『虎影』斎藤工 インタビュー

インタビュー

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役者として名刺になる作品

『虎影』斎藤工 インタビュー

『虎影』の予告動画

特殊造型の第一人者でもある西村喜廣監督の映画『虎影』で、斎藤工が本格ソードアクションにチャレンジ! 忍びの世界で最強といわれた男を熱演した斎藤が、作品への思いや自身の最強ポイントを明かした。

『虎影』は6月20日より全国公開

取材・文: 斉藤由紀子 写真: 高野広美

もっと奥さまに支持される役者へ

Q:奇抜な特殊造型をはじめ、独特の世界観が新鮮でした。

西村監督の忍者アクションですからね。自分が関わっていないと嫌だなと思ったくらい、魅力的なプロジェクトでした。監督の作品はジャンルムービーとされてしまう節があって、それを武器にもしているんですけど、今回に関しては、「ご家族で観られる映画を作る」というのが企画の始まりだったんです。お客さんを選びすぎない、非常にいいあんばいの着地ができたような気がします。

Q:脚本の段階から、あの世界観は構築されていたのですか?

監督は、役者たちにも絵コンテをくれるんですよ。僕は何度もご一緒しているので、いつも監督の完成図に対して、自分のパートを全うしていくという感じなんです。アクションに関しても、アクション用の絵コンテがキッチリある。その絵を成立させるにはどうしようか逆算しながら、動きの稽古をしていきました。アクションのアングルも絵コンテ通りに撮ったので、「このアングルだから、ここの動きは気を付けよう」とか、常に完成図を意識しながらやらせてもらいました。

Q:斎藤さんは以前、西村監督から「もっと奥さまに支持される役者を目指せ」とアドバイスされたことがあったそうですね?

ありましたね。それが、環境を変えるキッカケではありました。そこで一気に、自分の露出の仕方に、ある色が付いてしまいましたけど(苦笑)。でも、役者としてやっている以上、これって決め付けないで、自分のフィールドを広げていくのもいいんじゃないかなと。西村監督の世界と真逆のところで表現していくことが、もしかしたら監督たちへの恩返しになるんじゃないかなって、アドバイスをもらったときに思いました。

『虎影』斎藤工 インタビュー

自身の最強ポイントは意外な特技

Q:忍者という男の世界を描いた本作。女性向けのラブストーリーとは異なる斎藤さんに、驚くファンの方もいるかもしれませんね。

そもそも、この作品が僕の根っこに近いものですからね。最近の、色気のようなものを求められている僕を見て、僕の近しい人たちはみんな笑っていますよ(笑)。ただ、自分で自分に合う役って、わかりかねるところがあるんです。むしろ、自分という素材に対して意外な発想をしてくださった作り手の方々を信用したほうが楽しい。どんな役でも、やってみないとわかりませんからね。だから、新しい役のお話をいただいたときに感じる自分との距離や違和感は、可能性の数値だと思っています。

Q:今回、最強と呼ばれた男を演じましたが、斎藤さんが自分の最強だと思うところとは?

目分量で玄米を炊くということに関しては最強です。僕、朝ご飯ぐらいちゃんとしようと思って、ほぼ毎日、自分で玄米を炊いているんです。冷凍のアサリとかを一緒に炊いたりして。うちには計量する道具も炊飯器もないので、鍋で炊いているんですけど、だんだんコツがわかってきたんですよ。コップ3杯の玄米に対して、マグカップ2杯の水がちょうどいい、みたいな(笑)。でも、うちの鍋じゃないとうまく炊けないと思いますね。自分が食べるだけなので、炊き具合は誰にも判断してもらっていないんですけど(笑)。

Q:自分のためだけに炊く、最強の玄米ご飯なのですね(笑)。

僕、一人で完結できる趣味しかないんですよ。基本的に飲みにいかないので、開けた場所が苦手なんです。パーティーとか行くと、帰りたくなっちゃう(笑)。なぜなら、出会いを求めていないから。その場所で出会いを求めている空気を感じると、帰りたくなるんです。そこは最強というか、最弱というか(苦笑)。人間関係に関しては、必要以上に広げたくないんですよね。

『虎影』斎藤工 インタビュー

役者は監督のコマのようなもの

Q:家族の大切さを描いた本作。斎藤さんはとてもミステリアスな印象がありますが、家族を持つことへの憧れはありますか? 

その部分を表に出す必要はないと思っているんです。僕は役者には謎めいた存在でいてほしいんですよ。アーティストなどは別でしょうけど、役者は監督のコマのようなものなので、僕のプライベートな感覚というのは、作品を観てもらう上では要らないものだと思っています。メディアに出るときは、うそはつかないようにはしていますけど、いつもけむに巻くような感じで適当なことを言っています(笑)。

Q:最後になりますが、世界各国の映画祭に出品が予定されている本作について、意気込みをお願いします。

「スシ」とか「サムライ」とかと同じくらい、「ニンジャ」は日本を象徴するワードですよね。忍者を入り口としたこの映画は、字幕の要らないアクションも含め、海外で勝負する強みがたくさんある気がするので、ぜひとも暴れてきてほしいですね。自分でも、役者として名刺になる作品だと思っています。


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記事制作 : シネマトゥディ