劇場公開となった『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film(アン・フィルム)』は、スーパー戦隊シリーズ最新作、第42作目となる「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」の劇場版です。

本作の最大の特徴は、作中に2つの戦隊が登場すること。正義のアウトローであるルパンレンジャーと、絶対的なヒーローのパトレンジャーが競い合うことで、今までにないドラマが生まれました。本作のように21世紀のスーパー戦隊シリーズでは、斬新な設定が数多くみられます。

登場する戦隊が増えるほど、物語が盛り上がる!?

番組内に2つの戦隊が登場するのは、「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」が初めてではありません。「忍風戦隊ハリケンジャー」(2002年~2003年)には、メインのハリケンジャー3人のほかに、電光石火ゴウライジャーという2人兄弟の戦隊が登場します。

当初は敵役としてハリケンジャーを苦しめたゴウライジャー。しかし、途中からハリケンジャーとともに戦うというストーリーが、当時の子供たちを夢中にさせました。

また、これら2作品よりも数多くの戦隊が登場しているのが、シリーズ35作目の記念作として作られた「海賊戦隊ゴーカイジャー」(2011年~2012年)です。本作で登場しているのは、過去の戦隊ヒーローたちです。オープニングではなんと200人近い過去の戦隊ヒーローが登場。その後も、作中ではさまざまな戦隊からヒーローたちがゲスト出演し、往年のファンを楽しませてくれました。

さらに「海賊戦隊ゴーカイジャー」では変身アイテムを使うことで、主人公たちが過去34作に登場したスーパー戦隊のヒーローに変身します。まさか21世紀になって、初代戦隊「秘密戦隊ゴレンジャー」の必殺技ゴレンジャーハリケーンがオンエアーされるとは、かつてのファンも思いもしなかったことでしょう。

悪の組織はいないor多い方がいい!?

スーパー戦隊シリーズに欠かせないのが、彼らを苦しめる悪役の存在。「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」における異世界犯罪者集団ギャングラ―のような悪の組織が物語を盛り上げますが、その悪の組織がいない作品もあります。「特捜戦隊デカレンジャー」(2004年~2005年)は宇宙人の犯罪者の起こす事件を解決するという、1話完結型の刑事ドラマのようなストーリーでした。

一方で、悪の組織が多すぎて、ヒーローが大変なことになっていたのが「轟轟戦隊ボウケンジャー」(2006年~2007年)です。最初に3つ、途中からさらに1つの悪の組織が登場して、物語は三つ巴や四つ巴の戦いに。「一体どうなっちゃうの!?」と手に汗握る展開が繰り広げられました。

全員記憶喪失!さらにはヒーローが9人体制に

主人公たち5人全員が記憶喪失という設定だったのが、「烈車戦隊トッキュウジャー」(2014年~2015年)です。彼らが覚えていたのは自分の名前と、全員が幼馴染ということだけでした。彼らの正体は物語の中盤で明らかになるのですが……。今までの物語を振り返りながら、「なるほど、そういうことか!」と、スッキリした視聴者も多かったのではないでしょうか。

スーパー戦隊シリーズの中で斬新な設定が数多く盛り込まれたのが、「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」の前作となる、シリーズ第41作目「宇宙戦隊キュウレンジャー」(2017~2018年)です。その名の通り、史上最多となる9人のヒーローが登場しています。さらに、途中で新たなヒーローが加わり、最終的にはレギュラーメンバーが12人まで増えました。その内訳は狼型宇宙人、アンドロイド、機械生命体などバラエティーに富んでおり、変身前は半分近くが人間の姿をしていません。

そんな大所帯のせいか、キュウレンジャーは毎回全員が出動せずに、ルーレットで選抜されたメンバーが戦うという、従来にない方式が採用されています。ときには二手に分かれて活動することもありました。物語の舞台が遥か未来の別の宇宙であることなど、スーパー戦隊シリーズ初の取り組みが数多く見られた同作品。ただ、変則的なメンバーとは裏腹に、物語は王道的なエピソードが多く、安心して楽しめる作品でした。

劇場版「ビルド・ルパパト」製作委員会 (C)2018 テレビ朝日・東映AG・東映

さまざまなチャレンジが見られるスーパー戦隊シリーズ。「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」の設定が、どのようなドラマティックな展開を見せるのかも、興味深いところです。果たして2つの戦隊が共闘する日は来るのか? ぜひ劇場に!

(文/ハーバー南@H14)