『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』は、多様な登場人物が出会うことで、パートナーのポケモンと一歩を踏み出すストーリー。正義感の強い謎の少女・ラルゴの声を担当した芦田愛菜がポケモンや将来の夢について語った。

子どもと大人の中間の声に挑戦

Q:これまでポケモンに対してどんなイメージを持っていましたか?

周りの男の子たちが持っている体操着入れやグッズがポケモン柄だったりして、小さな頃からすごく身近な存在でした。

Q:今回、そんなポケモンの世界に触れて、どんな気持ちでしたか。

「もしポケモンが本当にいたら」と考えるとすごく楽しいです。ピカチュウはかわいすぎるし、サトシとピカチュウの絆は本当にうらやましい。「こんなポケモンがいたらな」「こんなこと、一緒にできたらな」とも思いました。

Q:どんなことを一緒にしたいですか?

一緒に芝生で寝転がったりしてみたいです(笑)。そばにいるだけで落ち着く。そういう存在になれたら、うれしいですね。サトシとピカチュウの関係がまさに。最高の関係だと思うので、うらやましいです。ポケモンがいるだけで冒険も楽しくなりそうです。

Q:今回演じたラルゴというキャラクターについて教えてください。

ラルゴは自分がやりたいことに対しての意志、「やり遂げなくちゃ」という気持ちがすごく強い、正義感のある女の子なんです。設定が私より年下だったので、最初はどんな風に演じよう……? とちょっと戸惑ったり、悩んだりしたところもありましたが、監督から「声を作ろうとしないで」と言われて、意識したのは子供と大人の声、どちらにもかたよらず、あどけなさが残るように且つ、ラルゴは芯のしっかりした子なので、そこも意識して望みました。

子ども時代の映像はちょっぴり恥ずかしい

Q:『怪盗グルー』シリーズをはじめ、アフレコは何度も経験しているので、慣れた作業ですか?

ちょっと恥ずかしい気もします(笑)。映像のお芝居と違って、顔での表現、目の動きのような細かい表情などで表すことができないので、難しいところもありますが、やっぱりアフレコは楽しいです。

Q:アフレコだけでなく、小さい頃からたくさんの出演作がありますね。

いろんな方から、「大きくなったね」と声を掛けていただけるのはうれしいです。

Q:自分の作品を観るのはどんな感じがしますか?

恥ずかしいです。

Q:芸歴から考えたらベテランですよね。慣れないですか?

慣れないですね(笑)。小さい頃の映像は恥ずかしくて観られないです(笑)。

Q:声の出演だと少しは違いますか?

声優さんのお仕事は、自分の分身が作品の中に入り込んでいる感じです。

Q:声優の山寺宏一さんは今回、ラルゴのお父さん役ですが、ポケモン映画、全21作に連続出演されていて、毎回多彩な役を演じています。

毎回ポケモンの世界に入れるなんて、すごいことですよね。うらやましいです。

Q:今後、アフレコで挑戦してみたい役柄はありますか。

年齢設定が全然違う役柄は、普段はできないですし興味があります。あとは現実世界じゃできない役もやってみたいです。

将来の夢は意外なこと

Q:サトシは世界一のポケモンマスターになりたいという目標がありますが、愛菜ちゃんの目標はどんなことですか。

いろんなことに目を向けていたいです。何か「これ!」と決めてしまうのではなく、さまざまなことに興味を持って、それをやってきたからこそ、違う世界が見えてきたということもあると思うので、広く可能性を持っていたいと思っているんです。

Q:将来の目標はまだ決めていないんですね。

将来のことはまだわからないし。自分が楽しいと思ったり、やりたいこともまだまだいっぱいあるので。

Q:意外です。周囲からは「女優さんでしょ?」と言われるのでは?

お芝居することは楽しくて大好きです。私は本を読むことがすごく好きなんですが、本を読むのも、お芝居をするのも、自分がいる世界とは違う世界を体験できるから、好きなのかなって思うところがあります。そういうことを追い求めているのかもしれませんね。

Q:今回はまさにそんな世界にぴったりの作品になりましたね。

私もそう思います。ポケモンと登場人物たちが頑張る姿、人と人との絆みたいなものを感じられる作品になっていると思うので、本当にいろんな方、特に大人の方にも観ていただきたいです。守りたいものがあると、強くなれるし、それがすごく大好きな誰かだったら、もっと頑張れるなって、私もすごく考えさせられました。観終わったらきっと、家族、友だちや身近な人に「いつもありがとう」と言いたくなると思います。

取材・文:高山亜紀 写真:日吉永遠