『暗殺の森 デジタル・リマスター版』 アンナ(ドミニク・サンダ)がジュリア(ステファニア・サンドレッリ)をリードして踊るタンゴのシーン 10月31日(土)より1週間限定レイトショー 配給:コピアポア・フィルム (C)1971 Minerva pictures Group All rights reseived.

秋だから見たい!エロ可愛い女優映画5選

コラム

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文=サトウムツオ

彼女たちが出ているだけで、モノクロ映画だろうと、カラー映画だろうと、画面が華やぐ。映画には匂いなんてないのに、彼女たちが登場するだけで、一遍に香しくなる。いい匂いがするのだ。あからさまなアピールなどなくても、女性のフェロモンをムンムンと感じる。映画的な存在とは彼女たちのことを言うのだ。

エロ可愛い女優といったら、まずベルナルト・ベルトルッチ監督作品『暗殺の森』(1970)のステファニア・サンドレッリだろう。パリでドミニク・サンダとタンゴを踊るシーンは、同性愛的なエロスに満ち、すばらしかった。

もっとも美しかったのは、主人公役のジャン=ルイ・トランティニアンとプチブルの新妻役のサンドレッリがパリへと向う列車の個室にいる一連のシークエンスだ。新婚なので、彼女は夫におねだりをする。熱烈に抱き合った2人はそのままもつれてカメラのフレームから切れる。すると、彼女のストッキングにつつまれた脚がフレームインするのだ。

列車の個室の外は美しい夕焼け。その夕景の中に立つ、痙攣する彼女の脚が、たまらなくエロかった。撮影監督はヴィットリオ・ストラーロ。ともかく、ざわめく落ち葉を見るだけでも一見の価値がある。

『軽蔑』のまんまろとしたブリジット・バルドーとミシェル・ピコリ(左) (c)picture alliance

ジャン=リュック・ゴダール監督作品『軽蔑』(1963)のブリジット・バルドーもエロかった。夫がいる身でありながら、ジャック・パランス演じる間男と通じていて、ベッドでは全裸でいることが多い。彼女のまんまろとしたボディしかイメージとして残っていない。

風光明媚な舞台のイタリア・カプリ島、メロドラマのようなジョルジョ・ドルリューの音楽も忘れられない。テーマが通じているという理由で、マーティン・スコセッシ監督作品『カジノ』にも、この音楽が使われた。

宇宙飛行士で戦士のバーバレラ(ジェーン・フォンダ)が窮地に陥る姿もセクシー 『バーバレラ』DVD発売中 発売元:パラマウント ジャパン 価格:1429円+税 (c) 1968 DINO De LAURENTIIS CINEMATOGRAFICA S.P.A. All Rights Reserved.

『バーバレラ』(1968)は、女優ジェーン・フォンダとロジェ・ヴァディム監督の愛の結晶ともいうべき映画だ。とてもエロティック。といっても、あからさまな性描写ではない。たとえば、セクシーな衣装を着た主人公バーバレラの、無重力状態でのオープニング・ストリップ。美術や特殊効果など全編にわたりキッチュな魅力に包まれていた。

町の男の視線を一挙に集める美しいマレーナ。『マレーナ』のモニカ・ベルッチ (c)Photoshot/Collection Christophel

ジュゼッペ・トルナトーレ監督作品『マレーナ』(2000)は、主演のモニカ・ベルッチを見つめるべき映画だ。12歳の少年は、マレーナという年上の女性に夢中になっていく。

こうした少年の年上の女性への思慕の念というのは『おもいでの夏』(1971)や『青い体験』(1973)や『君がいた夏』(1988)など、映画にとって甘くほろ苦く素敵な記憶だ。ここでは年上の女性を、ベルッチが香しいまで演じている。ガーターベルト付きのストッキングをスルスルと脱ぐシーンには、たまらないエロスが漂う。

音楽は巨匠エンニオ・モリコーネ。メインテーマを聴くとキュンとする。そして少年だった日の憧れの女性への思慕の念が沸き上がってくる。舞台がイタリア・シチリア島のシラクーサなのが、また郷愁を誘った。

『イル・ポスティーノ』で島に一軒しかない食堂の看板娘を演じた マリア・グラツィア・クチノッタ(第72回ヴェネチア国際映画祭より) Photo by Ian Gavan/Getty Images for Jaeger-LeCoultre

イタリア・ナポリ湾のプローチダ島で撮られた、マイクル・ラドフォード監督作品『イル・ポスティーノ』(1994)も忘れられない映画だ。チリの詩人パブロ・ネルーダが、ナポリ湾のカプリ島に身を寄せた史実に基づいて映画化され、ネルーダと郵便配達夫との交流が描かれる。

島に一軒しかない居酒屋兼食堂の看板娘を、マリア・グラツィア・クチノッタが演じている。テーブル・フットボールのマシンが店内にあって、そのボールを口に咥えるのがたまらなくセクシーだった。とにかくボンッキュっボンッとなった身体のカーブがいやらしかった。

9・11の日、僕はローマのクラウディオ・ポルカレッリというイタリア人カメラマンのスタジオにいた。ワールドトレードセンターが崩落するのを目の当たりにしたその日、ちょうどクチノッタさんの撮影に立ち会い、水着姿の彼女の巨乳を目撃した。

テーマ音楽はルイス・エンリケス・バカロフ。このメインテーマも圧巻だが、映画の後半で主人公の郵便配達夫が録音する、風や波など島の音がすばらしい。一つの偉大な詩に立ち合うような感動をおぼえた。

『バーバレラ』DVD発売中
発売元:パラマウント ジャパン
価格:1429円+税
(c) 1968 DINO De LAURENTIIS CINEMATOGRAFICA S.P.A. All Rights Reserved.

記事制作 : Avanti Press(外部サイト)

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