ミニシアターの現状

コラム

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「ミニシアター」と呼ばれる映画館をご存じだろうか。
ミニシアターとは、配給会社との関係や、契約などと関係なく、その劇場が独自のセンスで上映作品決定する映画館のことを指す。また、そういった映画館は、大きなスクリーンのあるシネコンとは違い、小規模(200席程度)の場合が多い。

今年10月、渋谷ミニシアターの中心であったシネマライズが、『黄金のアデーレ 名画の帰還』の上映をもって、2016年1月に閉館すると発表があり、閉館を惜しむ声が次々あがっている。

『黄金のアデーレ』

「シネマライズ」で映画を観ることがかっこよかった

スペイン坂を上がったパルコ・パート3前にある。
「渋谷のミニシアターといえばシネマライズ!」と劇場名があがるミニシアターの中心的存在で、1996年11月から公開された『トレインスポッティング』や、2001年11月から公開された『アメリ』などを上映し、センスのよい上映作品のセレクトされる映画館として、映画好きや、流行に敏感な人から高く評価されていた。
『アメリ』大ヒットした際には、劇中に登場したデザートのクレームブリュレも大流行し、興行成績以外にも大きなインパクトを与えた。
「シネマライズ」で上映される映画の面白さがわかるということ=センスがいいと、ミニシアターブームに乗った人も多かったのではないだろうか。


シネマライズの閉館が意味するもの

渋谷、銀座に複数あったミニシアターも、映画・映像の視聴環境の変化に伴い、次々に閉館した。
3D映画、4DX®など“体感型”という点が映画館で映画を観る価値になってきている今、作品のセンスの良さだけでは、ユーザーの心に刺さらない。

しかし、現在残っている銀座ミニシアターの老舗的存在・シネスイッチ銀座に話を聞くと、「ミニシアターブームの時と比べると、来客数は減少したが、ミニシアターの作品セレクトが好きという人がいなくなったわけではない。」と感じているという。
また、劇場側としても“体感型”という面も取り入れるため、『天才スピヴェット』上映時3D上映対応に改修し、映画館で映画を観ることの理由付けにも対応した。

シネマライズの閉館は、業界内外に大きな衝撃を与えたが、キュレーションメディアのように、映画を観る側が自分のセンスと合う劇場と出会えれば、ミニシアターもまだ存在しつづけられるだろう。

11月27日(金)、TOHOシネマズ シャンテ他全国ロードショー
©THE WEINSTEIN COMPANY / BRITISH BROADCASTING CORPORATION / ORIGIN PICTURES (WOMAN IN GOLD) LIMITED 2015

記事制作 : CinemaGene(外部サイト)