全米歴代アニメーション作品No.1の興収記録を引っさげ、日本上陸を果たす『インクレディブル・ファミリー』(8月1日公開)。『トイ・ストーリー』(1995年)から始まり、大ヒット作を連発してきたディズニー/ピクサーも、本作でちょうど20作品目となりました。

そこで今回は、“日本語吹き替えキャスト”に注目して、ディズニー/ピクサー作品を振り返ります。これまでに多くの著名人が起用された吹き替えファミリーの面々には、「こんな人もやってたの!?」と思うかも!

すべてはここから始まった…!『トイ・ストーリー』の唐沢寿明&所ジョージ

ディズニー/ピクサーの記念すべき第1作として1996年に日本公開されたのが、映画史上初のフルCG長編アニメ『トイ・ストーリー』です。ディズニー/ピクサーの日本語吹き替えの大きな特徴でもある、キャラクターの個性に合わせて著名人を起用する大胆なキャスティングは、この作品から始まりました。

オリジナル(英語)版ではカウボーイ人形のウッディを名優トム・ハンクスが、最新式おもちゃのバズ・ライトイヤーをティム・アレンが担当しましたが、日本語吹き替え版ではウッディに唐沢寿明、バズ・ライトイヤーに所ジョージがキャスティングされました。

唐沢&所のコンビは当時としては意外な組み合わせだったかもしれませんが、シリーズを重ねた今では「このコンビ以外のウッディとバズは考えられない!」と思うほどの超ハマリ役です。

『モンスターズ・インク』(2001年)の石塚英彦&田中裕二や、『ファインディング・ニモ』(2003年)の木梨憲武&室井滋のように、『トイ・ストーリー』以降も名物コンビは続々と誕生。ディズニー/ピクサーの吹き替えはひと味違う……ということが定番になっていきました。

(c)2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

大物&実力派俳優も続々出演!ディズニー/ピクサーの豪華すぎる吹き替えキャスト

大物俳優や実力派俳優の意外な起用も、ディズニー/ピクサーの吹き替えキャストの特徴です。『ウォーリー』(2008年)では、声優初挑戦となったベテラン・草刈正雄が宇宙に逃げ出した船の艦長役を演じ、大きな話題となりました。

さらに、人間の感情をキャラクター化した『インサイド・ヘッド』(2015年)では、女優の竹内結子と大竹しのぶをキャスティング。声優初挑戦となった竹内が“ヨロコビ”役をイメージ通りに明るく朗らかに演じれば、ベテラン女優・大竹が“カナシミ”役で情感たっぷりの声を聞かせてくれるなど、対照的で実に見事な吹き替えを披露しています。

また、『アーロと少年』(2015年)では安田成美が弱虫な恐竜アーロのママを包み込むような優しさで演じ、『リメンバー・ミー』(2017年)では主人公の祖先・イメルダを演じた松雪泰子が、劇中で美しい歌声を披露しました。

ディズニー/ピクサーは吹き替え版のクオリティの追求とキャスティングの話題性を常に両立してきましたが、魅力的なキャラクターたちに吹き替えで“命”を吹き込んできた実力派俳優たちこそ、ディズニー/ピクサー成功の立役者と言えるかもしれません。

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若手俳優、アイドル、お笑い芸人、文化人…多彩な人選もピクサーの特徴!

話題性という点では、タレント、アイドル、文化人などジャンルを問わない旬な人物も積極的にキャスティングしています。『メリダとおそろしの森』(2012年)では当時AKB48所属の大島優子が、『リメンバー・ミー』ではSKE48の高柳明音が吹き替えに挑戦。塚地武雅、鈴木拓、柳原可奈子、藤森慎吾といったお笑い芸人をはじめ、さかなクンやミュージシャンのシシド・カフカなど文化人も起用し、多種多様な才能を作品に集結させています。

前作『Mr.インクレディブル』(2004年)から14年ぶりとなる続編『インクレディブル・ファミリー』でも、豪華キャストが再集結&初登場。主人公のMr.インクレディブルを演じる三浦友和、イラスティガール役の黒木瞳、長女ヴァイオレットの声を演じる綾瀬はるか、悪役・アンダーマイナー役の髙田延彦の続投に加え、小島瑠璃子とサンシャイン池崎がスーパーパワーを持つ新ヒーロー役で、初のディズニー/ピクサー声優に挑戦しています。

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最新作『インクレディブル・ファミリー』こそ、20作品目という節目にふさわしい、ディズニー/ピクサーの“吹き替えメソッド”の総決算。吹き替えキャストたちがどのように物語を盛り上げているのか、期待が高まります!

(文/スズキヒロシ・サンクレイオ翼)