【ぽっちゃりイケメン一本釣り! vol.7】「にいちゃーん」と飛び込みたい 生存能力の高い男、松尾諭の胸

コラム

  • twitter
  • facebook
  • はてなブログ
  • google+
  • LINEで送る

文=皆川ちか

松尾諭

サンナギに扮する松尾諭
『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』

魅力的なメンの条件。それは、人によってさまざまだろう。銭ゲバ派なら、高収入メン。面食いならば、当然イケメン。社会が複雑になればなるほど、人の好みや魅力の定義というものもまた細分化され、複雑になっていく。とはいえ、人間とて動物であることに変わりはない。

動物界におけるモテメンの定義は、シンプル、かつ絶対だ。ずばりそれは、生存能力の高い男。女子どもを守り、食料を獲ってくる、甲斐性のある男。生と死が表裏一体の厳しい動物世界では、なによりもまず、強さが絶対のモテ条件となってくる。

ある意味で、動物界以上に過酷で凄惨な世界を舞台とし、今夏公開の日本映画でもっとも話題になっている『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』。巨人を殺すか、巨人に喰われるか――二者択一の極限状況下で、前者たることを選んだ主人公エレンを筆頭に主要登場人物たちは、老いも若きも男も女も戦闘能力高めで、すなわちモテ度も高い面々ばかりだ。

本コラム的に注目したいのは、映画版オリジナルキャラクターのひとり、“慈悲深き豪傑”こと、サンナギ役の松尾諭である。

松尾諭

“慈悲深き豪傑”ことサンナギ
『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』

これまで当コラムでご紹介してきたぽっちゃりイケメンボディの多くは、筋肉でも、雄としての強さの証でもなく、どこまでも柔らかくてあたたかい、平和と友好と慈愛の象徴としてのぽちゃであった。しかし、ここにきて、ついに現れた! 戦闘力も雄度も高い、過酷な世界を生き抜いているぽっちゃりメンが!

その名もS・A・N・N・A・G・I ! が!

その存在感たるや、神経衰弱ぎりぎり&人間関係ぎすぎすの調査団のなかで、一服の清涼剤とも精神安定剤ともいえる落ち着きを放っていて、彼が登場すると、調査団員のみならず見ているコチラの心までなごんでくる。

調査に赴く出発前夜、各団員たちが残してゆく家族との別れを惜しむなか、幼い少女がサンナギに会いにきているので、「すわ子持ち」かと思いきや、実は妹という設定がまた胸キュン。そう、彼は妹思いのお兄さんなのだ。幼い弟妹たちを養うために危険な任務に従事する、しっかり者の長男なのだ。その長男気質は、調査団内でも遺憾なく発揮される。

エレンとジャンが喧嘩をしては仲裁し、いざ戦闘が始まるや、誰よりも先に動いて大きな斧を振りまわし、巨人の足の腱を切断する豪快な闘い方で先陣を切る。しかも、妹からの餞別の「兄ちゃん人形」を斧のストラップにしているあたりに、大人の男の余裕と遊び心も感じられる。

松尾諭

『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』

実際、松尾諭はほかの団員役の俳優たちよりもひと回りほど年長なので、立ち居振る舞いの落ち着きにも説得力がある。

仲間や家族を思いやる優しさと、容赦なく敵を討つ猛々しさが矛盾することなく両立し、しかもメンタル面もずば抜けているなんて――これよ! こんなぽちゃメンを待っていたのよ! と、映画を見ながら思わず絶叫(心で)。

エレン役の三浦春馬はじめ、原作マンガからそのまま抜き出たような美男美女で固めたキャラクター陣のなかで、サンナギこと松尾諭の存在感は生々しい。

太い眉に硬そうな髪、厚みのある唇と穏やかなまなざし。そして、がっちりとした、たくましい身体つき。巨体なのに俊敏で、鮮やかに斧を操る動作の堂に入った感じには、ラグビー経験者という松尾自身の背景が活かされているのだろう。

穏やかな風貌と雄々しい肉体の組み合わせは、善人にも悪人にも、シリアスにもコメディにも、如何様にも変化できる。

松尾諭

『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』

「SP 警視庁警備部警護課第四係」シリーズで彼が扮した人物、山本隆文がまさにそうだった。要人警護を職務とするSP(セキュリティポリス)の一員で、メガネで七三分けのぽちゃ、なのに強い! というギャップに加え、ぽちゃ好きの期待にもしっかり応える腹ペコキャラ。それでいて、岡田准一扮する主人公・井上薫に、ライバル心ともリスペクトとも判然としない微妙な感情を向ける山本は、なんとも人間くさくて印象的で、かわいらしくさえもある。

また、今年春の月9ドラマ「デート~恋とはどんなものかしら~」では、ニートでイケメンの幼なじみ(長谷川博己)を心配しつつ、長年にわたってコンプレックスも抱いている、優しいんだか卑屈なんだか、お人よしなのか腹黒なのか、よく分からないロックな男・宗太郎を、頭を金髪に染めて快演。

長谷川博己と繰り広げる中二感あふれる掛け合いは、イケメンとぽちゃメンの、それぞれのよさを引き立たせる相乗効果をもたらしている。ちなみに彼ら、『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』でも共演しているので、やはり各ジャンル(イケメン&ぽちゃメン)における最旬人物なのだなあ、と、再確認した次第。

頼りがいのある優しさと、雄としての強さ――日本映画界では数少ない、動けるぽちゃメンこと松尾諭。嗚呼、その質感のある胸に「にいちゃーん」と飛び込んで、妹のように抱きしめられたい・・・あらゆる女性の内に眠るブラコン願望を発動させる、ある意味、危険な男・・・かもしれない。

一本釣りしたぽちゃイケメンを極私的マッピング。あなた好みのぽちゃメンを探そう!

『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』

『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』
8月1日(土)より全国公開
原作:諫山創(講談社「別冊少年マガジン」連載中)
監督:樋口真嗣 特撮監督:尾上克郎
脚本:渡辺雄介、町山智浩
出演:三浦春馬、長谷川博己、水原希子、本郷奏多、三浦貴大、桜庭ななみ、松尾諭、渡部秀、水崎綾女、武田梨奈/石原さとみ/ピエール瀧、國村隼
配給:東宝
(C)2015 映画「進撃の巨人」製作委員会
(C)諫山創/講談社


【進撃の巨人】ドラマ、アニメ、コミックが全て見放題で楽しめる!


記事制作 : Avanti Press(外部サイト)

シリーズ