安藤サクラがヒロインを演じるNHK連続テレビ小説「まんぷく」で、14歳のタカを演じている岸井ゆきのの演技に称賛や驚きの声が集まっている。

 10月1日から放送を開始した「まんぷく」は、戦前の大阪を舞台に、福子(安藤)と実業家・立花萬平(長谷川博己)の夫婦がインスタントラーメンを発明するまでを描く波乱万丈の物語。29日放送の第5週(第25回~)からは、長く苦しい戦争がようやく終わり、疎開先にいた福子、萬平、母・鈴が大阪に帰ってきた。

 岸井が演じる香田タカは、福子の姉・克子(松下奈緒)が嫁いだ香田家の4人兄弟の長女で、福子にとっては姪にあたる人物。終戦を迎えた物語では、タカ役の子役からバトンタッチして、岸井が登場。しっかり者のタカは、妹や弟たちの面倒もよく見る家族思いの頑張り屋な性格の持ち主だ。

 愛嬌たっぷりなタカは、みんなの癒しの対象として人気者になっていく。そんな彼女だが、劇中に登場したときの年齢は14歳。岸井は1992年生まれ、現在26歳ということで、年齢差ある役どころを違和感なくふんしている岸井の演技力の高さに、視聴者からは驚きの声が集まっている。第1週では、安藤が18歳の福子を演じたことでも話題となったが、岸井の演技にも「かわいい」という称賛が続々と寄せられている。

 14歳という役どころに挑むにあたり、岸井は「14 歳ってとても複雑だと思っていて、見た目のあどけなさは残りますが、思考が大人になっていく、そんな境目だと思うんです。自分の立ち位置も分かってくる頃だと思うので、全部分かっているけど思いを飲み込む瞬間とか、知らないふりをするとか、そういう気持ちの部分は大切に演じたいと思っています。表面的には、少し声のトーンを上げたり、お化粧をしないでもらったりしました」と役づくりについて明かしている。

 岸井は2009年に志田未来や林遣都が出演したドラマ「小公女セイラ」でデビューを果たし、その後は映画やドラマ、舞台と場を問わず活躍の幅を広げてきた。そんななか注目を浴びたのが、松本潤が主演を務めた2016年のドラマ「99.9-刑事専門弁護士-」だ。主人公・深山大翔(松本)が下宿する小料理屋の常連客で、深山に激しく片思いしている自称シンガーソングライター・加奈子を演じた。

 さらに、同年のNHK大河ドラマ「真田丸」に抜てきされ、秀吉によって切腹に追い込まれる関白・豊臣秀次の娘で、主人公・真田信繁(堺雅人)の側室となるたかを好演するなど、活躍の足掛かりとなる1年に。また、奇しくも「まんぷく」での役どころと同じ名前の人物を演じることとなった。

 2017年には『おじいちゃん、死んじゃったって。』で初主演を果たした岸井。現在公開中の『ここは退屈迎えに来て』では、橋本愛、成田凌、門脇麦らと共演を果たしているほか、角田光代の小説を映画化する『愛がなんだ』(来年春公開予定)でも主演を務める。岸井と成田は続けて共演を果たすことになる。

 脚本を『HERO』シリーズやNHK大河ドラマ「龍馬伝」などの福田靖が手掛け、芦田愛菜が語りを担当している「まんぷく」。物語の中盤(11月下旬)からは菅田将暉、ロックバンド MONKEY MAJIK のメイナード・プラント&ブレイズ・プラント、岡崎体育が出演することも発表されている。今後も岸井の演技とともに、物語がどのように動いていくのか期待が高まる。(編集部・大内啓輔)