NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」のヒロインを演じてから、ドラマや映画に引っ張りだこの女優・芳根京子。土屋太鳳とのW主演で話題の『累-かさね-』(全国公開中)、岡田准一主演『散り椿』(9月28日公開)と、出演映画が続々公開される。ドラマ「高嶺の花」(日本テレビ系)での可憐で優しくも脆い女性の演技も評価され、絶好調の彼女。しかし、実は過去に「オーディションに落ちまくる」というドン底時代があったのだとか……。

オーディション荒らしから一転、事務所から「辞めても困らない」

芳根は8月20日放送の「しゃべくり007」(日本テレビ系)に出演し、オーディションに全然受からなかったドン底時代を告白した。

一時は“芳根がいるとそのオーディションは受からない”と周囲から言われるほど通過率が高く、「オーディション荒らし」の異名までついていた芳根。「初めの頃はオーディションに結構受かって調子に乗っていましたね。『受かんじゃん』みたいな」とデビュー当時を振り返った。しかし、ある時からパッタリと受からないドン底時代に突入してしまったという。

ドン底時代、オーディションに落ちまくっても「この作品にご縁がなかっただけ」と思っていたという芳根。しかし、今当時を振り返ると、そのおごった態度が、落選原因の一つであったのだそう。そんなとき、マネージャーから「今お前が事務所辞めても、事務所にとって得も損も何もない」という厳しい一言を言われ、カチンときた芳根は、「(だったら、)そちらが困るくらい大きくなって辞めてやる!」と号泣しながらマネージャーに大声で詰め寄ったことを明かした。穏やかそうな見た目からはイメージしづらい、強気で負けず嫌いな一面にスタジオは驚愕。その後、一念発起してオーディションを受け、朝ドラ「花子とアン」(NHK)の出演を見事勝ち取った。

メンタルが強かったり、泣き虫だったり…どれがホントの芳根京子!?

清楚な見た目や朝ドラヒロインという経歴からも、真面目でおとなしい、といったイメージを持つ視聴者も少なくない芳根。しかし、前述の負けず嫌いな一面の他にも、イメージを覆すさまざまな素顔を持っているようだ。

たとえば、2017年7月21日に「ダウンタウンなう」(フジテレビ系)に出演した際には、「7月に体調を壊して、8月にマネージャーさんとケンカして、9月に精神が崩壊する」という朝ドラのジンクスを、「私は全部覆しました」と語り、メンタルの強さを垣間見せた。

しかし、そんな芳根でも撮影が終わる3週間前に崩壊し、号泣してしまったそうで、「爆発しました。撮影が終わる1ヶ月前から『あと1ヶ月で終わるね』って言われすぎて、『あと1ヶ月がどれだけ辛いか知ってるか!?』っていう気持ちになって……」と朝ドラヒロインのプレッシャーの大きさについて赤裸々に語った。

このように、辛い時期を乗り越えた根性はさることながら、エモーショナルにその時の経験を振り返る姿もまた印象的な芳根。8月22日に行われた『累-かさね-』舞台挨拶では涙を流し話題となったが、その理由について、公式ブログ「芳根京子のキョウコノゴロ」で「ここから累は始まるんだ、って、スタートラインに立とうとしてるんだって、そう思ったら、すごく手足が震えて、緊張して」「まずは嬉しい、幸せだ、今日を待ってた、っていう感情が溢れたんだけど、正直めちゃくちゃ怖いって思いました。でもすごく嬉しくて、なんだこれは、なんだこれは、でいっぱいいっぱいになって、溢れてしまいました」と切実に綴っている。文章からはその感受性の豊かさと、彼女の演技に対するまっすぐで真面目な一面がうかがえる。

9月5日放送の「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系)では魔性の女と診断されたかと思えば、「TOKIOカケル」(同)では「花子とアン」オーディション直後に亡くなった祖母との思い出を泣きながら語り、涙もろい一面を見せた芳根。バラエティ番組に出演するたびに違った一面が見え、そのギャップも魅力となっている彼女だが、こうした色々な感情の引き出しが演技につながっているのかもしれない。

(文/河村綾香)