大ヒット上映中の『劇場版コード・ブルー- ドクターヘリ緊急救命-』に出演の若手女優・山谷花純に、いま熱い視線が注がれている。山谷といえば、連続テレビ小説「あまちゃん」(NHK)、「ファーストクラス」(フジテレビ系)など数々の話題作に出演してきた若手の中の注目株。劇中で、末期の胃がんに冒されている未知役を演じる山谷は、役に合わせて自らの髪を“丸刈り”にした。地毛をバッサリ剃り落としたことには、かねてからのファンだけでなく、劇場に足を運んだ人々からも驚きの声があがっている。

「このオーディションに落ちたら……」コード・ブルー 山谷花純

7月27日、山谷は自らのブログに一枚の写真を投稿。そこに映っていたのは、トレードマークの長い髪を剃った、丸刈りの山谷。この日の投稿では、「10年前、私がこの仕事を始めた年にスタートした作品」と、同日に公開がスタートした『劇場版コード・ブルー- ドクターヘリ緊急救命-』に言及した。

ガンに冒されている未知役について、「10年という節目や自分の人生を考えて。このオーディションに落ちたらこの仕事を辞めると決めて受けた作品と役でした」と裏話を告白。「人生で坊主にする日が来るなんて思ってもいませんでした」と胸の内を正直に綴った山谷だが、「バリカン片手に鏡に映る自分の姿を見ながら、私らしいなって思いました」とあくまでポジティブな姿勢。熱い女優魂の片鱗を覗かせたのであった。

丸刈りで役に挑んだ山谷には共演者からも反響があり、8月9日、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われた大ヒット御礼舞台挨拶では、新垣結衣が山谷について「ずっと未知の空気をまとっていて、作品に対する向き合い方、腹の括り方を感じました」「そばで見ていて『カッコいいな』と思っていました」と称賛した。

「負けたくない!」世界の中心で愛をさけぶ 長澤まさみ、綾瀬はるか

2004年に一世を風靡(ふうび)した映画“セカチュー”こと『世界の中心で、愛をさけぶ』で、白血病でこの世を去る少女・アキを演じた長澤まさみが丸刈り姿になったことは広く知られている。

役を演じるうえで、髪をどうするかは「誰からも何も言われなかった」と2014年5月10日放送の「サワコの朝」(MBS・TBS系)で明かした長澤。「やるならちゃんとやりたい」と監督に宣言し、自発的に丸刈りにしたと語っている。この思い切った決断の裏にはとあるエピソードがある。

実は長澤、その当時放送されていたドラマ「3年B組金八先生」(TBS系)で白血病に冒された金八の息子の坊主姿を目にし、「男の人ができて女の人ができないなんて嫌だな」「金八先生の息子に負けたくない!」と闘志がメラメラ。長澤はこの役で、第28回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を獲得。役にかける情熱が、見事結果につながった。

同年放送されたドラマ版「世界の中心で、愛をさけぶ」(TBS系)では、綾瀬はるかが頭を丸めてアキ役に挑戦。綾瀬は後に、「坊主にした日は鏡に幕を下ろされて、自分が剃られているところは見てなくて」と、このことについてあっけらかんと語っている。ところがその胸の内は、「この作品が終わったらもう辞めていいという気持ちで臨んでました。すべてを捧げようと」というほどの熱量の高さ。強い覚悟を持って臨んだ作品だったからこそ、頭を丸めることも平然と受け入れることができたのだろう。彼女たちの女優魂に敬意を!

(文/ナカニシハナ)