早いもので2018年も10月に突入したが、映画界はこれからお正月にかけて話題作が目白押し。その中でも、“2作目”が続々と公開されることに注目だ。

ヒット作の続編はすでに知名度があるため、ランキングにも期待がかかる。しかし、長い映画史を見る限り、続編が作られたものの、興行成績はいまひとつ振るわなかった作品も少なくなく、2作目はシリーズ存続のカギを握る重要な分岐点になると言っても過言ではない。

そこで、これから公開される作品の中から、特に期待したい“2作目”4本をピックアップ。前作がヒットした理由を考察しつつ、最新作の注目すべきポイントを紹介する。

ニュートと若き日のダンブルドアがタッグを組む『ファンタビ』最新作

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生

『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』
(C)2018 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. 
Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights (C)J.K.R.

『ハリー・ポッター』シリーズと同じ世界を舞台に、新たなシリーズの1作目として2016年に登場し、世界中で大ヒットを記録した『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』。“ハリポタ”シリーズの約70年前の世界を舞台に、ハリー・ポッターが通うホグワーツ魔法魔術学校の教科書「幻の動物とその生息地」の著者である生物学者、ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)が繰り広げる大冒険が描かれる。

11月23日(金)に公開される最新作、『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』では、ホグワーツ魔法魔術学校の校長、アルバス・ダンブルドア(ジュード・ロウ)が若き日の姿で登場。ダンブルドアは、魔法界と人間界を脅かす「黒い魔法使い」グリンデルバルドを追うように主人公・ニュートに託し、ニュートは仲間や魔法動物たちと共にパリへ向かう。

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生 ジョニー・デップ

ゲラート・グリンデンバルドを演じるジョニー・デップ
(C)2018 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. 
Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights (C)J.K.R.

“ハリポタ”シリーズは原作ありきの映画だったが、“ファンタビ”シリーズは原作者のJ.K.ローリングが自ら脚本を書き下ろしており、テンポよく展開する物語はラストまで観る者を飽きさせない。彼女のクリエイティブセンスには舌を巻くばかりである。

また、エディ演じる主人公のニュートをはじめとした魅力あふれる登場人物に加え、個性的で愛らしい魔法動物たちも数多く登場。主人公がすでに一人前の魔法使いであることから、高度な魔法が飛び交うのも大きな魅力といえるだろう。

ファンが多い人気シリーズなうえに、前作も世界的大ヒット。完成度も高かっただけに、最新作への期待も高まるばかりだ。

ラルフとヴァネロペが帰ってくる!『シュガー・ラッシュ:オンライン』

架空のレトロゲームに登場する悪役のラルフと、お菓子の国にあるレースゲームの少女ヴァネロペを主人公に、ゲームの中の世界で繰り広げられる騒動を描いて大ヒットした『シュガー・ラッシュ』(2012年)。

「悪役だって、ヒーローになりたい!」と願うラルフと、仲間外れのヴァネロペの冒険は、コミカルでありながら社会から疎外された2人の成長を描いた奥深い作品だった。

様々なゲームが繋がってできた世界でキャラクターたちが交流していく演出も秀逸だったが、劇中にちりばめられた日本でもおなじみのゲームキャラクターや、マニアックなゲームネタを探すだけでも十分楽しむことができた。また、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが贈る、リアルさと愛らしさを兼ね備えたCGアニメーションはどこをとってもスキがなく、近年まれにみる名作と高く評価された。

そんな前作から6年。最新作『シュガー・ラッシュ:インターネット』が12月21日(金)に公開。タイトルが示す通り、舞台を前作のゲームセンターからインターネットの世界に移し、大親友となったラルフとヴァネロペの冒険が展開していく。

予告編では、AmazonやFacebookなど実在する企業のロゴマークや、ディズニーの歴代プリンセスが大挙する姿が登場するなど、サービス精神は最新作でも健在。おそらく、数々のインターネットあるあるやネットネタが抜群のユーモアでちりばめられているだろう。

前作で危機に陥ったゲームセンターの世界が、その後どうなったのかも気になるところ。最後までとことんいいヤツだったフィリックスやその他のキャラクターたち、そして新たに登場するキャラクターたちにも期待は膨らむばかりだ。

高評価を得た作品の続編ということもあり、ハードルはかなり高いものになるが、きっとそれを超える作品になっていることに期待したい。

ハリウッド版“必殺仕事人“を描いた最新作『イコライザー2』

イコライザー2

『イコライザー2』

オスカー俳優のデンゼル・ワシントンが、CIAの元凄腕エージェント、ロバート・マッコールに扮したサスペンスアクション『イコライザー』(2014年)。

過去を捨てはひっそりと暮らしていたロバート。なじみのカフェで出会った娼婦の少女がマフィアからひどい扱いを受けていることを知り、彼の中に眠っていた正義が目を覚ます――

2014年に公開された前作『イコライザー』は、普段は優しい主人公の容赦ない必殺仕事人ぶりと、キレのあるアクションが話題となり大ヒット。最新作『イコライザー2』(10月5日公開)は先に公開された全米で、前作を上回る興行成績を記録している。

『イコライザー』では、マッコールが生きる意味を見つけ、困っている人たちを救うために“イコライザー”として戦う決意をするまでが描かれたが、続編では、多くの謎が残るマッコールのCIA時代や、彼の唯一の理解者でCIAの元上官、スーザン・プラマー(メリッサ・レオ)にまつわるドラマも展開する。

キャラクターがたったアクション映画は、極端なことを言えば場所を変えて新しい敵を仕込めば、いくらでも続編を作ることができる。だがそれだけでは蛇足の作品にしかならない。今作でマッコールの前に立ちはだかる敵は、彼と同じ特殊訓練を受けたスペシャリストで、マッコールの過去をよく知る人物。単純な復讐物語を超えた戦いが描かれることだろう。もちろん、困っている人々を助ける“イコライザー”として大暴れするデンゼルのアクションにも期待してほしい!

『ロッキー4』の因縁から33年。『クリード2』は究極のリベンジマッチ!

映画の枠を超えて愛される、シルベスター・スタローン主演作『ロッキー』シリーズ。

2015年には、そんなロッキーの永遠のライバルで親友でもあった、アポロ・クリードの息子、アドニス・ジョンソン(マイケル・B・ジョーダン)を主人公に描いたスピンオフ作品『クリード チャンプを継ぐ男』が公開された。

『ロッキー4/炎の友情』(1985年)で、アポロは旧ソ連のボクサー、イワン・ドラゴ(ドルフ・ラングレン)にKOされ、そのまま帰らぬ人となる。しかし、彼は愛人との間に息子のアドニスを残していた。父親の栄光やロッキーとの戦いを聞いて育ったアドニスは、ボクサーになる夢を捨てきれず、ボクシングから距離を置いていたロッキーに教えを請い、リングに立つ。

監督を務めたライアン・クーグラーは、『ロッキー』シリーズの熱烈なファンで、長編監督デビュー前から構想をスタローンに伝えつづけ、見事に彼を口説き落としたという。その熱意は作品にも宿り、オールドファンはもちろん、若い客層も熱くさせる圧巻の作品を作り上げた。

その続編として2019年1月11日(金)に公開される『クリード2』は、『ブラックパンサー』で多忙となったクーグラー監督に代わり、スタローン自身が監督すると報じられたこともあったが、彼が「この作品は主人公と同世代の若い人が監督すべきだ」と発言したことで、監督には新鋭のスティーブン・ケープルJr.が大抜擢。新たな作風にも期待がかかる。

本作の見どころは、なんといっても主人公アドニスの対戦相手。アドニスとロッキーは、かつてアポロの命を奪ったドラゴの息子、ヴィクトル(フローリアン・ムンテアヌ)と相まみえることになる。

対決の勝敗も気になるところだが、新しい世代のアドニスとヴィクトルもまた、偉大な父の陰で苦悩を抱えながら生きてきたはず。『ロッキー4』でドラゴを演じたドルフ・ラングレンも出演することになっており、33年の時を経た新旧世代の因縁にどう決着をつけるのか。単純なリベンジマッチではない、それぞれの戦いの結末に期待したい!

まだまだ続く“2作目”たち

そのほかにも、11月16日(金)には『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』、お正月以降も、2019年2月1日(金)に『メリー・ポピンズ リターンズ』が公開。今後も『スパイダーマン』や『ブラックパンサー』の2作目の公開が待機している。

最高傑作としてシリーズに幕をおろすか、さらに3作目が作られるのか!? ぜひその目で“2作目”の出来栄えを確かめてほしい。

文=SS-Innovation.LLC