『キセキ -あの日のソビト-』に次ぐ、GReeeeN映画プロジェクト第二弾『愛唄 約束のナクヒト』で今回は主演に抜てきされた横浜流星。GReeeeNが脚本家デビューを果たした本作で、いまこの瞬間を悔いのないよう懸命に生きるトオルを演じた横浜が、作品から受けたメッセージや役者としての今後について語った。

脚本から感じたGReeeeNらしさ

Q:今回は共同脚本でGReeeeNが参加していますね。

読んですぐGReeeeNさんらしさを感じました。GReeeeNさんの伝えたいメッセージがたくさんつまっているんです。最初に印象的だったのは、トオルが凪を大切に思う気持ちをしっかりと伝える姿に「ちゃんと言葉にして、気持ちを伝えないといけない。そういうことって本当に大切なことなんだ」って考えさせられましたし、一瞬一瞬、後悔しないように生きたいと強く思いました。当たり前のように過ごしているこの瞬間が、決して当たり前じゃない。そんなことに改めて気づかせてもらいました。もちろん、音楽の偉大さもそう。最近の映画やドラマは小説やコミックなど、原作があって実写化するものが多いですけど、今回はGReeeeNさんの実体験や伝えたいことが脚本に書かれているオリジナル作品なので、こんなにも貴重な台本をいただいて、身が引き締まる思いでした。

後悔しないように毎日を生きたい

Q:カットがかかっても役を引きずってしまいますか?

役者って大きく分けて2タイプあると思うんです。ちゃんと役と自分を切り替えられる人と、役を引きずっちゃう人。たぶん自分は後者かなと思っていて、作品が始まってしまうと、結構引きずってしまって、切り替えるのが苦手だったりします。撮影中はトオルのことばかり考えていました。

Q:トオルを演じることで、生きること、いまできることなど、考えさせられることも多そうですね。

トオルを演じて思ったのは、生きることもそうですけど、これぐらいの年齢になってくると、何かを全力でやることに対して恥ずかしく思ったりします。でも、全力で頑張ることってすごくかっこいいと思ったし、これまで全力でしてこなかったことに対して後悔もしました。それは仕事ばかりでなく、プライベートのことでもそう。だからこれからは後悔しないように毎日を生きたいと思いました。この作品を通して教わった大切なことは、これから役者を続けていく中で、自分の心にずっと残っていくと思います。

Q:トオルの純粋でまじめなキャラクターが横浜さんにぴったりですが、自分ではどう思いますか?

自分は面白さもないですし、取り柄はまじめなところしかないと思いますから、そういう風に言ってもらえるのはうれしいです。ただ役者としては、そのイメージをいい意味で裏切らないといけないと思っているので、今後は力をつけていろいろな役に挑戦して、皆さんのイメージをいい意味で壊していきたいと思っています(笑)。

思ってもみなかったアーティストデビュー

Q:昨年のアーティストデビューには驚かされました。

僕もまさか自分がやるとは思ってもみませんでした(笑)。歌がうまいわけでもないですから、自分が大切にできることは全力で感情をこめて歌うこと。聞いてくれた方、一人でも多くの心に届くように意識して、歌い終わった後は酸欠で倒れるんじゃないかってくらい全力で歌っています。楽しいというより難しいです。音楽に触れることが多くなり、音楽の深さをより知るようになりました。どんなに感情をこめて歌っても、思っているようにいかなかったり、聞いてくださる方によってとらえ方も違ったり、本当に難しいと思います。

Q:今後挑戦してみたいことはありますか?

仕事でいえば、自分の特技である空手を生かせてないので、アクション作品に出たいです。ヒューマンドラマはもちろん、ミステリーやサスペンスも好きなジャンルですが、作品的にまだ出会っていないので、やりたいです。あとはいましかできないキラキラした作品もいいですね。本当にいましかできないです。撮影中のテレビドラマ「初めて恋をした日に読む話」では高校生役ですが、監督から「落ち着き過ぎ」と言われて、髭も生えますが隠してもらっているので顔はまだ大丈夫なんですけど、身体的にもうそろそろ難しいんです(笑)。この作品の中でも「いましかない」って言っていますけど、自分もいましかできないことを一生懸命、やっていきたいです。

取材・文:高山亜紀 写真:日吉永遠