーに挑戦するのは今回が初めてとなる。

有村は、「過去にご一緒した取材で『神木さんのラブストーリーが見てみたい』と答えたものが、まさか、自分自身が相手役で実現するとは思ってもみなく、驚いています」とコメント。しかし、こうしたキャスティングは映画界では決して珍しいことではない。

照れにも勝る? “成長の喜び”

“きょうだい役を経て恋人役で再共演”が初めてではない有村。2014年放送のドラマ「失恋ショコラティエ」(フジテレビ系)では、嵐・松本潤の妹を演じ、その後2017年公開の『ナラタージュ』で、松本が演じる教師と禁断の恋に落ちる生徒を演じている。

本人たちは、照れくささがあまりないようで、映画公開前に全国で放送された『ナラタージュ』公開記念特別番組の対談で、松本は「久しぶりにお会いして、最初に思ったのは『すごくたくましくなっていた』(中略)。お姉さんだなあって」と有村の成長ぶりに吃驚のコメント。有村も「あのときは兄と妹という関係だったけど、(いまは)同じ気持ちで作品をつくって、同じ気持ちでいっしょに会話をできるって、私にとってはものすごく大きな出来事」と時を経て変化した両者の関係に、満足の笑みを浮かべている。

まさかの不倫発展に、「あんなことになっちゃいました(笑)」

現在絶賛公開中の映画『万引き家族』に出演の安藤サクラ、そして今年の冬期ドラマ「アンナチュラル」(TBS系)で人気を博した井浦新にも、“元きょうだいからの恋人同士”を演じた過去がある。

2012年の『かぞくのくに』では、兄と妹だったふたり。しかし、作家・吉本ばなな原作の小説『白河夜船』が2015年に映画化されると、なんと今度は不倫関係の恋人同士として大胆なベッドシーンに挑戦している。

安藤は同作の初日舞台挨拶で「きょうだいだったんですけど、あんなことになっちゃいました(笑)」と冗談めかして挨拶。「(映画を観て)大丈夫でしたか? 切り替えられましたかね」と客に問い、会場は大いに湧いた。

“超恥ずかしい~!”赤面の撮影初回

2008年公開の『ガチ ボーイ』にて、兄と妹役で共演し、2012年公開の『BRAVEHEARTS海猿』で恋人を演じたのは、佐藤隆太と仲里依紗。仲は同作のインタビューにて「オファーをいただいたとき、恋人役と聞いて『えっ!』と思った。佐藤さんはお兄ちゃんとしてのイメージが大きかったので」と当時の葛藤を振り返っている。

しかも、撮影スケジュールの都合上、仲と佐藤の最初の撮影シーンは、ふたりが恋人として最高潮に達する重要なシーン。仲は同インタビューで「あれは特別に恥ずかしかったです(笑)」ともコメントしている。人気役者とはいえ、ひとりの人間。そりゃあ、恥ずかしい気持ちだってあるよね……と妙に納得のエピソードである。

『3月のライオン』にて、香子(有村)があれほど敵視していた零(神木)である。映画『フォルトゥナの瞳』での甘いラブストーリーは果たして、どうなるのか? 新たなふたりの演技に注目だ。

(文/ナカニシハナ)