『あの夏、いちばん静かな海。』のロケ地をなんとなく巡る

コラム

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『あの夏、いちばん静かな海。』のロケ地をなんとなく巡る

1991年に公開された、『あの夏、いちばん静かな海。』。初期の北野武作品の中では、『ソナチネ』と並び高い人気を誇る映画である。

同作品にはじめてふれたのは、いまから約20年前。中学生の頃だったと記憶している。映画館ではなく、兄が借りてきたVHSをなんとなく眺めたことがきっかけだ。

主人公の茂(真木蔵人)と恋人の貴子(大島弘子) を中心に流れる時間が、❝なんとなく❞好きだった。

20年の間に変わったロケ地

『あの夏、いちばん静かな海。』のロケ地をなんとなく巡る

大人になったいま、『あの夏、いちばん静かな海。』のロケ地を探してみることにした。理由は特にない。なんとなくだ。

同作品のロケ地は、大きく2つに分かれる。

サーフィンの大会が行われた千葉県南房総市の海。そして、茂と貴子をはじめ主な登場人物の生活の場となる横須賀、らしい。

らしいと書いたのは、はっきりとした情報がないからだ。インターネットで調べても、詳細な場所はでてこない。

スタート地点は、京浜急行電鉄の堀ノ内駅。馬堀海岸周辺にロケ地があるらしい。

『あの夏、いちばん静かな海。』のロケ地をなんとなく巡る

ひとまず、看板を頼りに海を探すことにした。

『あの夏、いちばん静かな海。』のロケ地をなんとなく巡る

海辺つり公園の横に、見覚えのある堤防があった。茂と田向(河原さぶ)が仕事の休憩中に雑談をする堤防になんとなく似ている。

『あの夏、いちばん静かな海。』のロケ地をなんとなく巡る

正面から見るとこんな感じ。奥に見えるのは、海岸のシーンで何度か登場する猿島だ。

『あの夏、いちばん静かな海。』のロケ地をなんとなく巡る

観音崎方面にしばらく歩くと、海岸を発見。

『あの夏、いちばん静かな海。』のロケ地をなんとなく巡る

海の家や注意書きの看板が立っているが、サーフィンができるような海岸ではない。

『あの夏、いちばん静かな海。』のロケ地をなんとなく巡る

雨が降ってきた。猫と一緒に、休業中の海の家で雨宿り。

『あの夏、いちばん静かな海。』のロケ地をなんとなく巡る

雨が強くなってきたので、観音崎の手前で折り返すことにした。

『あの夏、いちばん静かな海。』のロケ地をなんとなく巡る

海辺つり公園から観音崎の手前まで歩いたが、茂と貴子がサーフボードを持って歩く堤防を見つけることができなかった。似ている堤防はあるが、高さが違う。

サーフィンの練習をする海岸もない。20年の間に海岸の埋め立てなどの理由で、景色が変わってしまったのかもしれない(サーフィンの練習をする海岸は湘南の海という説もあるが、背景に猿島が映っているので横須賀の海でも撮影をしていると思う)。

大滝町の停留所とどぶ板通りの一角

『あの夏、いちばん静かな海。』のロケ地をなんとなく巡る

京浜急行バスで、大滝町の停留所に到着。形は変わってしまったが、茂がサーフボードを買った帰り、混雑を理由に運転手から乗車を拒否されるロケ地だ。

『あの夏、いちばん静かな海。』のロケ地をなんとなく巡る

どぶ板通りの一角。写真のタコス屋が、何度か登場する茂がサーフボードを買ったほうじゃないお店。看板は変わっているが、隣の大将と書かれたお店はいまも残っている。

馬堀海岸や観音崎周辺で聞き込みをしようと試みたが、人通りもお店も少ない。結局、ロケ地のことを知っている人に出会うことはできなかった。

今回のロケ地巡りの目的は、『あの夏、いちばん静かな海。』を好きになった理由と同じ❝なんとなく❞だ。作品の雰囲気をなんとなく感じることができたので、満足している。

なんとなくでも、好きな映画のロケ地を巡るのは楽しい。次は晴れた日になんとなくリベンジしてみる。

記事制作 : 大川竜弥