大統領は何を聴く? ホワイトハウス発のプレイリストがSpotifyに登場

コラム

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LA記者:町田雪

大統領は何を聴く? ホワイトハウス発のプレイリストがSpotifyに登場
オバマ大統領のプレイリスト。リーダーたるや、音楽や文芸など幅広い文化的素養も必要。市民がそこに興味を持つのは、それがその人物を形成してきた素となるものだから


ここ数年、急速に普及している音楽配信サービス。アーティストやレーベル側がセレクトした楽曲アルバムを購入するだけでなく、自分の視聴履歴から、好きそうな曲のプレイリストができあがるという点も魅力のひとつだ。一方で、こうしたデータ主導の“アルゴリズム・プレイリスト”のクオリティに難を唱える声も。やはり、人が選び、その人の顔が見える音楽セレクションの魅力は格別なのだ。例えば、Apple Musicは独自のライブ・ラジオ局「Beats1」を始動し、音楽通や著名人によるプレイリスト展開を強化する意向を示している。

こうしたなか、バラク・オバマ大統領のセレクションによるプレイリストが2つ、Spotifyに登場した。ヒップホップ好きとして知られ、数々の人気アーティストとの親交も深いオバマ氏。さて、そのプレイリストのラインナップとは? ひとつ目の“Vol. 1 Summer Day”には、テンプテーションズやアイズレー・ブラザーズらによるモータウン音楽から、ボブ・ディラン、スティーヴィ―・ワンダー、コールドプレイなどの楽曲、ナッピー・ルーツやジョン・レジェンド、ジャスティン・ティンバーレイクらのヒップホップやR&Bソングまで、熱い夏を盛り上げるエキサイティングなビートを挿入。一方、夏の宵をテーマとしたふたつ目の“Vol.1 Summer Night”には、ジョン・コルトレーン、ビヨンセ、ジョニ・ミッチェル、ビリー・ホリデー、ローリン・ヒルらの心地よい楽曲がセレクトされた。

Spotifyによれば今後、ホワイトハウスの職員たちがセレクトするプレイリストや、国民が時勢や社会問題に関心を向け、政府関係者に親近感を持つことができるような楽曲のプレイリストを提供していくといい、ホワイトハウス側の意向も見え隠れする。音楽が政治的主張に活用されることへの懸念や反発もありそうだが、政治家を敵とみなしたり、違う世界に住む人々のように見るのではなく、ひとりの人間として同等にとらえるアメリカならではの動きといえるかもしれない。来年の米大統領選に向けて、ヒラリー・クリントンやドナルド・トランプら候補者が、独自のプレイリストを展開するというトレンドを予測する声も。

さて、日本では? 今の時勢を反映した、現行政府によるプレイリスト、政治家ひとりひとりが構成するプレイリストができるとしたら、どのような楽曲がセレクトされるのか? 想像をめぐらせずにはいられない。

記事制作 : The WOWOW Times(外部サイト)