累計発行部数100万部(電子ダウンロード含む)を突破した白石ユキの人気コミックスを、同名タイトルで実写映画化した『あのコの、トリコ。』が公開中だ。主人公は、地味で冴えない男子高校生・頼。転校をきっかけに幼なじみで初恋の“あのコ”雫と再会した頼は、女優を目指す雫、人気俳優に成長した昴と切磋琢磨しながら、恋と夢を追いかけていく……。

頼を演じるのは、吉沢亮。2018年公開の出演映画が8本という超売れっ子の美形俳優だが、本作ではそのイケメン・オーラを封印。地味で冴えないメガネ男子に扮し、新境地を開拓した吉沢亮にお話を伺った。

地味男子がかっこよく変わったときのギャップを意識

 

Q:撮影前に原作と台本を読み込んだそうですね。頼を演じる際に、原作のイメージを意識しましたか?

原作や原作ファンあっての実写映画化ですから、そのテンションは大切にしたいと思いました。ただ、この映画は原作に忠実に作るというよりも、原作のテンションを保ちながらよりリアルに表現することを意識しています。原作では、頼が地味なのは序盤のほうで、早めにかっこよく変わってしまうんです。映画では地味な部分を強めに表現し、かっこよく変わったときのギャップをもっと感じられるように工夫しました。

(C)2018 白石ユキ・小学館/「あのコの、トリコ。」製作委員会

Q:頼は、スターを夢見る子役出身の男の子です。吉沢さんご自身がデビューする際、芸能界に強い興味はなかったとか。その気持ちが変わるきっかけとなった出来事は?

15歳のときにいまの事務所に入って、出演する作品を重ねていくうちに、芸能界に興味を持つようになりました。具体的な作品名を敢えて挙げるなら、19歳のときに、出演した舞台「ぶっせん」です。この舞台で初めて主役を演じさせていただいたのですが、自分の演技に対し、とても悔しい思いをしました。そのことがきっかけで気持ちに火が付き、この仕事が好きになりました。

Q:この映画でも主役として、演技で皆さんを引っ張っていったそうですね。

いえいえ。最初は主役だから頑張らなきゃという気持ちがあり、皆さんと積極的にコミュニケーションを取るように心掛けていました。でも僕の意気込みなんて必要ないほど、新木優子さんと杉野遥亮くんがとても面白い人で。自然と楽しく現場がまわっていきました。途中からは、主役だからという気負いはなくなりました。

吉沢亮がドハマり! ワードバスケットとは?

(C)2018 白石ユキ・小学館/「あのコの、トリコ。」製作委員会

Q:江の島デートのシーンが手持ちのカメラで撮影されていたり、新木さんが高い場所からスローモーションで落ちていったりなど、印象的なシーンがたくさんありました。もっとも苦労したシーンは?

『ロミオとジュリエット』の舞台で、新木さんが落ちるシーンはとても長い時間をかけて撮影しました。ワイヤーで吊られると体力消耗する上に痛みもあり、新木さんはかなり過酷な撮影だったと思います。待ち時間がとても長かったので、みんなでカードゲームをしたりしてリラックスするようにしていました。

Q:新木さんが吊られている間に……(笑)。

ワードバスケット(しりとりをモチーフにした日本のカードゲーム)が流行っていたんです。

Q:ワードバスケットは得意ですか?

得意かどうか分からないのですが、とても面白かったです。同じ事務所に所属している、劇団プレステージの今井隆文さんがカードゲームのマニアで。今井さんが持ってきてくれたものを使って、みんなで遊んでいました。おかげで、待ち時間でも楽しく過ごせました。

Q:2018年公開の出演映画が8本となりましたが、作品ごとに気持ちの切り替えは上手く出来ていますか?

お芝居をするとき、特に意識はしていません。それぞれが全く違う役ということもあって、勝手に切り替えができているんだと思います。

Q:最後に、この映画の見どころを教えてください。

少女漫画原作らしい、キュンキュンがいっぱい詰まった映画です。恋愛だけでなく、3人がそれぞれひたむきにキラキラな夢を追いかける成長物語も描いています。とても魅力的な作品に仕上がっていますので、この映画を観て癒されたり、夢を追いかけていく後押しになったりしたらいいなと思います。

(C)2018 白石ユキ・小学館/「あのコの、トリコ。」製作委員会

『あのコの、トリコ。』
10月5日(金)より、全国公開
配給:ショウゲート
公式サイト:http://toriko-movie.jp/
(C)2018 白石ユキ・小学館/「あのコの、トリコ。」製作委員会

スタイリスト/九(Yolken) ヘアメイク/小林正憲(SHIMA)
取材・文/田嶋真理 撮影/横村彰