公開から2週間あまりで256万人の観客を動員し、ホラー映画として韓国歴代2位の興収を記録した『コンジアム』(3月23日公開)。心霊スポットとして有名な廃病院に足を踏み入れた若者たちの末路を描いた本作は、登場人物の恐怖を追体験するようなリアルな映像が韓国で社会現象とも言える反響を巻き起こしました。

とにかく“コワすぎる”と話題の本作を、3つのコワすぎるポイントに分けて紹介します。

物語の舞台がガチでコワすぎる…

(C)2018 SHOWBOX and HIVE MEDIA CORP ALL RIGHTS RESERVED.

本作の舞台「コンジアム精神病院」とは、韓国の京畿道広州市に実在し“韓国最恐の心霊スポット”として広く知られています。その場所のヤバさは、アメリカの大手ニュースチャンネルによってチェルノブイリ遊園地や青木ヶ原樹海と並んで“世界7大禁断の地”にも指定されたほどです。

この廃病院は韓国で“恐怖体験の聖地”とも呼ばれ、入院患者の集団自殺や院長の行方不明事件が起こったほか、数多くの幽霊目撃情報が飛び交うなど恐ろしい噂が絶えません。1996年に閉院したあとも当時のまま放置されており、当地を訪れる大勢の探検家により院内は荒らされ、不気味な雰囲気を漂わせています。

また、本作に出演しているイ・スンウクは、映画が劇場公開された直後に突然の活動休止を宣言。休止理由が具体的に明かされなかったため、祟りを疑う声が飛び出すなど、『コンジアム』のヤバさが一層際立つ事態となっています。

リアルな恐怖映像がコワすぎる…

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YouTubeで恐怖動画を配信する人気チャンネル「ホラータイムズ」が一般から参加者を募り、コンジアム精神病院へ潜入取材を敢行、その全貌を現場となる廃病院からライブ配信する……というのが本作のストーリーです。

登場人物の目線などで物語が展開していく、いわゆるPOVショット(主観映像)で構成され、従来の商業映画で使われるカメラは使用されていません。主に登場人物の体に固定された小型のアクションカメラ「GoPro」やドローン、360度撮影が可能なVRカメラに加えてスマートフォンカメラといった、ハイテク機器から私たちの生活に馴染んだものまで、合計6種のカメラが使用されています。

GoProによって登場人物の恐怖に怯える生々しい表情が間近で映されるほか、俳優たち自身が撮影も行うことで、妙にリアルで臨場感あふれる映像に。そこへ、予告なく怪奇現象が起こったり、異形の存在がカメラに映り込んだりすることで、自身が恐怖体験をしているかのような気分にさせられてしまうのです。

緊迫感たっぷりでコワすぎる…

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さらに本作はBGMが一切ないという攻めた演出で全編が構成されています。音は登場人物の声と環境音のみ。POVショットの映像も相まって、より高いレベルで観客は映画の中に没頭していきます。

漆黒に包まれた暗闇の中、ライトのわずかな光を頼りに院内を探索する登場人物の視点カメラの映像により、自然と観客の視野が狭くなり、聴覚に神経が集中。したたる水の音や足音に呼吸音、カメラの操作音までが観客の恐怖を駆り立てる効果音となり、わずかな音でさえ“ビクッ”としてしまうヒリヒリとした緊張感に包まれていくのです。

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韓国で社会現象的な大ヒットを記録したホラー映画『コンジアム』。本作の桁違いの恐怖を味わうには、映像や音が充実した映画館が一番です。

(文/スズキヒロシ・サンクレイオ翼)