篠原涼子と西島秀俊が映画初共演で夫婦役に挑む映画『人魚の眠る家』のワールドプレミアが29日に都内で行われ、篠原と西島、共演者の坂口健太郎、川栄李奈、山口紗弥加、田中泯、堤幸彦監督が登場した。篠原は、久々に共演を果たした西島について「色気が増した」と笑顔で語った。

 東野圭吾の作家デビュー30周年を記念して書かれた同名小説を映画化する本作は、愛娘がプールで溺れて意識不明の重体に陥り、過酷な状況に見舞われた離婚寸前の夫婦の決断と苦悩を描く物語。この日は、現在開催中の東京国際映画祭にて、オープニング・クロージング作品に並ぶ新設部門「GALAスクリーニング」として上映され、会場内でのレッドカーペットイベントの後に、キャストたちによるあいさつが行われた。

 オファーを受けた際にはハードな役柄に迷いもあったという篠原は「最後は主人が背中を押してくれた」と振り返った。続けて「『こんなに素晴らしい作品はめったにない。やらないのは損だよ』と言われて、心を動かされました。作中2時間の中で人物がいろんな感情になれる、こういう作品はなかなかないなと。堤さんや東野さんと一緒に仕事をしたかったというのもあったので、最後は自分からやらせてくださいとお願いしました」とさまざまな思いがあったことを明かした。

 夫役の西島は、そんな篠原のクライマックスでの演技について「段取り(撮影手順などを確認するためのリハーサル)で篠原さんが号泣していたんです。みんなの集中もすさまじくて、全員が異様にのめり込んだ現場になっていました」と撮影の様子を語る。坂口も「現場はすさまじくて、僕も精神が没入する感じで、不思議な現場でした。いろんな感情が自分の中に残った作品」と西島に同意しつつ、言葉を継いだ。

 篠原と西島はドラマ「溺れる人」「アンフェア」でも共演を果たしたが、お互いが結婚してからは初めての共演となる。西島に対して篠原は「色気が増した」と印象を口にすると、一方の西島も篠原が結婚後に役者としての成長を感じたということで「実人生(で経験)を積まれたからこその演技の深さを感じました」と称賛の言葉を送っていた。(取材・文:名鹿祥史)

映画『人魚の眠る家』は11月16日より全国公開