コギャルが全盛期だった90年代。青春を謳歌した仲良し女子高生グループの、夢と刺激に溢れていた当時と、20年後の大きく変化した現在とが交差しながら描かれる話題の映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(公開中)。2011年公開の韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』のリメイクとなる本作は、広瀬すずや山本舞香など今をときめく人気若手女優が演じる“コギャルチーム”と、実際に90年代後半に青春時代を送った“大人チーム”の豪華なキャスティングが大きな話題を呼んでいる。

大人チームの女優陣は映画の舞台となった90年代から現在まで芸能界の第一線を走り続けているが、20年以上前を振り返ってみると、今とは違ったキャラクターが浮かび上がる。

体当たりコントの篠原涼子、キンキ剛と一緒だったともさかりえ

主演の奈美を演じる篠原涼子は、1989年に高校1年生で芸能界デビュー。翌年、アイドルグループ「東京パフォーマンスドール」のメンバーとして活動を始める。彼女がお茶の間に知られるきっかけになったのは、1991年からレギュラー出演したバラエティ番組「ダウンタウンのごっつええ感じ」(フジテレビ系)だ。

アイドルでありながら過激なコントにも体当たりで挑み、クイズコーナーなどでみせる天然なキャラクターが人気を博した。そして、『SUNNY 強い気持ち・強い愛』でも音楽を担当した小室哲哉によるプロデュース曲「恋しさと せつなさと 心強さと」の大ヒットで、一躍時の人となった。同曲が発売されたのは1994年で、まさに今回の映画の舞台に近い時代の出来事だ。

本作でスナックで働く心(しん)を演じるともさかりえは、1992年、12歳の時に出演した自動車のCMで芸能界デビュー。その後、女優業にも進出し、1995年のテレビドラマ「金田一少年の事件簿」(日本テレビ系)の初代ヒロイン役に抜擢され、その名は大きく知られることに。大人気だった同ドラマで主演を務めた堂本剛とヒロインのともさかは、実は堀越高等学校の同級生。シリーズが続いた3年間は、学校でもドラマでもずっと一緒だったというエピソードはファンの間で有名な話である。

歌手デビューした板谷由夏、グラビア&バラエティで活躍の小池栄子

本作のキーパーソン・芹香を演じる板谷由夏は、171cmの高身長を生かして、1994年から女性ファッション誌『PeeWee』の専属モデルとして活躍。1995年にはまだ無名だった博多華丸らと共に、当時の大ヒット曲「DA.YO.NE」のご当地カバー「SO.TA.I」で、福岡版ユニット「SOUTH END×YUKA」のメンバーとして歌手デビューを果たしている。同曲で板谷は、軽快なリズムに乗せた博多弁ラップに挑戦。現在ベテラン女優として活躍中の板谷からは、なかなか想像できない意外な姿だ。

本作でセレブとして暮らす裕子を演じるのは小池栄子。小池は1998年に現役女子高生で、グラビアアイドルとしてデビュー。圧倒的なグラマラスボディを武器に、キャッチフレーズ「宇宙一のメロンパイ」とともにたちまち雑誌のグラビアを席巻。また、それと並行してバラエティ番組にも出演し、お笑い芸人さながらのトークとアドリブ力で各局から引っ張りだことなった。

90年代を駆け抜けてきた大人チームの中でムードメーカー・梅を演じるのは、他のメンバーよりも10歳近く若い渡辺直美。本作に関する取材を受けた際、小学生時代からコギャルのバイブルだった女性ファッション誌『egg』の愛読者で、「いずれこういうギャルになりたい」と思っていたと、篠原らの世代に対する憧れを明かした。

90年代から時代の流れに応じて様々な活動を行い、苦労を重ねてきた彼女たちは、今や演技派女優としてドラマや映画に欠かせない存在となった。『SUNNY 強い気持ち・強い愛』では一体どんな演技を見せてくれるのだろうか。

 

(文/猪口貴裕)